召還師と教師の不祥の弟子たち

落花生

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一つだと不安なので、二重に結んでみる

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「サシャ、サモナー!」
 俺は、校庭で座り込むサモナーとサシャに駆け寄った。サシャは眠っており、俺はその幼い寝顔にほっとする。ミチル君の姿がなかったので、一瞬あせったがサモナーが「彼女だけは、ワイバーンで非難させました」と言ったのでほっとした。
「すみません、カズキさま。あなたを助けるつもりだったのに」
 助けられてしまいました、と彼は笑う。
「でも、ちゃんと教え導くことができなかったバンとの決着は私がつけないといけないと思ったんです。バンは、きっと私を殺したせいで幸福には生きられなかったでしょう……」
 だからこそ、自分の手で決着をつけたったのだろう。
 サモナーは、最後にバンの師匠にもどった。そして、彼の前で『人を傷つけない』という教示を再び見せ付けた。
「サモナー。俺の教え子も、人を殺した。今の法律では、あの子を裁けない。あの子の罪を俺だけが知っているんだ」
 実のところ、俺はアラキ君とどのように向き合えばいいのか分からない。
 だが、教師として俺を教えて反省させなければならない責任だけがあった。
「サモナー、俺を手伝ってくれ。俺だけじゃ、正しくできないかもしれない」
 アラキ君が言ったとおり、ゴーストの出現はきっと社会のありようを大きく変えるだとう。アラキ君が言っていたような自分の身は自分で守るしかないような世紀末的な世の中になるのかもしれないし、より秩序的な厳しい世界になるのかもしれない。変わることが確定している世界で、俺はサモナーのように生徒に強く道を示せる自信がない。
 だから、俺はサモナーに助けを求めた。
「また、繋がってくれ」
 一度は俺のせいで切れてしまった繋がりは、さっき俺のほうから一方的に結びなおした。だが、この繋がりが再び切れてしまう可能性が怖かった。
 だから、二重に結びたかった。
 サモナーは、俺に手を伸ばす。
 俺は苦笑いしながら、その手を握った。
「こちらこそ……よろしくおねがいします」
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