竜達の番

mokia

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息を継ぐ者

息を吹き返す

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 グライオスの前世はいつも騙される人生だった。相手の言うことを素直に受け止めるグライオスはよく騙されていた。勿論信じられる人も居たがグライオスは一度嘘をつかれると信用出来なく成ってしまい、自身から離れてしまった。

 グライオスは最終的に詐欺師の手に落ちた。誰も信用出来なく成っていったグライオスは寂しかった。その詐欺師はグライオスを上手に信用させてくれた。そして、グライオスはその詐欺師に依存してしまった。気付いたら闇金業者に売られ、トンネルを掘らされて居た。グライオスは多分薬を飲まされて居たのだろう、自身では気付かなかったけど、詐欺師に凄く依存していた。ところどころで不自然に記憶に穴が有るのに思い出して気付いた。

 トンネル工事をさせられて居るときも周囲の人達の反応は異常だった。どこか虚ろで言われた事をただこなしていた。その日も多分、故意に事故を起こして、グライオスを処分したのだろう。グライオスの動きが悪くなり、次の人員が入った為に。いつもは集団でしている仕事を1人でさせるのは本来不自然、薬に犯され使いものに成らなく成ったものの処分方法としてトンネルに生き埋めにされたのだろう。

 グライオスは寂しかった、グライオスは元々誰かに依存するタイプだった。しかしグライオスは誰かに頼るのが苦手だった。でも、今は安心して体を預けられる者が居る。心が無意識に安心してしまう。

 グライオスは目を開けた。

「ヴァーユ、おはよう。」

「グライオス、おはよう。なにやらスッキリしたようだの。」

「うん、思い出した。暗くて狭い場所が苦手な理由。だからヴァーユ口付けを」

 ヴァーユはグライオスに甘い口付けをした。

「ヴァーユは俺を甘やかしてくれる?」

「グライオス、ドラゴンは番を溺愛するものだ甘やかすなどでは足りんよ。」

「そうか。ヴァーユは俺を溺愛するの?」

 グライオスはヴァーユを期待を込めて見つめた。

「そうだな、溺愛よりも一層愛したいところよなぁ。」

「溺愛よりも溺愛?」

 グライオスは溺愛されることもわからないのに、それ以上とは。グライオスを甘く見つめるヴァーユにグライオスは自身を預けた。

 出会って間もないヴァーユにグライオスは全てを預けられる自信が有った。だからヴァーユを信じ溺愛以上の溺愛をグライオスは信じる。

 グライオスはヴァーユに溺愛以上の溺愛を教えられた。グライオスは気付いた。前世で聞いた、孫は目に入れても痛くないってこういう感じかなって。


第五章 息を継ぐ者 浄化編 終
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