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第2章
緊急事態?
「……それにしても、素敵なお店ですよね。僕のお店とはまた違った魅力が……あっ、僕のお店と言っても僕が所有してるという意味では――」
「いやそんな誤解はしませんよ。……ですが、そう言ってくださり嬉しいです。ありがとうございます、奏良先輩」
それから、ほどなくして。
案内してくれた窓際の席にて、ほのぼのとそんなやり取りを交わす僕ら。その、あくまで僕が勤務しているお店、と言う意味だったんだけど……うん、まあ誤解はしないか。そもそも、僕がお店を所有してるわけなんてないんだし。
……まあ、それはともあれ本当に素敵なカフェで。僕の勤務先たる『喫茶 SHUNA』が和の雰囲気が心地の好いカフェなのに対し、こちらの『Jarden Blanc』は洋の雰囲気がとてもお洒落で……うん、我ながら説明が雑にもほどがあるね。ともあれ、双方それぞれに素敵な魅力が溢れているということでして。
「ところで、白河さん。なにか、オススメのメニューはありますか?」
「……そうですね、例えばオムライスなどは人気が高いです。卵の上に掛かっているクリームシチューがとりわけ美味しいとお客さまからも評判でして」
「……へえ、そうなのですね」
その後、続けて和やかに会話を交わす。……うん、それは何とも美味しそう。そもそもオムライスとクリームシチューの時点で魅力しかないのに、白河さんのオススメなら尚のこと美味しくないはずがない。なので――
「……それでは、是非ともそのオム――」
(……うそ、マジで?)
(……うん、流石にマズいよね)
すると、ふと微かに鼓膜を揺らす声。見ると、一組の男女スタッフのお声のようで。お二人も声を潜めているため、ちゃんとは聞こえなかったけど……でも、何やら困っているご様子なのは察せられて。
「……すみません、先輩。少し席を外しますね」
「あ、はいどうぞ」
すると、同じくそのご様子に気が付いた白河さんがそう言い残しスタッフさん達の下へと近づいていく。そして、ややあってこちらへ戻ってきて――
「……あの、私の都合で来ていただいて本当に申し訳ないのですが……今から、出勤しようと思いまして」
「……そう、なのですね」
そう、言葉の通り申し訳なさそうにお話しする白河さん。お話を聞くに、どうやらほどなく出勤予定の男女スタッフがお二人ともご病気のため来れなくなってしまったみたいで。……だけど、驚いたかというとそれほどでもなく。さっきのお困りの様子から、もしかしたらそうかなとは思ったから。出勤予定のスタッフさんが急に来れなくなるというのは、仕事において最も頭を抱えてしまうことの一つだし。
(……ほんとにありがとね、冬雪ちゃん。あとは、キッチンの方なんだけど……)
(……そう、ですね……私がそちらに回ると、それはそれでホールの方が――)
すると、再び鼓膜を揺らす声。白河さんと、来店時に素敵な笑顔で僕らを迎えてくれた女性スタッフの狭山さんのお二人の声で。……そう、さっきのお話だと欠員は二人――なので、白河さんが入ってもあと一人足りないわけで。……うん、そういうことなら――
「……あの、もし良ければなのですが……僕に、お手伝いさせていただけませんか?」
「「…………へっ?」」
「いやそんな誤解はしませんよ。……ですが、そう言ってくださり嬉しいです。ありがとうございます、奏良先輩」
それから、ほどなくして。
案内してくれた窓際の席にて、ほのぼのとそんなやり取りを交わす僕ら。その、あくまで僕が勤務しているお店、と言う意味だったんだけど……うん、まあ誤解はしないか。そもそも、僕がお店を所有してるわけなんてないんだし。
……まあ、それはともあれ本当に素敵なカフェで。僕の勤務先たる『喫茶 SHUNA』が和の雰囲気が心地の好いカフェなのに対し、こちらの『Jarden Blanc』は洋の雰囲気がとてもお洒落で……うん、我ながら説明が雑にもほどがあるね。ともあれ、双方それぞれに素敵な魅力が溢れているということでして。
「ところで、白河さん。なにか、オススメのメニューはありますか?」
「……そうですね、例えばオムライスなどは人気が高いです。卵の上に掛かっているクリームシチューがとりわけ美味しいとお客さまからも評判でして」
「……へえ、そうなのですね」
その後、続けて和やかに会話を交わす。……うん、それは何とも美味しそう。そもそもオムライスとクリームシチューの時点で魅力しかないのに、白河さんのオススメなら尚のこと美味しくないはずがない。なので――
「……それでは、是非ともそのオム――」
(……うそ、マジで?)
(……うん、流石にマズいよね)
すると、ふと微かに鼓膜を揺らす声。見ると、一組の男女スタッフのお声のようで。お二人も声を潜めているため、ちゃんとは聞こえなかったけど……でも、何やら困っているご様子なのは察せられて。
「……すみません、先輩。少し席を外しますね」
「あ、はいどうぞ」
すると、同じくそのご様子に気が付いた白河さんがそう言い残しスタッフさん達の下へと近づいていく。そして、ややあってこちらへ戻ってきて――
「……あの、私の都合で来ていただいて本当に申し訳ないのですが……今から、出勤しようと思いまして」
「……そう、なのですね」
そう、言葉の通り申し訳なさそうにお話しする白河さん。お話を聞くに、どうやらほどなく出勤予定の男女スタッフがお二人ともご病気のため来れなくなってしまったみたいで。……だけど、驚いたかというとそれほどでもなく。さっきのお困りの様子から、もしかしたらそうかなとは思ったから。出勤予定のスタッフさんが急に来れなくなるというのは、仕事において最も頭を抱えてしまうことの一つだし。
(……ほんとにありがとね、冬雪ちゃん。あとは、キッチンの方なんだけど……)
(……そう、ですね……私がそちらに回ると、それはそれでホールの方が――)
すると、再び鼓膜を揺らす声。白河さんと、来店時に素敵な笑顔で僕らを迎えてくれた女性スタッフの狭山さんのお二人の声で。……そう、さっきのお話だと欠員は二人――なので、白河さんが入ってもあと一人足りないわけで。……うん、そういうことなら――
「……あの、もし良ければなのですが……僕に、お手伝いさせていただけませんか?」
「「…………へっ?」」
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