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神人と人間
32.はじめての戦争
しおりを挟むついに初めての戦争が始まります。
神人を良しとしないヒト達vs神人と呼ばれるゾンビさんとその支持者軍団。
私は神なので、どちらを応援するということもありません。
ゾンビさんたちを推しているのは当然ですが、だからと言って手を貸すのはフェアじゃないでしょう?
戦いは広い土地にて行われ、槍とか石とかを使った血の流れる戦いになりました。
しかしこれは神からしてみれば不毛な争いです。
ゾンビは不死身なので、たとえ何億年かかる争いになっても、ゾンビさんたちが勝つでしょう。
それにゾンビさん軍団には強力な助っ人がいました。もう誰もがお忘れでしょう。私はすっかり忘れていました。
よく見ますと、ゾンビさんたちは妙な戦い方をします。武器になるものも乏しいのに、敵をバタバタと投げ倒す力。
それは、俗に言う魔法です。
魔法? ファンタジーかな? そうですよ。神である私でも説明出来ない力を生むゾンビが、ひとり居たではありませんか。
その方はコトノギ。リビアから逃れるために、ひとりで岩の中へお籠りになられた、あの孤高の天才。
コトノギもこの戦争に参加したのです。彼は技術者として、ゾンビさんたちの戦いを後押ししました。
魔法と武力の戦い。もうそれは見ていなくても結果は分かります。
魔法を目の当たりにしたヒトは、もちろんその力を自ら生もうと研究を始めました。
でも無理なのです。どんな法則も予想も当てはまらない。ヒトに魔法を作ることは出来ませんでした。
拾ったアイテムを使用したって無理でした。私も分からないですけど、たぶん素質が違うんです。
ゾンビは特別です? ええ? 作り手の優秀さ? ゾンビを作ったのは誰? ……そう。私です。
私が素晴らしいからですね。うふふふふ。
ようやく私の自尊心が保たれたところで、戦争には勝敗が付きました。
ゾンビさん軍団の勝ちです。負傷者の数を基準に。
ヒトは負けました。しかし決して争う意志が失われたのではありません。こういういざこざはこれからも何度も行われるのです。
文明が花咲き、帝国や通貨が主流になっても、彼らはしばらく争い続けます。
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