【完結】美しい7人の少女達が宿命の敵と闘う!!ナオミ!貴女の出番よ!!恋愛・バトル・学園、そして別れ……『吼えろ!バーニング・エンジェルズ』

上条 樹

文字の大きさ
13 / 64
吼えろ!バーニング・エンジェルズ (ヒロイン編)

その名前は……。

しおりを挟む
 暗い研究室。

 パソコンのキーボードを叩く音が響く。

「あまり、勝手に機密データを覗き見するのは関心しないわ」
 その言葉を聞いて、ムツミはキーボードを叩く手を止めた。

「あぁ・・・・・・、あんたか」ムツミの目線の先には、野澤女史が立っている。

「正直・・・・・・、驚いたわ」

「この前は、ウチらの顔を見て、お化けを見たような顔しとったもんな・・・・・」

「そうね・・・・・・でも一体、なにを検索しているの? 」パソコンの画面を覗き込む。

「ううん・・・・・・なんとなく、昔のデータを見ていただけや」画面には色々なデータが羅列している。

「そう・・・・・・」会話が続かず時間だけが経過していく。

 沈黙を破り、特命を終えたシオリとナオミが帰ってきた。

「あ~疲れましたね・・・・・・」ナオミは研究室に戻ると大きく背伸びをした。

「そうね、結局今日は一日中、屋上から護衛対象を見張っているだけの仕事でしたからね」シオリは涼しい顔で返答した。
 シオリ達には学校に居場所を提供してもらう代償に、定期的に任務を与えられていた。
 今回、シオリとナオミは、ある政治家の護衛をする為、一日中ビルの上から政治家事務所を監視続けた。
 ネットを経由して政治家を殺害するとの予告メールが送信されて来たからだった。
朝から深夜まで、二人は屋上で時間を過ごした。
 さきほど、メールの発信先が特定されて、容疑者が逮捕されたとの連絡が入った為、特命終了となり開放された。

「あっ、野澤さん、ムツミさん、お疲れ様です」

「おっシオリとナオミちゃん!お疲れさん」ムツミは雑な敬礼のような仕草をした。

「お疲れ様・・・・・・!」野澤は無表情で労いの言葉を掛けた。

「お二人とも、こんな遅くまでお仕事ですか」ナオミがパソコンの画面を覗き込んだ。

「まぁ・・・・・・そんなとこやなっ」

「そうですね。私はそろそろ帰宅しますので・・・・・・ 失礼します」野澤は軽く会釈すると研究室から出て行った。

「相変わらず、愛想のないやっちゃなぁ」ムツミは頭の後ろで腕組をした。

「私も休ませていただきます」そういうとシオリも研究室を出て行った。

「なぁ、ナオミちゃん、その体は慣れた? 」新しい飴玉を口の中に放り込む。

「ええ、まだ違和感はありますけど・・・・・・・ 」

「そうか、たまに、どっちがホンマの体か解らんようになるのとちがう?」ムツミは椅子の足を二本浮かしてバランスをとっている。

「そうなんですよ!ナオミの時は目線が高くなるし・・・・・・オッパイは大きくなるし、男の子達の視線も違うし・・・・・・」ナオミは軽く両掌を胸に添えた。

「そうなんや・・・・・・もし、ナオミと美穂どっちかを選ぶとしたら、あんたはどっち選ぶ?」
ムツミが珍しく真剣な顔で質問をする。

「えっ・・・・・・!」

「ごめん、ごめん!くだらん質問して。ウチも寝るわ!お休み!」

「はい、お休みなさい」ナオミは深くお辞儀をした。
ナオミは一人、研究室の取り残された状態となった。

「あっ!」
ふと、目をやるとパソコンの電源が入ったまま放置されていた。

「もう、ムツミさんったら、また電源付けっぱなしで・・・・・・」
 ムツミは過去にも何度か、電源を消さないでパソコンを放置している。 何でも、出したら出しっぱなし、やればやりっぱなし。そんな性格であった。
 先日のクラブ見学騒動の茶道部で見た人と同一人物とは思えないとナオミは考えた。
 ナオミは、マウスを握り電源を落とそうとした。

「なに、このデータは・・・・・・?」

 画面には『バーニ・プロジェクト被験者名簿』と記載されている。

「天野 恵 ・ 小倉幸代 ・ 増留恵子 ・ 尾林文子 ・ 大倉マキ 」

「・・・・・・吉冨健一・・・・・・? 」ナオミ目は画面に釘付けとなった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

処理中です...