竜達の番

mokia

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渇きを癒す者

消火

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 カークスは従兄の成長と共に体が成長した。従兄が感情を理解するように成るのと同時に成長する体は時々悲鳴を上げた。

「カークス、大丈夫か?」

「大丈夫です。ただの成長痛ですから。」
 
「取りあえずこれを飲みなさい。」

「はい、ありがとうございます。」

 ナイアスはカークスに寄り添い痛みを鈍くさせる水を与え、栄養不足にならないようテンヴィルと協力して栄養豊富な食事をカークスに与えた。

「ここまでそっくりに成るとは!」

「本当に、子供の時の顔って大人になると変わるんだな。」

 驚きの声をあげる竜騎士達。

 カークスが成長すると従兄と瓜二つになった。性格が顔に出ている分カークスの方が大人びて居るように見える。

「カークス、凄く背が伸びた、俺と同じ位だ。」

「カイの心が大人に成ったからだ。俺達はそっくりだって、俺達の竜騎士が言っているぞ。」

 自身の体が大きくなる度カークスは従兄の成長を喜んだ。
 今までは魂の傷によって成長を妨げられていた従兄はのんびりした性格は変わらず、大人として感情や理性を理解できるようになった。カークスは従兄と共に番について学び、共に居ることを喜んだ。

「番はドラゴンの唯一無二の存在なんだって。」

「俺達は双子ののように姿形は似ているけど、竜騎士達にとっては違う存在なんだ。」

 成長の途中で垣間見た従兄の前世にカークスは衝撃と共に従兄の性格がどうして幼いままなのを理解することができた。
 それは従兄も一緒だったようで、カークスがなぜ火を恐れて居たのか、なぜいつも自身を心配していたのかを理解した。だから明らかに幸せそうにしている従兄にカークスはあえて訪ねた。

「カイ、今、満たされてる?」

 にっこり微笑みを浮かべた従兄がカークスに返す。

「うん。カークスは潤ってる?」

 どこかずれた質問にカークスは笑い声を上げた。

 二人を番に持つ竜騎士達は楽しそうな二人を眩しそうに見ていた。

 二つに分かたれた魂は別々の傷を持って転生し、別の番を得る事によってそれぞれの傷は癒された。

 二人は繋がっている、しかし、二人の物語は別に有る。
 

第三章 渇きを癒す者 浄化編 終
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