2 / 3
第二話
しおりを挟む
第二話
デトロイス帝国 テスタロッサ区 5番地
酒場『モーゼン・タルス』
通称 紳士への一段目
初心者にも飲みやすい酒と愛想がいい60前後のマスターが経営してるバー。またここでは紳士としてのルールが貴重とされるため一人酒なら入りやすいとのこと。
「お客さん、ご注文は」
「コーヒーで」
「アイスティーで」
そんなところに子供が2人
「おい、君!さっきのはいったいどういうことなんだ!?」
めんどくせえ…多分あの綺麗な正装を見る限り王宮近衛兵だろう…そんなやつに俺の力が知られたらきっとめんどくさいことになる。だがこのまま無視ってのも良くねぇしなあ…
「はあ、さっきって?」
「オークの件だよ」
「ああ、いや別にただむかついたからぶん殴っただけ」
「ぶん殴ったって…相手は10メートルを超える魔物だぞ?」
「あんたもその馬鹿でかい銃で倒してただろ。この世界で一人旅するならこれくらいの実力がなきゃお話にならないからな」
「それはそうだが…」
実際そうだ。100年程前、突如現れた魔法という力に人類は翻弄されついには史上最大にして最悪の戦争まで起きてしまった。その力は人類のみならず他の生命体に良かれ悪かれ影響を与えてしまった。そんな世界で俺たちのような子供が外にましてや旅に出るなんて方がおかしいのだ。
「だがお前の力は明らかに人知を超えたものだ!なんの力も使わずあんなことがー」
「お客様」
店のマスターが俺たちの間にヌッと入り叱るような声色を持たせる
「お静かに…」
怒っている事は見なくてもわかる。本来静かに飲むところだしな…
「ハア、悪りぃマスター邪魔したな」
「待ちなさい坊ちゃん、お会計は?」
「ツケで」
「今日はそういうわけには参りません。」
「マジかよ!まだそんなにため込んでないだろ!」
「微々たるものとはいえ貸しは貸しです。私の気分次第で返済期限は決まってしまうものですよ。」
ほんっとに今日は最悪な日だ。ため息が出そうだ。ため息で幸せが逃げるのならとっくに俺に幸せなんかありゃしないのかもしれない。
「…ハァ、金がない時にマスターがそういうって事は依頼だろ?」
マスターはクスリと口角をほんの少し上げ皮紙を俺に渡してきた。
「最近この街に夜な夜な魔物が現れるそうだ。今のところ被害はないが念のため調査をして欲しいそうだ」
「見た目は?」
「目撃したものはまだいないそうだ」
「なんだそりゃw」
「お前が好きそうな依頼だと思ったのだが…どうだ?受けてみるか?」
ああ、ダメだため息が出そうなほど最悪なのに楽しくなってきやがった。
「おい、何かおかしいぞこのクエスト見たものはいないのに何故魔物とわかるんだ?」
「いいんだよ、ツケを迫られている以上断れないし」
「だからって…」
「そんなに心配ならついてこいよ。あんた、そこそこに強そうだしな。」
「…わかった。私も受けよう」
「マスター、依頼者は?」
「ここから南に3キロ行ったところに占い師ペスカというお婆さんがいます。その人が今回の依頼者です」
「うっす、ほら行くぞ」
「待ってくれまだ一口も飲んでないんだ!」
「ソフトドリンクであればテイクアウトできますが」
「じゃあお願いします」
不安だなあ。でもなかなかに面白くなりそうじゃねえか…
「坊や、あの人は元気ですか?」
ふと心に針が刺さったような感覚に襲われる。『あの人』その言葉を聞いただけで肺の中の空気が重くなる。
「あの人なら…死んだよつい最近な…」
「そうですか、それは残念です」
デトロイス帝国 テスタロッサ区 5番地
酒場『モーゼン・タルス』
通称 紳士への一段目
初心者にも飲みやすい酒と愛想がいい60前後のマスターが経営してるバー。またここでは紳士としてのルールが貴重とされるため一人酒なら入りやすいとのこと。
「お客さん、ご注文は」
「コーヒーで」
「アイスティーで」
そんなところに子供が2人
「おい、君!さっきのはいったいどういうことなんだ!?」
めんどくせえ…多分あの綺麗な正装を見る限り王宮近衛兵だろう…そんなやつに俺の力が知られたらきっとめんどくさいことになる。だがこのまま無視ってのも良くねぇしなあ…
「はあ、さっきって?」
「オークの件だよ」
「ああ、いや別にただむかついたからぶん殴っただけ」
「ぶん殴ったって…相手は10メートルを超える魔物だぞ?」
「あんたもその馬鹿でかい銃で倒してただろ。この世界で一人旅するならこれくらいの実力がなきゃお話にならないからな」
「それはそうだが…」
実際そうだ。100年程前、突如現れた魔法という力に人類は翻弄されついには史上最大にして最悪の戦争まで起きてしまった。その力は人類のみならず他の生命体に良かれ悪かれ影響を与えてしまった。そんな世界で俺たちのような子供が外にましてや旅に出るなんて方がおかしいのだ。
「だがお前の力は明らかに人知を超えたものだ!なんの力も使わずあんなことがー」
「お客様」
店のマスターが俺たちの間にヌッと入り叱るような声色を持たせる
「お静かに…」
怒っている事は見なくてもわかる。本来静かに飲むところだしな…
「ハア、悪りぃマスター邪魔したな」
「待ちなさい坊ちゃん、お会計は?」
「ツケで」
「今日はそういうわけには参りません。」
「マジかよ!まだそんなにため込んでないだろ!」
「微々たるものとはいえ貸しは貸しです。私の気分次第で返済期限は決まってしまうものですよ。」
ほんっとに今日は最悪な日だ。ため息が出そうだ。ため息で幸せが逃げるのならとっくに俺に幸せなんかありゃしないのかもしれない。
「…ハァ、金がない時にマスターがそういうって事は依頼だろ?」
マスターはクスリと口角をほんの少し上げ皮紙を俺に渡してきた。
「最近この街に夜な夜な魔物が現れるそうだ。今のところ被害はないが念のため調査をして欲しいそうだ」
「見た目は?」
「目撃したものはまだいないそうだ」
「なんだそりゃw」
「お前が好きそうな依頼だと思ったのだが…どうだ?受けてみるか?」
ああ、ダメだため息が出そうなほど最悪なのに楽しくなってきやがった。
「おい、何かおかしいぞこのクエスト見たものはいないのに何故魔物とわかるんだ?」
「いいんだよ、ツケを迫られている以上断れないし」
「だからって…」
「そんなに心配ならついてこいよ。あんた、そこそこに強そうだしな。」
「…わかった。私も受けよう」
「マスター、依頼者は?」
「ここから南に3キロ行ったところに占い師ペスカというお婆さんがいます。その人が今回の依頼者です」
「うっす、ほら行くぞ」
「待ってくれまだ一口も飲んでないんだ!」
「ソフトドリンクであればテイクアウトできますが」
「じゃあお願いします」
不安だなあ。でもなかなかに面白くなりそうじゃねえか…
「坊や、あの人は元気ですか?」
ふと心に針が刺さったような感覚に襲われる。『あの人』その言葉を聞いただけで肺の中の空気が重くなる。
「あの人なら…死んだよつい最近な…」
「そうですか、それは残念です」
0
あなたにおすすめの小説
診断書を提出してください。
柊
ファンタジー
元々平民で人格者であった祖父が男爵位を賜ったことにより、「成金の偽善者」と陰口を叩かれるセドリック・トリエ。
それは婚約者である伯爵令嬢カテリーナ・ラドゥメグも例外ではなく、神経をすり減らす日々を送っていた。
そいてラドゥメグ伯爵家を訪れたセドリックと、父クレマンが切り出したことは……。
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも同じものを投稿しております。
真実の愛ならこれくらいできますわよね?
かぜかおる
ファンタジー
フレデリクなら最後は正しい判断をすると信じていたの
でもそれは裏切られてしまったわ・・・
夜会でフレデリク第一王子は男爵令嬢サラとの真実の愛を見つけたとそう言ってわたくしとの婚約解消を宣言したの。
ねえ、真実の愛で結ばれたお二人、覚悟があるというのなら、これくらいできますわよね?
本当に、貴女は彼と王妃の座が欲しいのですか?
もにゃむ
ファンタジー
侯爵令嬢のオリビアは、生まれた瞬間から第一王子である王太子の婚約者だった。
政略ではあったが、二人の間には信頼と親愛があり、お互いを大切にしている、とオリビアは信じていた。
王子妃教育を終えたオリビアは、王城に移り住んで王妃教育を受け始めた。
王妃教育で用意された大量の教材の中のある一冊の教本を読んだオリビアは、婚約者である第一王子との関係に疑問を抱き始める。
オリビアの心が揺れ始めたとき、異世界から聖女が召喚された。
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
婚約者の幼馴染って、つまりは赤の他人でしょう?そんなにその人が大切なら、自分のお金で養えよ。貴方との婚約、破棄してあげるから、他
猿喰 森繁
恋愛
完結した短編まとめました。
大体1万文字以内なので、空いた時間に気楽に読んでもらえると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる