竜達の番

mokia

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温める者

震える日々

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 フリージオンはそこそこに良心的で裕福な貴族の家に産まれた。5歳までは魔力が多い普通の子供として育った。魔石によって魔力を押さえる必要があるものの、愛らしいフリージオンはを家族は溺愛し可愛がった。

「お父様、僕、温かい食べ物が食べたいです。」

「そうか。」

「お父様、暖炉のお部屋が欲しいです。」

「わかった。」

 5歳になり徐々にフリージオンは寒さを嫌がるようになった。暖かい場所や食事をねだるフリージオンは家族を困らせた。氷属性を持つ家族は寒さを感じなっかた。それどころか暑いのが苦手だった。

「なぜ、フリージオンはあんなに寒がるんだ。取りあえず、望む通りにしよう。料理人と暖炉のついた離れを用意してくれ。」

「かしこまりました。」

 そのため、暖かい食事をねだるフリージオンの為に新しく料理人を雇い、暖炉のついた離れを準備した。
 そのうちフリージオンは離れから出なくなった。フリージオンについた侍女はフリージオンが自身を凍らせていることに気がついた。魔力のコントロールが出来ず自身を凍らせてしまうのだろうと。

「旦那様、フリージオン様は魔力が多すぎて、コントロールが出来ていないのかもしれません。」

「そうか、ならば教師が必要だな。」

 魔術師を雇いフリージオンに魔力をコントロールさせる方法を教えた。
 しかし、少しコントロールできるようになっても魔力が増え続いけるフリージオンは時々魔力を暴走させた。
 そしてとうとう10歳になるフリージオンは離れを氷漬けにしてしまった。

「申し訳ありません、お父様、お母様、お兄様。」

「気にしないでフリージオンそのうちコントロール出来るようになるさ。」

「大丈夫よ、フリージオン、お父様が元に戻してくれますからね。」

「問題ない、この程度ならすぐに元に戻る。」
 
 幸い氷属性の扱いについて家族は良くわかって居たため大変な事には成らなかった。フリージオンはますます離れから出ず、魔石も大きなものをねだった。

「お父様、この大きさの魔石では僕の魔力を押さえきれません。」

 魔力の入っていない小さな魔石は日常的に消費される為特に困らない程度で手に入った。今離れに有るのは中級の魔石で貴族なら簡単に手に入る。
 しかし大きな魔石は国を危険に晒すため、管理されていた。それを必要とすれば謀反を疑われる。当主は中級の魔石を複数用意することで時間を稼いだ。年々フリージオンの魔力は多くなり、離れの周りは常に雪が降っていた。
 
 フリージオンは年々強くなる自身の魔力が怖かった。誰かを傷つけて仕舞うんではないかと。だから必要最低限の接触を拒むようになった。5歳を過ぎてから習った刺繍に熱中し、フリージオンは誰かとの接触を拒んだ。
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