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闘え!ミラクル・ワン
おまじない
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秀幸は学校の動物達の飼育係を担当している。別に好きでこの係になった訳ではないが、くじ引きで決まってしまったので仕方がない。毎朝、他の生徒達より少し早めに登校して、職員室で鍵を貰い、ウサギを一旦運動場に放ち掃除をしてから、捕まえて元に戻す。それが彼の朝の日課であった。
「しかし、ずっと世話をしていたら愛着って湧わくものなんだな」元々、動物が好きなどという事は無かったのであるが、動物達の世話をしているうちに、優しい気持ちになっていくような気がした。
「俺さ、前から思っていたのだけど……」朝の教室で嵐山が数人の男子達と雑談をしている。「ミラクルワンの正体って、豪じゃないかな」意を決したように嵐山は言い放った。
「やっぱり!俺も同じことを思っていたんだ。いつも怪獣が現れると決まって豪の姿が見えなくなるよな。その後必ずミラクルワンが現れて、怪獣を退治。ミラクルワンが去った後に必ず帰って来るんだよ。どこに行っていたのかを聞いても絶対に言わないし絶対に怪しいよな」男子の一人が嵐山の意見に賛同する。嵐山も興奮しているようである。
「そうだよな!でも、ヒーローって正体がバレると自分の星に帰らないといけないとかっていう設定があるから、この事はこのメンバーの秘密にして、絶対に豪に悟られないようにしようぜ!」嵐山は右手を差し出した。男子生徒達は誓いを立てるかのように、その上に自分の手のひらを重ねていく。「俺達のツレがミラクルワンだなんて、自慢話になるよな」
「だからそれは内緒だって」一同は大声で笑い合った。
「お前ら、何やってるんだ?」秀幸が動物達の世話を終えて、少し遅めに教室に入ってくる。嵐山達は慌てて手を終しまう。
「な、何でもない!ちょっとしたおまじないだ!なっ!」嵐山の言葉に回りの生徒達は頷うなずく。
「何か、お前ら感じ悪いの。別にいいけど!」秀幸は自分の席に座ると腕組みをして目を閉じた。
嵐山達は再びコソコソと井戸端会議のように話を始めた。
夕方帰宅すると秀幸の母親が鼻歌交じりで夕食を作っている。
「ただいま」秀幸はリビングのソファーに腰掛ける。
「お帰りなさい、夕食は少し待ってね。今日はチキンカレーだから」すでに匂いで判っている。秀幸の父は無類のカレー好きである。ただ、外食で食べるカレーは辛すぎて食べる事が出来ないそうだ。仕方開く食べる場合も、超甘口を頼むことになる。彼女はそんな夫の味覚を熟知していて、絶妙な味のカレーを作るのだ。
秀幸のとっては、少し物足りないのであるが・・・・・・。
「そういえば、父さんと母さんってどうやってであったの?」秀幸はリモコンでテレビのスイッチを入れる。夕方のニュース番組が流れる。
「お母さんね、若い時に環境問題のテーマを研究していたのよ。それで当時環境問題になっていた尼崎市を調査しに来たの。そしたらちょうど光化学スモックが発生していてね。喉に急激な痛みと眩暈を感じて気絶してしまったのよ」母は何かを思い出すように包丁の手を止めた。
「それから?」秀幸はダイニングテーブルの上に置いてあった、おにぎり型のせんべいの封を開封して一枚口に入れた。
「ちょうどそこに全国を旅して回っていたお父さんに助けられたの。素敵だったわお父さん・・・・・・、いまも素敵だけど」彼女の目が再びハートマークになっている。父の話をする時の彼女はいつもこんな雰囲気であった。
「ごちそうさまです」そう言い残すと秀幸は自分の部屋に退散していった。
「しかし、ずっと世話をしていたら愛着って湧わくものなんだな」元々、動物が好きなどという事は無かったのであるが、動物達の世話をしているうちに、優しい気持ちになっていくような気がした。
「俺さ、前から思っていたのだけど……」朝の教室で嵐山が数人の男子達と雑談をしている。「ミラクルワンの正体って、豪じゃないかな」意を決したように嵐山は言い放った。
「やっぱり!俺も同じことを思っていたんだ。いつも怪獣が現れると決まって豪の姿が見えなくなるよな。その後必ずミラクルワンが現れて、怪獣を退治。ミラクルワンが去った後に必ず帰って来るんだよ。どこに行っていたのかを聞いても絶対に言わないし絶対に怪しいよな」男子の一人が嵐山の意見に賛同する。嵐山も興奮しているようである。
「そうだよな!でも、ヒーローって正体がバレると自分の星に帰らないといけないとかっていう設定があるから、この事はこのメンバーの秘密にして、絶対に豪に悟られないようにしようぜ!」嵐山は右手を差し出した。男子生徒達は誓いを立てるかのように、その上に自分の手のひらを重ねていく。「俺達のツレがミラクルワンだなんて、自慢話になるよな」
「だからそれは内緒だって」一同は大声で笑い合った。
「お前ら、何やってるんだ?」秀幸が動物達の世話を終えて、少し遅めに教室に入ってくる。嵐山達は慌てて手を終しまう。
「な、何でもない!ちょっとしたおまじないだ!なっ!」嵐山の言葉に回りの生徒達は頷うなずく。
「何か、お前ら感じ悪いの。別にいいけど!」秀幸は自分の席に座ると腕組みをして目を閉じた。
嵐山達は再びコソコソと井戸端会議のように話を始めた。
夕方帰宅すると秀幸の母親が鼻歌交じりで夕食を作っている。
「ただいま」秀幸はリビングのソファーに腰掛ける。
「お帰りなさい、夕食は少し待ってね。今日はチキンカレーだから」すでに匂いで判っている。秀幸の父は無類のカレー好きである。ただ、外食で食べるカレーは辛すぎて食べる事が出来ないそうだ。仕方開く食べる場合も、超甘口を頼むことになる。彼女はそんな夫の味覚を熟知していて、絶妙な味のカレーを作るのだ。
秀幸のとっては、少し物足りないのであるが・・・・・・。
「そういえば、父さんと母さんってどうやってであったの?」秀幸はリモコンでテレビのスイッチを入れる。夕方のニュース番組が流れる。
「お母さんね、若い時に環境問題のテーマを研究していたのよ。それで当時環境問題になっていた尼崎市を調査しに来たの。そしたらちょうど光化学スモックが発生していてね。喉に急激な痛みと眩暈を感じて気絶してしまったのよ」母は何かを思い出すように包丁の手を止めた。
「それから?」秀幸はダイニングテーブルの上に置いてあった、おにぎり型のせんべいの封を開封して一枚口に入れた。
「ちょうどそこに全国を旅して回っていたお父さんに助けられたの。素敵だったわお父さん・・・・・・、いまも素敵だけど」彼女の目が再びハートマークになっている。父の話をする時の彼女はいつもこんな雰囲気であった。
「ごちそうさまです」そう言い残すと秀幸は自分の部屋に退散していった。
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