12 / 33
デタラメ
しおりを挟む
愛美は翌朝、会社へ出勤する。
先日の交差点にたどり着いた。
赤信号が変わるのを待ちながら、また後ろから押されるのではないかと後ろが気になってキョロキョロと見回してしまう。警察の話によると突発的な愉快犯であろうということであった。愛美には人に恨みを買うような覚えは毛頭なかった。何事も無く交差点を渡り胸を撫で下ろした。
「おはようございます」事故と警察への出頭により二日間会社を突然休んでしまった。少し申し訳なさそうに愛美はオフィスの中に入った・
「あ、・・・・・・おはよう・・・・・・」なぜか先輩女子社員の美和美和の挨拶がよそよそしく感じてしまう。
「美和先輩。昨日と一昨日は急にお休みしてすいませんでした」愛美は丁寧に頭を下げた。
「愛美・・・・・・・・、そんな事いいけれど、あなた・・・・・・・・」美和は、少し眉を歪めて聞いた。
「おい!篠原君!出社したなら応接室の来なさい!」春日の言葉に間一髪も入れずに所長の声がオフィス内に響いた。
「えっ、はい・・・・・・・・」事故のせいで病院と警察へ行く事は会社にも伝えておいたはずであったし、怒られるような事に身に覚えは無かった。「失礼いたします」応接室のドアをノックすると室内に入った。
「そこに座りたまえ・・・・・・」所長はソファを指さした。彼女の目の前には、テーブルを挟んで所長と、嘉彦が座っている。会社では、嘉彦は愛美の上司であった。愛美は指示されたまま座った。
「事故の後遺症とかは大丈夫なのか?」嘉彦が聞いてくる。しかし、その表情は心配をしている風では無かった。
「ええ、お陰様で大丈夫です」愛美お詫びでもするように頭を下げる。
「それは良かった・・・・・・・、ただ、社内でこんな怪文書と写真が会社に届いたのだが、見覚えがあるかね?」所長はテーブルの上に一枚の写真を置いた。
「えっ、これって!?」そこには、抱き合う男女の写真。彼女にはその顔に見覚えがあった。そこの写っていたのは、愛美と刈谷であった。
「君は会社を休んで、往来で男と抱き合っていたと手紙には書いてあった」所長は手紙を机の上に放り投げるように置いた。それはパソコンで文章を作成したものであった。
「な、なぜ、こんな写真が!」愛美は写真を手に取って凝視する。
「身に覚えがあるようだね。君は会社を欠勤してその男と、淫らな場所に消えたと手紙には書いてあるが・・・・・・・」
「そ、そんな!デタラメです!そんな話!!刈谷さんが私を車から助けてくれたんです!」愛美は少し無く出しそうな顔になっている。
「刈谷・・・・・・、その男は、刈谷と・・・・・・・いうのか」嘉彦は愛美の手から写真を奪い取ると目を見開いて写真を見た。
「そうです。探偵さん・・・・・・です・・・・・・」愛美はキョトンとした表情をしている。
「男の事などどうでも良い!こんな怪文書が出回る事が問題なのだ!」所長は机を強く叩く。
「・・・・・・・」愛美と嘉彦は黙ってしまった。
「とにかく、篠原君!君はしばらくは自宅謹慎だ。それと田川君、君にも監督責任があるから、そのつもりでいたまえ!篠原君は、今すぐ帰宅しなさい」そう告げると愛美に応接室から出て行くように手で合図した。
「・・・・・・、失礼します・・・・・・」愛美は悔しそうにお辞儀をして、応接室を飛び出したかと思うと、そのままオフィスを後にした。飛び出した愛美の瞳は涙で濡れていた。
「愛美!」美和が心配そうに声を掛けたが、その声は愛美の耳には届かなかった。
先日の交差点にたどり着いた。
赤信号が変わるのを待ちながら、また後ろから押されるのではないかと後ろが気になってキョロキョロと見回してしまう。警察の話によると突発的な愉快犯であろうということであった。愛美には人に恨みを買うような覚えは毛頭なかった。何事も無く交差点を渡り胸を撫で下ろした。
「おはようございます」事故と警察への出頭により二日間会社を突然休んでしまった。少し申し訳なさそうに愛美はオフィスの中に入った・
「あ、・・・・・・おはよう・・・・・・」なぜか先輩女子社員の美和美和の挨拶がよそよそしく感じてしまう。
「美和先輩。昨日と一昨日は急にお休みしてすいませんでした」愛美は丁寧に頭を下げた。
「愛美・・・・・・・・、そんな事いいけれど、あなた・・・・・・・・」美和は、少し眉を歪めて聞いた。
「おい!篠原君!出社したなら応接室の来なさい!」春日の言葉に間一髪も入れずに所長の声がオフィス内に響いた。
「えっ、はい・・・・・・・・」事故のせいで病院と警察へ行く事は会社にも伝えておいたはずであったし、怒られるような事に身に覚えは無かった。「失礼いたします」応接室のドアをノックすると室内に入った。
「そこに座りたまえ・・・・・・」所長はソファを指さした。彼女の目の前には、テーブルを挟んで所長と、嘉彦が座っている。会社では、嘉彦は愛美の上司であった。愛美は指示されたまま座った。
「事故の後遺症とかは大丈夫なのか?」嘉彦が聞いてくる。しかし、その表情は心配をしている風では無かった。
「ええ、お陰様で大丈夫です」愛美お詫びでもするように頭を下げる。
「それは良かった・・・・・・・、ただ、社内でこんな怪文書と写真が会社に届いたのだが、見覚えがあるかね?」所長はテーブルの上に一枚の写真を置いた。
「えっ、これって!?」そこには、抱き合う男女の写真。彼女にはその顔に見覚えがあった。そこの写っていたのは、愛美と刈谷であった。
「君は会社を休んで、往来で男と抱き合っていたと手紙には書いてあった」所長は手紙を机の上に放り投げるように置いた。それはパソコンで文章を作成したものであった。
「な、なぜ、こんな写真が!」愛美は写真を手に取って凝視する。
「身に覚えがあるようだね。君は会社を欠勤してその男と、淫らな場所に消えたと手紙には書いてあるが・・・・・・・」
「そ、そんな!デタラメです!そんな話!!刈谷さんが私を車から助けてくれたんです!」愛美は少し無く出しそうな顔になっている。
「刈谷・・・・・・、その男は、刈谷と・・・・・・・いうのか」嘉彦は愛美の手から写真を奪い取ると目を見開いて写真を見た。
「そうです。探偵さん・・・・・・です・・・・・・」愛美はキョトンとした表情をしている。
「男の事などどうでも良い!こんな怪文書が出回る事が問題なのだ!」所長は机を強く叩く。
「・・・・・・・」愛美と嘉彦は黙ってしまった。
「とにかく、篠原君!君はしばらくは自宅謹慎だ。それと田川君、君にも監督責任があるから、そのつもりでいたまえ!篠原君は、今すぐ帰宅しなさい」そう告げると愛美に応接室から出て行くように手で合図した。
「・・・・・・、失礼します・・・・・・」愛美は悔しそうにお辞儀をして、応接室を飛び出したかと思うと、そのままオフィスを後にした。飛び出した愛美の瞳は涙で濡れていた。
「愛美!」美和が心配そうに声を掛けたが、その声は愛美の耳には届かなかった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる