カノン

暦海

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現実?

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「……やっぱり、夢じゃなかった……」


 それから、翌朝のこと。
 目が覚めて、ぼんやりとしつつポツリと呟く。そんなぼくの視界には、昨日も目にした真っ白な天井が……うん、夢じゃなかった。ぼくは、本当に――



「――あっ、おはようハイノ! よく眠れた?」
「……あ、うん……その、お陰さまで」
「ふふっ、それはよかった」


 その後、ややあって階段を降り、控えめにリビングへと入るぼく。すると、満面の笑顔でぼくの方へと駆け寄り挨拶をしてくれる少女・エルナ。続けて、キッチンから穏やかに微笑み挨拶をしてくれるパパとママ。……しまった、最後に起きるなんて申し訳な……ううん、よそう。きっと、こういうことで罪悪感を覚えるのは家族の一員として不自然だと思うし。




「――ところで、ハイノ。色々と頭の整理が追いついていなかっただろうから、昨日は聞かなかったけど、学校には通っているのかい」
「……へっ? ……あっ、その、通っていませ……ううん、通ってない、かな。その、もう何年も前から……」


 それから、数十分後。
 朝食の席にて、穏やかに微笑み問い掛けるパパ。ちなみに、呼び方が変わっているのは昨日の話し合いでそう決まったため。家族になったんだから、お互いに家族として自然な呼び方にしようという話になり、ぼくのことはハイノ、お父さまとお母さまのことはパパ、ママと呼ぶことになったわけで。そして、家族なんだから敬語も止めるように言われたけれど、やっぱりすぐには難しくて……うん、努力します。

 ……ところで、それはそうと……うん、やっぱり悪いよね、印象。この歳で、学校に行っていないなんて――

 
「……そっか。ちなみに、通いたいと思う気持ちはあるのかな?」
「……へっ? ……えっと、まあ……」
「うん、だったらエルナと同じ学校はどうかな? もちろん、入学の手続きはこちらでしておくから」
「……へっ? ……その、いいの?」
「うん、もちろん。そんなに日にちはかからないと思うから、楽しみに待っていてね」
「最初は緊張しちゃうかもしれないけど、ハイノくんならきっとみんなと仲良くなれるわ。頑張ってね」
「……パパ、ママ……うん、ありがとう」

 だけど、そんなぼくの不安を吹き飛ばすように暖かな笑顔でそう言ってくれるパパとママ。……うん、ありがとう。二人の気持ちを無駄にしないよう、勉強も運動も頑張らなくっちゃ。

「――やった、これからは学校でも一緒だ! よろしくね、ハイノ!」
「……エルナ……うん、よろしくね」

 すると、隣でそう告げてくれるエルナ。その明るい声や満面の笑顔から、本当に喜んでくれているのがはっきりと伝わって……うん、ありがとう。そして、よろしくねエルナ。



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