3 / 22
ビッグボーイ
しおりを挟む
「ねえねえ、やっぱり勇気君って可愛いよね。」
教室でクラスの女子が話しをしていた。
「それ、本人の前で言っちゃだめだからね。」
同小の人間が注意した。
「ええ?言ったらどうなるの?」
「女子相手に手は出さないけど、胸倉掴まれるわよ。」
実際、小学生の頃、胸倉を掴んで女子を泣かせたことがあった。
「大体、真斗君の方が格好いいでしょ?」
「ええー、だって怖いじゃん。」
「怖くないわよ。」
「だって、3年の悪い人たちを半殺しにしたっていうし。」
「しょうがないわ。虎の尾を踏むからよ。」
別の女子が言った。
「虎の尾?」
「勇気君に手を出すと、そうなるのよ。」
「えっ、まさかあの二人・・・。」
顔を赤らめる女子。
「そういうことね。」
「じゃあ、攻めは真斗君?」
「何言ってるの!勇気君に決まってるでしょ!」
「ええー、想像つかないわよ。」
「性格的に考えても、攻めでしょう。」
「だってさあ、勇気君って男に見えないし。」
「そうか、勇気君のあだ名知らないわよね。同小じゃなかったし。」
「え?お姫様以外にあだ名があるの?」
「大きい声じゃあ言えないんだけど。」
「うん。」
小声で話し出す女生徒たち。
「ビッグボーイよ。」
「え?だって勇気君って背も低い方じゃん?」
「背の話じゃないのよ。」
「じゃあ何がビッグなの?」
「ナニがビッグなのよ。」
勇気ファンの女の子は口を手で覆って驚愕した。
「う、嘘でしょ・・・、あんなに可愛いのに。」
「同小だったら、皆、知ってるわよ。」
見てみたいかもと興味心にかられる女生徒だった。
「なあ、緑屋3年にボコられたんだって?」
クラスメイトが勇気に話しかけた。
「だから何だよ。」
「そんなんで2年の番格気取りかよ。所詮、てめえは間壁の威を借りる狐じゃねえか。」
「なんだとお!」
「おい、煩いぞ雑魚。」
メガネを掛けたクラス委員長が雑魚を注意した。
「なんだ、ガリ勉が、やんのか?」
「一向に構わんぞ。」
クラスでは一番背がたく、メガネのクラス委員長は雑魚を威圧した。
「く、くそっ・・・。」
雑魚は雑魚らしく、尻尾を巻いて逃げていった。
「大丈夫か?勇ちゃん。」
「俺を勇ちゃんって呼ぶんじゃねえっ!」
「気にすることは無い、幼馴染じゃないか。」
「中学生になったんだから、呼び方変えろよっ!」
「勇ちゃんは、いつまで経っても勇ちゃんだよ。」
「もういい、あっちへ行ってくれ。」
「つれないじゃないか。」
「うっさいな。気分が悪いんだよ?」
「保健室に運ぼうか?」
「要らんお世話だっ!」
「勇ちゃんは、力を封じられているんだし、気にすることは無いよ。ただ無茶はやめてくれ。俺か真斗に言ってくれたらいいよ。浩一に頼るのは間違ってるから。」
「悪かったな!」
傷だらけで机に伏せっていた浩一が起き上がって言った。
「お前は幼馴染三人組の中で一番弱いからな。」
「ほっとけっ!お前らが異常なんだよ。」
「異常?俺がかい?異常な強さがあったら、あんな目には合ってないと思うがね?」
委員長は小学校の遠足で熊に襲われ、瀕死の重傷を負った経験がある。
「間違えた、真斗と勇気が異常だ。」
「訂正してくれて嬉しいよ。」
そう言って、突然ガバっと上着を脱いだ。
「この胸の傷が、僕の弱さを証明してるからね。」
「「「きゃーーーっ」」」
クラスの女子が、悲鳴を上げて目を覆う。指の間からバッチリ見ているのはご愛敬。
「ぬ、脱ぐなっ!」
浩一が注意した。
「この傷は、弱さの証明であると共に、勇ちゃんとの愛の証でもあるからね。」
【三角関係きたあああああああっ】
クラスの腐女子共が心の中で勝手に盛り上がる。
「勝手に変な証にすんじゃない。もっと傷が残らない様に出来ただろうっ!」
勇気が本気で突っ込んだ。
教室でクラスの女子が話しをしていた。
「それ、本人の前で言っちゃだめだからね。」
同小の人間が注意した。
「ええ?言ったらどうなるの?」
「女子相手に手は出さないけど、胸倉掴まれるわよ。」
実際、小学生の頃、胸倉を掴んで女子を泣かせたことがあった。
「大体、真斗君の方が格好いいでしょ?」
「ええー、だって怖いじゃん。」
「怖くないわよ。」
「だって、3年の悪い人たちを半殺しにしたっていうし。」
「しょうがないわ。虎の尾を踏むからよ。」
別の女子が言った。
「虎の尾?」
「勇気君に手を出すと、そうなるのよ。」
「えっ、まさかあの二人・・・。」
顔を赤らめる女子。
「そういうことね。」
「じゃあ、攻めは真斗君?」
「何言ってるの!勇気君に決まってるでしょ!」
「ええー、想像つかないわよ。」
「性格的に考えても、攻めでしょう。」
「だってさあ、勇気君って男に見えないし。」
「そうか、勇気君のあだ名知らないわよね。同小じゃなかったし。」
「え?お姫様以外にあだ名があるの?」
「大きい声じゃあ言えないんだけど。」
「うん。」
小声で話し出す女生徒たち。
「ビッグボーイよ。」
「え?だって勇気君って背も低い方じゃん?」
「背の話じゃないのよ。」
「じゃあ何がビッグなの?」
「ナニがビッグなのよ。」
勇気ファンの女の子は口を手で覆って驚愕した。
「う、嘘でしょ・・・、あんなに可愛いのに。」
「同小だったら、皆、知ってるわよ。」
見てみたいかもと興味心にかられる女生徒だった。
「なあ、緑屋3年にボコられたんだって?」
クラスメイトが勇気に話しかけた。
「だから何だよ。」
「そんなんで2年の番格気取りかよ。所詮、てめえは間壁の威を借りる狐じゃねえか。」
「なんだとお!」
「おい、煩いぞ雑魚。」
メガネを掛けたクラス委員長が雑魚を注意した。
「なんだ、ガリ勉が、やんのか?」
「一向に構わんぞ。」
クラスでは一番背がたく、メガネのクラス委員長は雑魚を威圧した。
「く、くそっ・・・。」
雑魚は雑魚らしく、尻尾を巻いて逃げていった。
「大丈夫か?勇ちゃん。」
「俺を勇ちゃんって呼ぶんじゃねえっ!」
「気にすることは無い、幼馴染じゃないか。」
「中学生になったんだから、呼び方変えろよっ!」
「勇ちゃんは、いつまで経っても勇ちゃんだよ。」
「もういい、あっちへ行ってくれ。」
「つれないじゃないか。」
「うっさいな。気分が悪いんだよ?」
「保健室に運ぼうか?」
「要らんお世話だっ!」
「勇ちゃんは、力を封じられているんだし、気にすることは無いよ。ただ無茶はやめてくれ。俺か真斗に言ってくれたらいいよ。浩一に頼るのは間違ってるから。」
「悪かったな!」
傷だらけで机に伏せっていた浩一が起き上がって言った。
「お前は幼馴染三人組の中で一番弱いからな。」
「ほっとけっ!お前らが異常なんだよ。」
「異常?俺がかい?異常な強さがあったら、あんな目には合ってないと思うがね?」
委員長は小学校の遠足で熊に襲われ、瀕死の重傷を負った経験がある。
「間違えた、真斗と勇気が異常だ。」
「訂正してくれて嬉しいよ。」
そう言って、突然ガバっと上着を脱いだ。
「この胸の傷が、僕の弱さを証明してるからね。」
「「「きゃーーーっ」」」
クラスの女子が、悲鳴を上げて目を覆う。指の間からバッチリ見ているのはご愛敬。
「ぬ、脱ぐなっ!」
浩一が注意した。
「この傷は、弱さの証明であると共に、勇ちゃんとの愛の証でもあるからね。」
【三角関係きたあああああああっ】
クラスの腐女子共が心の中で勝手に盛り上がる。
「勝手に変な証にすんじゃない。もっと傷が残らない様に出来ただろうっ!」
勇気が本気で突っ込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
天使から美形へと成長した幼馴染から、放課後の美術室に呼ばれたら
たけむら
BL
美形で天才肌の幼馴染✕ちょっと鈍感な高校生
海野想は、保育園の頃からの幼馴染である、朝川唯斗と同じ高校に進学した。かつて天使のような可愛さを持っていた唯斗は、立派な美形へと変貌し、今は絵の勉強を進めている。
そんなある日、数学の補習を終えた想が唯斗を美術室へと迎えに行くと、唯斗はひどく驚いた顔をしていて…?
※1話から4話までは別タイトルでpixivに掲載しております。続きも書きたくなったので、ゆっくりではありますが更新していきますね。
※第4話の冒頭が消えておりましたので直しました。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結済】スパダリになりたいので、幼馴染に弟子入りしました!
キノア9g
BL
モテたくて完璧な幼馴染に弟子入りしたら、なぜか俺が溺愛されてる!?
あらすじ
「俺は将来、可愛い奥さんをもらって温かい家庭を築くんだ!」
前世、ブラック企業で過労死した社畜の俺(リアン)。
今世こそは定時退社と幸せな結婚を手に入れるため、理想の男「スパダリ」になることを決意する。
お手本は、幼馴染で公爵家嫡男のシリル。
顔よし、家柄よし、能力よしの完璧超人な彼に「弟子入り」し、その技術を盗もうとするけれど……?
「リアン、君の淹れたお茶以外は飲みたくないな」
「君は無防備すぎる。私の側を離れてはいけないよ」
スパダリ修行のつもりが、いつの間にか身の回りのお世話係(兼・精神安定剤)として依存されていた!?
しかも、俺が婚活をしようとすると、なぜか全力で阻止されて――。
【無自覚ポジティブな元社畜】×【隠れ激重執着な氷の貴公子】
「君の就職先は私(公爵家)に決まっているだろう?」
全8話
幼馴染みに告白したら、次の日オレ当て馬になってたんですけど!?
曲がる定規
BL
登場人物
慎太郎 (シンタロウ)
ユキ
始 (ハジメ)
あらすじ
慎太郎とユキ、始の三人は幼馴染で、隣同士に住んでいる。
ある日、慎太郎がユキの部屋でゲームをしていると、ユキがポツリと悩みを口にした。『友達の好きと恋愛の好きって、何が違うの?』と。
密かにユキに想いを寄せていた慎太郎。ここは関係を一歩進められるチャンスだと思い、ユキに想いを告げる。
唇を近づけた慎太郎。そこに偶然やって来た始に、慎太郎は思いっきり殴られてしまう。慎太郎は何がなんだかわからないと混乱する。しかし、ユキと始に帰るよう言われ渋々帰宅した。
訳のわからないまま翌日になると、ユキと始は付き合い始めたと言われてしまう。
「この作品は『KADOKAWA×pixiv ノベル大賞2024』の「BL部門」お題イラストから着想し、創作したものです。
そちらに加筆、修正を加えています。
https://www.pixiv.net/novel/contest/kadokawapixivnovel24」
【完結】大学で再会した幼馴染(初恋相手)に恋人のふりをしてほしいと頼まれた件について
kouta
BL
大学で再会した幼馴染から『ストーカーに悩まされている。半年間だけ恋人のふりをしてほしい』と頼まれた夏樹。『焼き肉奢ってくれるなら』と承諾したものの次第に意識してしまうようになって……
※ムーンライトノベルズでも投稿しています
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる