神様わたしの星作り_chapter Two【短編・完結済み】

草壁なつ帆

文字の大きさ
11 / 14
神人と人間

32.はじめての戦争

しおりを挟む


ついに初めての戦争が始まります。

神人を良しとしないヒト達vs神人と呼ばれるゾンビさんとその支持者軍団。

私は神なので、どちらを応援するということもありません。

ゾンビさんたちを推しているのは当然ですが、だからと言って手を貸すのはフェアじゃないでしょう?






戦いは広い土地にて行われ、槍とか石とかを使った血の流れる戦いになりました。

しかしこれは神からしてみれば不毛な争いです。

ゾンビは不死身なので、たとえ何億年かかる争いになっても、ゾンビさんたちが勝つでしょう。

それにゾンビさん軍団には強力な助っ人がいました。もう誰もがお忘れでしょう。私はすっかり忘れていました。






よく見ますと、ゾンビさんたちは妙な戦い方をします。武器になるものも乏しいのに、敵をバタバタと投げ倒す力。

それは、俗に言う魔法です。

魔法? ファンタジーかな? そうですよ。神である私でも説明出来ない力を生むゾンビが、ひとり居たではありませんか。

その方はコトノギ。リビアから逃れるために、ひとりで岩の中へお籠りになられた、あの孤高の天才。

コトノギもこの戦争に参加したのです。彼は技術者として、ゾンビさんたちの戦いを後押ししました。






魔法と武力の戦い。もうそれは見ていなくても結果は分かります。

魔法を目の当たりにしたヒトは、もちろんその力を自ら生もうと研究を始めました。

でも無理なのです。どんな法則も予想も当てはまらない。ヒトに魔法を作ることは出来ませんでした。

拾ったアイテムを使用したって無理でした。私も分からないですけど、たぶん素質が違うんです。

ゾンビは特別です? ええ? 作り手の優秀さ? ゾンビを作ったのは誰? ……そう。私です。

私が素晴らしいからですね。うふふふふ。






ようやく私の自尊心が保たれたところで、戦争には勝敗が付きました。

ゾンビさん軍団の勝ちです。負傷者の数を基準に。

ヒトは負けました。しかし決して争う意志が失われたのではありません。こういういざこざはこれからも何度も行われるのです。

文明が花咲き、帝国や通貨が主流になっても、彼らはしばらく争い続けます。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結短編】ある公爵令嬢の結婚前日

のま
ファンタジー
クラリスはもうすぐ結婚式を控えた公爵令嬢。 ある日から人生が変わっていったことを思い出しながら自宅での最後のお茶会を楽しむ。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

令嬢失格な私なので

あんど もあ
ファンタジー
貴族の令息令嬢が学ぶ王都学園。 そこのカースト最下位と思われている寮生の中でも、最も令嬢らしからぬディアナ。 しかしその正体は……。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

レオナルド先生創世記

ポルネス・フリューゲル
ファンタジー
ビッグバーンを皮切りに宇宙が誕生し、やがて展開された宇宙の背景をユーモアたっぷりにとてもこっけいなジャック・レオナルド氏のサプライズの幕開け、幕開け!

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

古書館に眠る手記

猫戸針子
歴史・時代
革命前夜、帝室図書館の地下で、一人の官僚は“禁書”を守ろうとしていた。 十九世紀オーストリア、静寂を破ったのは一冊の古手記。 そこに記されたのは、遠い宮廷と一人の王女の物語。 寓話のように綴られたその記録は、やがて現実の思想へとつながってゆく。 “読む者の想像が物語を完成させる”記録文学。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

処理中です...