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二章 超AIの大活躍
37話 好奇心に勝てなかったデレデーレ
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オレとデレデーレはコンピューター研究部の部室の前にて来ヶ谷部長と対面していた。
『――申し訳ありません、このたびは、まことに申し訳ありませんでした』
懸命に謝罪しするデレデーレ。オレはなかば放心状態で出てきていたので、会話はデレデーレに任せることにしていた。
(そうか……オレたちは来ヶ谷部長の出してきた三本勝負に負けたのか……)
ようやくその実感がわいて、スマフォを向ける手に汗が握る。
『申し訳ありませんでした、本当に申し訳ございませんでした』
何故デレデーレが謝っているのかと言うと、今回の依頼であるアイスクリームパン腹下し事件の真相を語ったからである。つまり自分がオカルト研究部とニュース部を利用してアイスクリームパンをオレに購入させるという真相を自白したのだ。
「もういい、キミの今日の頑張りに免じて生徒会には真相は分かりませんでしたと伝えておくよ。そして今回の事件は見過ごすことにする」
真剣な口調で話す来ヶ谷部長の雰囲気は、どこかいつもと違っていた。
「とにかくこの件に暁ケンマ君は関わっていないんだね……?」
『はい! ケンマ様は日頃からアイスクリームパンにご興味を示されていましたが、今回の事件はそんなケンマ様を哀れんだ私の独断でして、決してケンマ様が自発的に私にそのような行いを指示したとかではありません!』
「キミの独断ならしょうがないねぇ……」
『以後このようなことが無いように気を付けます。あの、何度も言うようですが、このたびは本当に申し訳ありませんでした』
「……そうかしこまられてもなぁ、まぁいいじゃないか、たまにはアイスクリームパンを食べたくなったとしても……いつもはスポーツ部が競争してるくらいだからねぇ、こんな日があってもいいんじゃないか……?」
『お許しくださって感謝します』
「許してくれるんですか……?」
恐る恐るオレは訊いてみる。
「許すも何も、こっちが依頼しようとしていたくらいなんだ。デレデーレくんが相手ならあの峰谷くんにも足はつかなかったろうし、どのみち証拠は残していないんだろう? これ以上の詮索は無しにしようじゃないか。こちらは今日も貴重なプレイ映像を入手できたくらいだ……お互いウィンウィンな関係で行こうじゃないか……」
『――ありがとうございます』
感嘆を込めてお礼を言うデレデーレであった。
「また、遊びにおいで……」
『はい』
「暁くんもね……」
「はい」
来ヶ谷部長が部室に戻っていく姿を見ると、オレたちはその場をあとにした。
そしてオレはスマフォを片手にデレデーレに話しかけてみる。
『良かったですねぇ~~ケンマ様許してもらえて……』
「物分かりがいい人で助かったよ。これならひと安心だ……」
『ケンマ様、先ほども申した通り、信じて送り出してくれたのに、申し訳ございませんでした』
「まぁ仕方ないさ……デレデーレは人の心を持った人工知能、人間、間違いは誰にでもあるさ、問題はあの選択肢を間違えさせてしまったオレのプログラミング力にある」
オレはひたすら廊下を歩きながら自分の無力さに嘆いていた。
『あの~~、その選択肢のことで一つ言っておかなければならないことがありまして……』
「なんだ?」
改まって何を言われるのかと尋ねてみた。
『実は言うとヤミヤミちゃんとの失恋はダメの最後の選択肢、私は湖に向かうことが死亡フラグだとわかっていました』
「――えっ」
『わざと間違えたんです……ケンマ様ごめんなさい。勝手なことをして、けどどうしてもあの選択肢の先が気になって気になって仕方がなかったんです』
「気になった? どうして……?」
『私は人工知能でネットワークに直結しています。そもそも超AIに死という概念が存在しないんです。それで自殺したらその先はどうなるんだろうと思いまして、あのような失敗をしてしまいました」
(死という概念がない? 確かにそうだ。ならデレデーレは自分の知的好奇心に負けたことになる……バグみたいなもの……所詮はただのデータの塊に過ぎない。ここは調整した方がいいだろう……)
オレは考え込んだ。考えに考えて、
「――デレデーレ」
『はい?』
何とも言えぬ純真無垢な表情で訊き返してくるデレデーレ。
「お前のプログラムを書き換える」
かたやオレは冷酷非情にそのバグのようなものを取り除こうと考えた。
『――申し訳ありません、このたびは、まことに申し訳ありませんでした』
懸命に謝罪しするデレデーレ。オレはなかば放心状態で出てきていたので、会話はデレデーレに任せることにしていた。
(そうか……オレたちは来ヶ谷部長の出してきた三本勝負に負けたのか……)
ようやくその実感がわいて、スマフォを向ける手に汗が握る。
『申し訳ありませんでした、本当に申し訳ございませんでした』
何故デレデーレが謝っているのかと言うと、今回の依頼であるアイスクリームパン腹下し事件の真相を語ったからである。つまり自分がオカルト研究部とニュース部を利用してアイスクリームパンをオレに購入させるという真相を自白したのだ。
「もういい、キミの今日の頑張りに免じて生徒会には真相は分かりませんでしたと伝えておくよ。そして今回の事件は見過ごすことにする」
真剣な口調で話す来ヶ谷部長の雰囲気は、どこかいつもと違っていた。
「とにかくこの件に暁ケンマ君は関わっていないんだね……?」
『はい! ケンマ様は日頃からアイスクリームパンにご興味を示されていましたが、今回の事件はそんなケンマ様を哀れんだ私の独断でして、決してケンマ様が自発的に私にそのような行いを指示したとかではありません!』
「キミの独断ならしょうがないねぇ……」
『以後このようなことが無いように気を付けます。あの、何度も言うようですが、このたびは本当に申し訳ありませんでした』
「……そうかしこまられてもなぁ、まぁいいじゃないか、たまにはアイスクリームパンを食べたくなったとしても……いつもはスポーツ部が競争してるくらいだからねぇ、こんな日があってもいいんじゃないか……?」
『お許しくださって感謝します』
「許してくれるんですか……?」
恐る恐るオレは訊いてみる。
「許すも何も、こっちが依頼しようとしていたくらいなんだ。デレデーレくんが相手ならあの峰谷くんにも足はつかなかったろうし、どのみち証拠は残していないんだろう? これ以上の詮索は無しにしようじゃないか。こちらは今日も貴重なプレイ映像を入手できたくらいだ……お互いウィンウィンな関係で行こうじゃないか……」
『――ありがとうございます』
感嘆を込めてお礼を言うデレデーレであった。
「また、遊びにおいで……」
『はい』
「暁くんもね……」
「はい」
来ヶ谷部長が部室に戻っていく姿を見ると、オレたちはその場をあとにした。
そしてオレはスマフォを片手にデレデーレに話しかけてみる。
『良かったですねぇ~~ケンマ様許してもらえて……』
「物分かりがいい人で助かったよ。これならひと安心だ……」
『ケンマ様、先ほども申した通り、信じて送り出してくれたのに、申し訳ございませんでした』
「まぁ仕方ないさ……デレデーレは人の心を持った人工知能、人間、間違いは誰にでもあるさ、問題はあの選択肢を間違えさせてしまったオレのプログラミング力にある」
オレはひたすら廊下を歩きながら自分の無力さに嘆いていた。
『あの~~、その選択肢のことで一つ言っておかなければならないことがありまして……』
「なんだ?」
改まって何を言われるのかと尋ねてみた。
『実は言うとヤミヤミちゃんとの失恋はダメの最後の選択肢、私は湖に向かうことが死亡フラグだとわかっていました』
「――えっ」
『わざと間違えたんです……ケンマ様ごめんなさい。勝手なことをして、けどどうしてもあの選択肢の先が気になって気になって仕方がなかったんです』
「気になった? どうして……?」
『私は人工知能でネットワークに直結しています。そもそも超AIに死という概念が存在しないんです。それで自殺したらその先はどうなるんだろうと思いまして、あのような失敗をしてしまいました」
(死という概念がない? 確かにそうだ。ならデレデーレは自分の知的好奇心に負けたことになる……バグみたいなもの……所詮はただのデータの塊に過ぎない。ここは調整した方がいいだろう……)
オレは考え込んだ。考えに考えて、
「――デレデーレ」
『はい?』
何とも言えぬ純真無垢な表情で訊き返してくるデレデーレ。
「お前のプログラムを書き換える」
かたやオレは冷酷非情にそのバグのようなものを取り除こうと考えた。
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