竜達の番

mokia

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飢えを癒す者

飢渇

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 カイはよく食べ、よく泣いた。元気の有り余った子だと両親は喜んだ。カイはよく食べたので体はよく育ち他の子より大きく育って行った。少しぼんやりしているけど、特に両親は違和感を抱かずに育った。暫くしてから従弟が産まれた事により、カイはその子の面倒をよく見るように成って、両親はカイの成長を喜んだ。

「母さん俺、カークスと一緒に糸紬する。」

「本当、ありがとう。」

 カイは従弟を側に置いて糸紬をしたり、従弟の世話をしたりした。カイは細かい作業は得意だったけど、編み物は難しくて出来なかった。
 母親は男の子だからと思っていたけど、本当はどうしてその形に成るのか分からなかったから、自身には出来ないと思ったのだ。同じ理由で父親がする染色の仕事も嫌だった。だから、従弟の父親がしている鍛冶ならできると思ったのだ。力は要るけど、体の大きな自分なら何とかなると。それに従弟と一緒に居るなら従弟の家に居た方が良い気がした。

 カイはいつも何か足りなかた。でも何が足りないか分からなかった。お腹が空くとしんどいけどご飯を食べるとましになった。寂しいから泣くと母さんがこちらを見てくれるからと寂しい気持ちが和らぐ。従弟が側に居ると何かが足りないと感じる事が減った。

 カイは特に欲しい物はなかったけど、常に何かわからないものを欲していた。それが少しだけマシに成るのは従弟が側にいて、従弟が自身を誉めてくれる時だった。
 だから大人に成っても従弟が誉めてくれる仕事をしようと思った。従弟の家は鍛冶を生業にしている。頭を使うより、体で覚える方が得意なカイなら良いものを沢山作って従弟に誉めて貰えると考えた。

「ねえ、カイ、僕は鍛冶屋に産まれたのに火が怖くて、鍛冶屋にはなれない。」

「いいじゃないか、お前の所は弟子もいただろ?それに俺も家は継がない。」

「え?そうなの?じゃあ、何をするの?」

「さあな、鍛冶屋も有りかもな」

 そんな話をしてカイは鍛冶職人に成ろうと決めた。

 大人の仲間入りをする15に成ってカイは従弟の実家で弟子入りする事にした。カイの従弟もカイと一緒に従弟の実家に戻ると言って、カイに付いて来てくれた。
 カイは喜んで鍛冶職人を目指そうと頑張る事にした。
 でもカイは自身で思うより力がなかった。カイは体は大きいけど、力仕事をしたことがなかった。皆が軽く持っているものも自分では待てなかった。悔しかったけどどうすれば良いいかわからなかった。
 従弟は実家に帰ってからカイを誉めてくれなかった。心配する言葉ばかり言うからカイは何も言わなくなった。

 また、何か足りない感じが強く成っていった。

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