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09-14 褒賞(四)**
「は、セーリス様、……欲しいです」
「……いいよ、おいで」
お互いの敏感な場所から手を離し、向かい合う。浅く湯の張った浴槽に入って、腰を下ろした彼の膝の上に乗るように腰を下ろしていく。ゆっくりと時間をかけて挿入して、隙間から入り込む湯の感触にふるりと肩を震わせた。
「夢、みたいです……セーリス様とこうして、一緒に……」
「……うん、私も。あんなにヘニルに焦がれていた日々が嘘みたい」
「俺がいないの、やっぱ寂しかったんですか」
大人しく頷けば、彼は幸せだと言ってまた笑う。
「俺は向こうに居る間それどころじゃなかったですから。ああでも、ことあるごとにセーリス様のこと思い出して、そうですね……ムラムラしてました」
「もう!」
「ははっ、……早くセーリス様に会いたくて、とっても、貴方が恋しかった」
恋しそうに臀部を撫でられたセーリスはゆっくりと自分から腰を揺らす。彼の両頬に手を触れて唇を重ねて舌を舐っていると、大人しくしていられないと言うかのようにヘニルもまた突き上げるように腰を動かしてくる。
「ん……っ、ぁ、ヘニル……」
「はい、セーリス様……愛してます、っずっと一緒に……!」
「うん……あっ、そばに、そばにいて、んぅ、ヘニル、私の……」
最奥を強く突き上げられる度に鈍く腰が痛む。けれどそれすらも愛おしくて、中を嬲られるのが気持ち良くて、彼女は甘えるように彼に擦り寄る。
「早く子ども、欲しいです、……一人だけじゃなくて、たくさん」
子宮口をぐりぐりと押し上げ、物欲しそうにヘニルは彼女を見つめる。その動きから早く子種をこの中へ注ぎ込んで孕ませてしまいたいと、彼の強い想いを感じてしまう。
「でも、お母様にまだ、お付き合いのことも、っ、話してませんから……その前に妊娠したって、知れたら、怒りますかね……?」
「んーっ、怒るかも」
「じゃあ、まだお預けですよねぇ……我慢するのも、大変なんですけど」
「がんばって……。私も、は……ちゃんと説明する、から……っ」
緩やかだった抽挿は次第に熱が入って、がつがつと貪欲に男根を彼女の奥へと埋めていく。びくびくと小刻みに震えて絡みつく襞の感触に、悩ましげに彼は息を吐き出すときつく彼女を抱き寄せたまま再びキスを交わす。
「あ、ふ……っ、ん、ヘニルとするの、あんっ、すきっ」
「もうっ、またそうやって俺を煽って……!」
「ふふ、ひぁ……っ、いきそうっ、へにる……」
「一緒に、セーリス様」
お互いの唇を食み、喘ぎ声と熱い息を漏らしながら下半身から溢れる快楽に夢中になる。ぱしゃぱしゃと湯が波打つ音で聴覚が埋まって、頭の中が真っ白になっていく。
「あぅ、ぁあっ、きもち、ん、あがってくるっ、ふぁ、ああっ……!」
「セーリスさまっ、う、っ……!」
中に埋まっていたそれが最奥で震える。どくどくと脈動しながら、まだそれなりの量のある精液を吐き出す。その感触にセーリスは困ったような顔をした。
「まだこんなに、出るんだ……」
「精子作る早さが常人と全然違うんでしょうねぇ」
ちゅ、と彼女の頬や首筋にキスを落として、ヘニルは甘えるようにじゃれついてくる。
「ね、セーリス様……やっぱ毎晩俺と……」
「流石に毎日は……うーん」
以前のように特に仕事も無い穀潰しの身であればともかく、今となってはセーリスは王宮魔術師の一人としてそれなりの役目を負っているのだ。流石に毎晩ヘニルの相手をしていれば体力の方が保たない。
「じゃあ、抜くだけでいいですから」
「そ、そんなのでいいの」
「一人でするのすっごい虚しいんですよ。姫様に扱いて貰えるだけで、もう……」
ぐっと中に入ったままのそれの質量が増す。盛り始めるヘニルに慌てた様子で彼女はそっと自分の腰を持ち上げた。
「今日はもう終わり! 流石に腰が痛くて死にそう……まぁ、あんたがそう言うなら、毎日面倒見てあげてもいいわよ」
「わーい、姫様大好き♥」
抱きついてくるヘニルの頭を撫でながらセーリスもうようやくゆっくり湯に浸かる。膝に座り込んで、相変わらず興奮を主張し続けるそれの感触を臀部に受けながら、大きく息をつく。
「あ、休みの日はできない分いっぱい構ってください」
「いや、性欲強すぎでしょ……」
「俺がこうなるまでどんだけ大変だったか教えてあげましょうか? 姫様、一週間だか二週間おきにしか許してくれないもんですから、もうキツくて苦しくて……」
その口ぶりにセーリスは閉口する。もしもヘニルの言うように神族の破壊衝動というものの代わりが性欲なのだとしたら、今回の戦いであれほどの大戦果を挙げた彼のそれが些細なもののはずがないのだ。
これも神族を愛した宿命かと、そう小さく笑みを浮かべる。
ただひたすらに自分を求める彼が可愛らしくて、身を委ねるように彼にもたれかかる。
「まぁ、とにかくやってみましょうか。功労者への褒美が昨日のあれだけなんて、少ないものね」
「さすがセーリス様、お優しい……大好きです、誰よりも、愛しています」
強く抱きしめられ、耳元で甘く囁かれる。そっと股座を弄り始める彼の手に煽られ、セーリスももう一度くらいいいかなと思った時だった。
こんこんと浴室の扉が叩かれる。
「姫さま、ヘニル様。朝食の用意ができました。……あとあのベッド、何ですか!? 今まで見たことないくらい酷いことになってますけど……!!」
聞こえてきたのはサーシィの声で、二人して苦笑を浮かべる。一体どう説明してどう処理したものか、そう頭を悩ませるのだった。
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