どういうわけか源氏物語の世界に迷い込んだ私ですが……とにかく、幸せになるべく奮闘します!

暦海

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言うほどおかしい?

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「……あの、みやさま。甚だ恐縮ではありますが……私のような愚鈍には、宮さまの聡明なお考えは理解に及ばないようでして……」

 そう、些か――いや、たいそう困惑の窺える口調で話す惟光これみつ。……やれやれ、仕方がないなあ。

「ほら、前回の空蝉うつせみ編はちょっと真面目な話だったじゃない? そして、今回の六条編も何かそんな感じになりそうだし、ここらでいったん余興とか挟んどいた方が良いのかなって。例えば……うん、神様との雲取りゲームとか」
「……あの、私には良く分かりませんが……率直に申しますと、全く以て余計なお気遣いかと。恐ら――いえ、間違いなく誰も求めていないでしょうし」
「まあ、他にあるとすれば……帆弥わたし渾身の和歌を、思いつく限りひたすら記していくとか――」
「うん、聞いてねえなこの人。……まあ、それはひとまずさて措き……渾身の和歌というのは、かつて庭園にて披露なさったあれのことではないですよね? 流石に、あれを思いつく限り記載するというのはあまりにも痛々しゅう……ぷぷっ。……おっといけない、危うくうっかり本音が――」
「いや手遅れだよ!!」 

 いや全く以て手遅れだよ!! うっかり痛々しゅうとか言っちゃってんじゃん!! ……まあ、自分で言いながら私もないと思ったけど。


「……それにしても、宮さまは時折……いえ、度々おかし……いえ、真に個性豊かな一面をお見せになりますよね」
「うん、またうっかり本音が出ちゃったよね?」

 すると、ややあって不意にそんな戯言ことを宣う惟光。いや言い直したところで手遅れだよ。……まあ、これまた自覚がないでもないけど。

 ところで、度々お見せになるおかしな藤壺わたしとは言うまでもなく帆弥わたしの方。そして、それ以外――神様により短縮されてる期間は、どうやら本来の藤壺ふじつぼが現れているらしく……いや、その設定で大丈夫? めっちゃ情緒不安定に映るじゃん、藤壺わたし


 ……ただ、それはそれとして――

「……いや、でも言うほどおかしいかな?」
「いえ、宮さま。決しておかしいのではなく、真に個性豊かで……ぷぷぷっ。……おっといけない。危うくうっか――」
「もういいわそのパターン!!」

 いやもういいわそのパターン!! いっそのこと普通に笑い飛ばして……まあ、それはそれでイラッとくるけど。

 まあ、それはともあれ……うん、そこまで言うほどかな? 確かに、本物の藤壺ほど上品には振る舞えていないだろうけど……それでも、そこまで変に思われることも――

「……そうですね、全てを挙げれば枚挙に暇がないですが……とりわけ鮮烈と言えるとすれば、やはりあの場面でしょうか。以前、庭園にてご自身の御手おてをペロリと舐めては『いやっま』などとお叫びになっ――」
「いや見られてたんかい!!」

 いや見られてたんかい!! あと、御手じゃないから!! 雲!! 雲だから!! 

 ……あと、ついでに言うと……もう随分と前じゃないかな、それ? だって、げんちゃんが12歳の頃だから、もうかれこれ……いや、体感的にはそんなに経ってないんだけども。



 ともあれ、つい先日も時短が発生――いつの間にやら季節は冬へと……うん、ちょっと前まで蝉とか鳴いてたはずなんだけどね。

 ――まあ、それは良い。……いや、良いのかどうかは分かんないけどまあ良い。別に、今に始まったことでもないし。……それでも、今回は流石に衝撃だった。だって――


「……いや、いつの間にか死んじゃってるんだけど……夕顔ゆうがお









 
 
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