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朝
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朝の布団の中は心地が良くて天国のようである。
毎朝、至福の時間を感じる。この時が永遠に続けばよいのに・・・・・・。
「祐ちゃん!学校に遅刻するわよ。早く起きなさい!」母の声で目が覚めた。
心地よい夢の中から現実に引き戻される。一瞬現実と夢が混ざり合った感覚に襲われる。
「あっ、夢だったのか・・・・・・」昨晩の夢は四人の美少女に囲まれて王様になったような夢であった。彼女達はいずれも魅力的で、もう少し彼女達と夢の中での滞在を楽しみたかったところだ。
「どうかしたの?」優しい母の声が聞こえる。
「別に、何でもないよ。おはよう、母さん・・・・・・」祐樹は大きな欠伸をした。
目を上げると、母が両手を腰に当て仁王立ちの姿勢を維持していた。
「おはようじゃないわ。また、夜遅くまで起きていたのでしょう!もう朝ごはん食べている時間はないわよ。さっさと着替えなさい」言うと母は部屋を出て行った。
もう一度、大きく欠伸をしてから学校の制服に着替えた。階段を降りて、リビングに移動するとテーブルの上に、朝食が用意してある。
「早く、食べなさい」言いながら、母はご飯をのせた茶碗を祐樹に手渡した。
「祐ちゃんは、自分で自分の事は出来るようにしなさい。いつまでも私がいると思っていると大きな間違いよ」母は口癖のように、自分がいなくなったらと話をよくする。
父は昔、車に轢かれそうになった幼い祐樹を助けるために、身代わりになったそうだ。物心付いた頃、その事を知って負い目を感じた時期も正直あったが、母が祐樹を責めた事は一度も無い。
「いただきます・・・・・・」左手で茶碗受け取り、右手に箸を握ってご飯を流し込むように食べた。
「全く・・・・・・」母は半分呆れながら笑っていた。
「本当に、祐ちゃんはいつまでも子供のままね」母は祐樹の頬についた米粒を指で摘んで取ると、自分の口の中にいれて噛締めた。
「もう、いい加減に祐ちゃんはやめろよ・・・・・・」祐樹は恥ずかしそうに、米粒がついていた頬の辺りを指で掻いた。
「いいじゃないの、祐ちゃんは祐ちゃんなんだから・・・・・・・」母はプクッと頬を膨らませた。その様子は高校生の息子がいる母親とは思えなかった、知らない人が見ると二十代前半の若奥様と見間違うかもしれない。以前、近くの祭りに一緒にいった翌日、学校で小松原が着物を着た女の子とデートをしていたと話題になった。恥ずかしかったが、満更でも無い気分であった事を祐樹は思い出していた。
「ご馳走様でした」朝食を食べ終わり、両手を合わせてから箸を机の上に置いた。
朝食を食べ終わって、授業の準備をする
「母さん、今日の弁当は・・・・・・」祐樹は母が持つ弁当箱を見て中身を確認する。
「祐ちゃんの好きな、エビフライよ!」今時、珍しいVサインを作って合図した。
「やりー!」弁当箱を受け取り、鞄の中に詰め込む。
改めて、腕時計を確認すると、母は急かしたが実際は結構時間に余裕があった。学生服に袖を通し、ボタンを閉めフォックを閉めた。
「行ってきます」白い運動靴のつま先をテンポ良く床に突いて具合を調整する。
「祐ちゃん、気をつけてね。遊びばかりじゃなくて、勉強も頑張ってね!」母は微笑みながら手を振った。
「小学生じゃねえって!」つられて手を振りそうになったが、慌ててポケットにその手を差し込んだ。
門を開けて外に出ると、目の前に女の子が立っている。
毎朝、至福の時間を感じる。この時が永遠に続けばよいのに・・・・・・。
「祐ちゃん!学校に遅刻するわよ。早く起きなさい!」母の声で目が覚めた。
心地よい夢の中から現実に引き戻される。一瞬現実と夢が混ざり合った感覚に襲われる。
「あっ、夢だったのか・・・・・・」昨晩の夢は四人の美少女に囲まれて王様になったような夢であった。彼女達はいずれも魅力的で、もう少し彼女達と夢の中での滞在を楽しみたかったところだ。
「どうかしたの?」優しい母の声が聞こえる。
「別に、何でもないよ。おはよう、母さん・・・・・・」祐樹は大きな欠伸をした。
目を上げると、母が両手を腰に当て仁王立ちの姿勢を維持していた。
「おはようじゃないわ。また、夜遅くまで起きていたのでしょう!もう朝ごはん食べている時間はないわよ。さっさと着替えなさい」言うと母は部屋を出て行った。
もう一度、大きく欠伸をしてから学校の制服に着替えた。階段を降りて、リビングに移動するとテーブルの上に、朝食が用意してある。
「早く、食べなさい」言いながら、母はご飯をのせた茶碗を祐樹に手渡した。
「祐ちゃんは、自分で自分の事は出来るようにしなさい。いつまでも私がいると思っていると大きな間違いよ」母は口癖のように、自分がいなくなったらと話をよくする。
父は昔、車に轢かれそうになった幼い祐樹を助けるために、身代わりになったそうだ。物心付いた頃、その事を知って負い目を感じた時期も正直あったが、母が祐樹を責めた事は一度も無い。
「いただきます・・・・・・」左手で茶碗受け取り、右手に箸を握ってご飯を流し込むように食べた。
「全く・・・・・・」母は半分呆れながら笑っていた。
「本当に、祐ちゃんはいつまでも子供のままね」母は祐樹の頬についた米粒を指で摘んで取ると、自分の口の中にいれて噛締めた。
「もう、いい加減に祐ちゃんはやめろよ・・・・・・」祐樹は恥ずかしそうに、米粒がついていた頬の辺りを指で掻いた。
「いいじゃないの、祐ちゃんは祐ちゃんなんだから・・・・・・・」母はプクッと頬を膨らませた。その様子は高校生の息子がいる母親とは思えなかった、知らない人が見ると二十代前半の若奥様と見間違うかもしれない。以前、近くの祭りに一緒にいった翌日、学校で小松原が着物を着た女の子とデートをしていたと話題になった。恥ずかしかったが、満更でも無い気分であった事を祐樹は思い出していた。
「ご馳走様でした」朝食を食べ終わり、両手を合わせてから箸を机の上に置いた。
朝食を食べ終わって、授業の準備をする
「母さん、今日の弁当は・・・・・・」祐樹は母が持つ弁当箱を見て中身を確認する。
「祐ちゃんの好きな、エビフライよ!」今時、珍しいVサインを作って合図した。
「やりー!」弁当箱を受け取り、鞄の中に詰め込む。
改めて、腕時計を確認すると、母は急かしたが実際は結構時間に余裕があった。学生服に袖を通し、ボタンを閉めフォックを閉めた。
「行ってきます」白い運動靴のつま先をテンポ良く床に突いて具合を調整する。
「祐ちゃん、気をつけてね。遊びばかりじゃなくて、勉強も頑張ってね!」母は微笑みながら手を振った。
「小学生じゃねえって!」つられて手を振りそうになったが、慌ててポケットにその手を差し込んだ。
門を開けて外に出ると、目の前に女の子が立っている。
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