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妙案?
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「――それでね、蒔乃ちゃん。その時、そいつがいきなり――」
「ふふっ、面白いご友人ですね。それで、吉川先輩は何と――」
それから、数日経て。
オフィスにて、業務が一段落しぐっと背筋を伸ばしていると、少し後方から楽しそうな声が。確認するまでもないけど、我が社が誇る美男美女、吉川くんと降宮さんで。……いや、誇ってるかどうかは知らないけども。
ともあれ、楽しそうで何より。以前、吉川くんからのお誘いに関しご自身のお部屋で滅入ると言っていたけれど……でも、それはあくまでお誘いの話。吉川くんのことを嫌いじゃないとも言っていたし、こうして話している分には純粋に楽しんでいると――
――トントン。
「…………へっ?」
「――ちょっと古城先輩、まだあの人を落としてなかったんですか! いったいどれだけ時間があったと思ってるんですか!」
「……いや、僕じゃ落とせませんし、そもそもそのつもりもないですし。あと、落とすという表現はあまり宜しくないかと……」
それから、しばし経過して。
休憩中の近くにて、僕に詰め寄り矢継ぎ早に文句を紡ぐ可憐な女性。君島鈴奈さん――大卒一年目の新人さんで、大卒三年目の美男子たる吉川拓也くんにご好意を寄せていて。……いや、僕には無理ですし、そもそもそのつもりもないですし。あと、どれだけも何もまだ一週間くらいしか経ってないかと。
ところで、事の経緯はというと――数分前、オフィスにて軽く肩を叩く感触が。驚き見ると、そこには何とも不満そうな表情の君島さんのお姿が。そして、話があるから休憩時間にここに来るようにと……うん、説明するほどでもなかったかな? あと、もうここで確定なのかな? 僕らの落ち合う場所。
……ただ、それはともあれどのようなご用で……よもや、さっきの不満を言うためだけに呼び出したなんてことは――
「……まあ、正直のところさしたる期待もしてませんでしたが……そこで、私に妙案があります。それは――」
「…………へっ?」
「――それで、実は昨日、すっごく美味しいラーメン屋さんを見つけまして。これは、是非とも近い内に先輩と行きたいなぁと。あっ、もちろん先輩の料理が一番なのは言うまでもないですけど」
「あっ、いえお気になさらず。……それにしても、それほどに美味しいラーメン屋さんが……ですが、すみません。僕、ラーメンはそれほど――」
「はい、特に煮卵が絶品でして」
「それは是非とも行かねばなりませんね」
「卵への食い付きがすごい!!」
それから、数時間後。
降宮さんのお部屋にて、藹々とした雰囲気でやり取りを交わす僕ら。……そっか、絶品の煮卵……うん、それは是非とも賞味しなければ。
……ただ、それはそれとして……うん、どこで切り出そう。もちろん、なるべく早い方が良いのは分かっ――
「――ところで、真織先輩。何やら、今日も随分と楽しそうにお話ししていましたね、どこかの可愛くてあざとい後輩と」
「…………ああ、それはですね……」
そんな思考の最中、ふと花のような笑顔でそう口にする降宮さん。だけど、どうしてかその笑顔からは温度をまるで感じなくて……うん、ご覧になってたんだね……まあ、何となく気づいちゃってたけど。
……ただ、そういうことなら今回においては少し助かる。と言うのも――
「……あの、降宮さん。その……もし良ければ、一緒に遊びにいきませんか?」
「………………へっ?」
「ふふっ、面白いご友人ですね。それで、吉川先輩は何と――」
それから、数日経て。
オフィスにて、業務が一段落しぐっと背筋を伸ばしていると、少し後方から楽しそうな声が。確認するまでもないけど、我が社が誇る美男美女、吉川くんと降宮さんで。……いや、誇ってるかどうかは知らないけども。
ともあれ、楽しそうで何より。以前、吉川くんからのお誘いに関しご自身のお部屋で滅入ると言っていたけれど……でも、それはあくまでお誘いの話。吉川くんのことを嫌いじゃないとも言っていたし、こうして話している分には純粋に楽しんでいると――
――トントン。
「…………へっ?」
「――ちょっと古城先輩、まだあの人を落としてなかったんですか! いったいどれだけ時間があったと思ってるんですか!」
「……いや、僕じゃ落とせませんし、そもそもそのつもりもないですし。あと、落とすという表現はあまり宜しくないかと……」
それから、しばし経過して。
休憩中の近くにて、僕に詰め寄り矢継ぎ早に文句を紡ぐ可憐な女性。君島鈴奈さん――大卒一年目の新人さんで、大卒三年目の美男子たる吉川拓也くんにご好意を寄せていて。……いや、僕には無理ですし、そもそもそのつもりもないですし。あと、どれだけも何もまだ一週間くらいしか経ってないかと。
ところで、事の経緯はというと――数分前、オフィスにて軽く肩を叩く感触が。驚き見ると、そこには何とも不満そうな表情の君島さんのお姿が。そして、話があるから休憩時間にここに来るようにと……うん、説明するほどでもなかったかな? あと、もうここで確定なのかな? 僕らの落ち合う場所。
……ただ、それはともあれどのようなご用で……よもや、さっきの不満を言うためだけに呼び出したなんてことは――
「……まあ、正直のところさしたる期待もしてませんでしたが……そこで、私に妙案があります。それは――」
「…………へっ?」
「――それで、実は昨日、すっごく美味しいラーメン屋さんを見つけまして。これは、是非とも近い内に先輩と行きたいなぁと。あっ、もちろん先輩の料理が一番なのは言うまでもないですけど」
「あっ、いえお気になさらず。……それにしても、それほどに美味しいラーメン屋さんが……ですが、すみません。僕、ラーメンはそれほど――」
「はい、特に煮卵が絶品でして」
「それは是非とも行かねばなりませんね」
「卵への食い付きがすごい!!」
それから、数時間後。
降宮さんのお部屋にて、藹々とした雰囲気でやり取りを交わす僕ら。……そっか、絶品の煮卵……うん、それは是非とも賞味しなければ。
……ただ、それはそれとして……うん、どこで切り出そう。もちろん、なるべく早い方が良いのは分かっ――
「――ところで、真織先輩。何やら、今日も随分と楽しそうにお話ししていましたね、どこかの可愛くてあざとい後輩と」
「…………ああ、それはですね……」
そんな思考の最中、ふと花のような笑顔でそう口にする降宮さん。だけど、どうしてかその笑顔からは温度をまるで感じなくて……うん、ご覧になってたんだね……まあ、何となく気づいちゃってたけど。
……ただ、そういうことなら今回においては少し助かる。と言うのも――
「……あの、降宮さん。その……もし良ければ、一緒に遊びにいきませんか?」
「………………へっ?」
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