魔法学校の落ちこぼれ

暦海

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……だけど、それは――

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「……そう、だったのですね」


 そんな神様の説明に、呆然ぼうぜんと呟く私。……そっか、生き返らせてあげたんだ。それは素晴らしい、大変素晴らしいのですが……いや、代償取るなよ。不憫と思うなら代償取るなよ。それも、何の責任能力もない子どもに対して。

「……それでは、ロイの魔力を奪ったのはご両親の命の対価でもあったということですか? 彼の魔力の暴走を止めるためだけでなく」

 ともあれ、そう確認してみる。……まあ、いずれにせよ魔力を奪う必要はあったのでしょうけど。ロイ自身を守るためにも、当時は制御し得ないその桁外けたはずれな魔力を奪う必要はあったのでしょうけど……それでも、全部奪う必要はなかったのでは? 尤も、二人の尊い生命いのちの対価であるなら、決して重い代償ものとは言えないのでしょうけど……それでも、繰り返しになりますが、相手はまだ責任能力のない子ども。なので、そこは手心を加え暴走しない程度の魔力くらいは残しておいてあげても――


「――ほう、もしやとは思っておったが……本当にそう思っておったのか? わしがロイの魔力を奪ったと、本当にそう思っておったのか?」

「…………へっ?」

 すると、何とも呆れたような表情で尋ねる神様。……うん、その表情かおは些かイラッときますが……でも、どういうこと? 魔力を奪った……いや、抑えた、かな? まあ、この文脈では同じことだろう。ともあれ、そうでなければどうして彼の魔力は――


「――不思議に思わんかったか? あやつの能力は、魔力を吸い取るというもの――じゃとしたら、突如生じたロイのあの魔力はどう説明するんじゃ? わしが魔力を奪っていたら、そもそもあやつが吸い取る魔力など皆無――じゃとしたら、」 
「……っ!!」

 神様の指摘に、思わず言葉を失う私。……確かに、そうだ。タイミングがタイミングなだけに、きっと何かしらの作用が生じたのだと思っていた。彼の秘めたる魔力ちからを目覚めさせる、何かしらの特殊な作用が。
 ……だけど、それはおかしい。既に神様が魔力を奪い取っていたとしたら、間違ってもあんな現象は起きていない。だとしたら、いったい――


「――答えは簡単じゃよ、リリア。わしは魔力を奪ったのではない――与えたのじゃ。あの莫大ばくだいな魔力さえ無効にするほどの、途方もないほどに甚大なの魔力をな」




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