鈍感王女は狂犬騎士を従わせる

りりっと

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09-12 褒賞(二)**

「一つになりましょう、セーリス様」


 そう彼が口にした途端、先端を埋めたそれが一気に入ってくる。懐かしく、愛おしいその感触にセーリスは身震いする。きゅうっと強く中が締まる感覚がして、自分の身体もまた彼を強く求めていたのだと思った。

 ぶつりと、耳元で異音がして、彼女は視線をその音がした右側へと向ける。
 そこにはヘニルの左手があり、そして彼の指がシーツを突き抜け柔らかなマットレスに穴を空けていた。


「へ」


 慌ててヘニルの方を見れば彼はまたもや歯を噛みしめ、荒い息遣いでセーリスを見下ろしている。どうやら左手は力みすぎてしまった結果のようなのだが、彼はそのことに気付いていないようで、じっと彼女に熱い視線を向け続けている。


「はぁ……っ、は……、セーリス様、んっ、すき、好きです……!」


 襲い掛かる衝動を必死に抑え込みながら、ゆっくりと彼は抽挿を始める。だが数回ほどこつこつと最奥を叩いたころ辺りから一転して、それは荒々しく彼女の身体を貪り始める。


「あっ、んんっ、ヘニル、ちょっと……ひゃ、ぅ」
「きもち、ん、セーリス、はぁっ、セーリス様、ずっとこうしたかった、やっと、やっと……」


 じゅぷじゅぷと音を立てながら、膨張し切った男根が内壁を押し広げる。絡みついてくる肉襞を嬲られ、がんがんと激しく胎の口を抉られては飛びそうなほどの気持ちよさに喘ぐ。その最中ヘニルは彼女に頬をすり寄せ、顔中にキスをしては恋しそうに舌を這わせてくる。


「これからずっと、ずっと俺の側に、……ふ、っ、セーリス様っ、愛してます、ずっと前から」
「んっ、分かってる、あ、んぁっ、好き、ヘニル、もっと……っ」


 恋しさをぶつけてくるヘニルに応えようとセーリスも想いを口にする。それに彼は逆に苦しそうに顔を歪め、何か失言したかと思えばまたぶちぶちと右耳の側で、ベッドに無残な穴が広がる音がする。
 そして抽挿は一層激しくなり中を抉っていく。ぐっと最奥を突かれた際に小さく果てても尚、収縮する膣内をやたらめたらに穿たれる。


「え、へにるっ、あんっ、ま、まって」
「はぁっ、ふ……っ、かわいい……っ、ひめさま好きです、すき……っ」
「もういって、ん、んぁ、やっ、ひぁ……っ! んぅ、とまって、あぁうっ」


 激しい快感に悶えているとゆっくりとヘニルの身体が傾いていく。動かない右腕が重いのか、セーリスの上に倒れ込んで、それでも腰の動きは淀むことなく彼女を責め立てる。

 腰を深く押し込んだ状態で小刻みに奥を舐られ、びくりと身体が跳ねる。好きな人と身体を重ねていると、想い合いながらお互いの性を絡ませているのだと思うと物欲しそうに中が震えてしまう。
 早く共に果てたいと、そう口にしようとした途端に深く唇が交わる。がぶりという表現が似合いそうなほど、そのまま捕食するかのように獰猛に牙を剥いて、だというのに艶かしく甘く絡みつく舌に恍惚としてしまう。


「セーリス様、ん、はぁっ……んんっ、んぅ……」


 本当はめちゃくちゃに犯してしまいたいくらい飢えているというのに必死に堪えて、傷付けないように自分を押し殺しているのかと思えば愛おしさが溢れていく。
 ならば彼を全力で受け止めてやれなければとそうセーリスは思った。戦場から彼の理性を連れ戻すために、いつものように自分の身体を差し出すのだ。


「んっ、はぁ……っんん」


 一心不乱に口付けを交わしながら、這い上がってくる絶頂の感覚に悶える。柔らかく滑る舌を激しく舐め合うのが気持ち良くて、強く彼を抱きしめながらぐいぐいと自分からも腰を押し付ける。
 目の前のヘニルの表情に既に余裕は無い。性急な腰付きにそろそろ限界が近いのだと思い、受け入れるように彼の腰に足を絡めてしまう。

 そこでぶわっと快楽が押し寄せて、目の前がチカチカと光った。


「や、あぁっ……!」
「っ……、くっ、うぅ……」


 強く抱きしめられ腰をきつく押し付けられたかと思えば、果てた膣内の締め付けに耐えかねて彼の剛直が弾ける。ぴったりと胎の口を抉ったそれは夥しい量の精をそこに吐き出し、白濁で満たしていく。
 彼はしばらく虚な目で彼女を見つめながら吐精の余韻に浸っていると、ずるりとそれを引き抜く。そして彼女の薄い肩を掴むと軽々とその身を反転させた。


「ふぇっ」


 うつ伏せになったところで尻を高く上げるように腰を持ち上げられる。まさかと思った途端、再び屹立の先端が中に埋まる。


「んぇ、あ……っ」


 何の宣言もなく最奥まで挿れられ、驚いたセーリスは声を上げてしまう。そのまま獣が交わるようにぱんぱんと音を立て、激しく雄が中で暴れ回る。それにも彼の形に馴染んだ雌は歓喜して、甘く蕩けてしまいそうな声と快楽を吐き出していく。


「ひめさまっ、もっと受け止めて、ください……っ、姫様の中、気持ち良くて、腰が止まらなくて……」
「あっ、やんっ、はげし……んぅっ、ヘニル……んっ」
「好き、大好きですっ、はぁ……、セーリスさま、ぁ……っ」
「やっ……!」


 のしかかるように密着してきたヘニルはべろりと彼女の耳を舐め回す。好きだ、愛していると何度も囁いて、左腕でささやかな彼女の乳房を揉みしだく。指先で硬くなった頂きをくりくりと捏ね回せば、痺れるような快楽が駆け巡っていく。


「ん、んっ、あぁっ……ひゃぁっ!」


 胸を弄っていた手が下に降りてきて、男根を頬張る秘処をなぞる。ぷっくりと充血した陰核に指が触れたのにセーリスが声を上げると、気を良くしたように今度はそこを愛撫し始める。


「だめっ、おくがんがんしながら、そこ弄っちゃだめ、なの……っ!」
「は……っ、キツい、んんっ、いっぱいイきましょう、どろどろに溶けて、もっと、もっと愛し合いましょう、セーリス様……」
「あぅ、んっ、すごい、ふるえて、止まらないっ」


 力なく枕に縋って、ヘニルから与えられる快楽にただ甘く啼き続ける。暴力的にも思えるこの性行為に、けれど堪らないほど昂って溺れていく。
 涎を垂らして良がるその横顔をじっと見つめて、彼は甘いため息をつく。


「綺麗です、セーリス様……っはぁ、もっと俺に、夢中になって、俺を欲しがってくださいっ」
「へにる、んぅっ、ぁあっ、もうイくっ、イっちゃうっ、んぁああっ!」


 びくりと大きく身体が跳ねて彼女は派手に絶頂を迎える。ぷしゅっと繋がった場所から潮を吹いて、男根を咥えた膣内は精子を強請るように激しくそれを扱き上げる。


「っ、くっ……こんな激しくイっちゃって、可愛いですねっ、このまま俺の精液、全部絞り出してください……!」


 愛おしい懇願に応えるようにびゅるびゅると粘る白濁をまた注ぎ込んで、射精を終えたらすぐにヘニルは動き出す。肩口に唇を寄せて跡をつけ、更に噛み付いては嬉しそうに彼女に頬擦りする。一度解放した欲望は既に抑えることなどできず、愛しい人を抱いているという喜びのままその身を貪り続けた。


「あぁ、幸せです、セーリス様……」


 温かく柔らかいその身体を抱きしめ、燻った欲を吐き出す度に彼は実感する。

 ようやく自分の居場所に、戻ってこれたのだと。
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