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Ⅰ.最後の宴
冬が来た
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いつも目覚めるのは、だいたい決まった時間である。誰が起こしに来るでもなく自然に意識が起きるのだが、この日は少々寝過ごしたらしかった。
小さく人の声が聞こえるなと思いながら俺は眠りから覚めた。それは壁ひとつで隣接しているエセルの部屋から聞こえている。会話の内容を端々から聞き取ると、侍女が朝食を持ってきたようであった。そう分かれば、すぐさま鼻も良い匂いを感知した。
なんだか急に鼻がむず痒くなってきた。
「ふぇっくし!」
止まらずもうひとつ。
「ふぁっくしゃ!」
くしゃみと共に身が震えている。
シーツを肩まで引き寄せて体を丸めたが、ガタガタ震える程に寒い朝だった。それに隣の影響で腹がグウと鳴り出すし、極めて忙しい朝だなとも思った。
意を決して俺はベッドから這い出た。途端に体温を守るものを無くし、表面から凍っていく思いがする。早めに着替えを済まそうとしても、これもまたよく冷やされたもので、不思議と着るたびもっと体を冷たくした。
ようやく落ち着けたのは朝食を腹に仕舞ってからだった。食事を取ると体も脳もみなぎるようである。すっかりやる気のスイッチを入れた俺は、このまま部屋に戻るのではなく書斎に直行しようと足を進めた。
そうして、途中の片廊下にて俺は窓を見るなり足を止めた。目に映る景色がどんな様子なのかよく見るためにも、おそるおそる窓に張り付いてみる。
「……寒いと思ったら、雪か」
白い粒が舞っていた。まだ積もる雪では無さそうだが、この国についに冬がやって来たのである。連なる山々は頭頂部のみならず、もう殆どが白く塗りつぶされていた。
「……おお、寒っ」
窓際に佇んでいたら身震いが起こる。俺は急ぎ足で行き、滑り込むようにして書斎へ駆け込んだ。
爽やかに挨拶してきたカイセイの顔を見て、そうだ。と、俺は思い出した。カイセイから離される雪の話題に一切も触れず、忘れないよう棚に仕舞ってあった便箋を取り出して渡してやった。
「シャーロットの妹君からだと」
カイセイは素っ頓狂な顔をしたまま便箋をその場で開きだした。俺の方は視線をそらしており「後で一人でじっくり読んだらどうだ」と気を使ったつもりである。
「急ぎかもしれませんし」
破らず上手に開けると一枚の手紙を取り出している。一瞬横目でちらっと内容を盗み見たが、やっぱり良心が痛んで俺は自分の席に座った。なお、着席してからもカイセイの顔色を伺っている。
しかし黙読で全て読み終えたらしく、折り目の通りに手紙を畳み再び便箋に戻しだした。終始いつものシャープな顔に変化は無かった。それにやたらと読み終わるのが早かった。
「どうだった?」
もしかして恋文じゃなかったのじゃなかろうかと思って、いつも通りの声色を意識して聞いてみる。便箋がカイセイの懐に仕舞われていく。
「恋文でした。早めにお返事を送っておきます」
業務連絡のように言い、カイセイは続きの公務に戻った。
「お前は嬉しいとか恥ずかしいとかが無いのか……」
「ん? 何か言いました?」
俺はごにょごにょ言うのをやめて、遅れた分の仕事に取り掛かるとする。
「今日雪も降り出したことですし、そろそろ冬支度を始めましょうか」
仕事の手が一旦止んだところでカイセイが言い出した。俺もここに来る前に同じことを考えていたから、すぐに了解して戸棚の隅から冬支度の道具を集めだす。
道具と言っても大した物じゃ無い。ただの帳簿だ。ただし国民全員の情報が載った書類であるから重さは並ではない。三冊いっぺんに持ち上げることは不可能だった。一冊ずつでも知らず声が出てしまうほど重い。
「なんだか年々重みが増してるような気がするんだが」
「それはそうでしょう。毎年書き足しくわけですから」
紙の束なのに石板みたいになっている帳簿を抱きかかえ、せーので机の上に置いた。弾みで側にあったカップが音を立てていた。底が大きなマグカップだ。まさか机の揺れで倒れるようなものでもないと思い、この時は安心しきっていた。
「そろそろ手直しした方が良いんじゃないか。いちいち三冊分めくっていくだけで時間がかかる」
「では冬に入ったらまとめ直しましょうか」
何気ない会話を交わしつつ、カイセイは別のところから必要な用紙を集めてくれていた。
俺が三冊目の帳簿を持ち上げた時、この書斎に訪問者が来た。予定が無ければ普段誰かが尋ねてくるようなことも無く、突然鳴るノックの音に思わず振り返ってしまう。それが悲しくも例のマグカップの傍でだったのだ。
あわわと慌てる俺の声に、カイセイが卓上の惨劇に気付いたようだ。広がって伸びる紅茶に触れさせまいと紙類を退けだした。俺も目の前の帳簿を守りたいところだが、両手に抱えた方の帳簿を落とすわけにいかない。若干混乱しながら、とりあえず抱えた方を床にゆっくり下ろしている。
悲しくも帳簿は三冊のうち一冊が紅茶色になってしまった。まあこれも運の尽きだと思い、冬の間に新しいものに書き換えよう。痛いところを前向きに捉え目線も上にあげた。
「あっ、あの……」
指先を体の前で組み、もじもじと立っているエセルがいるではないか。そういえば来客があったのだったと思い出したが、このゴタゴタの中で俺とカイセイどちらが入るよう言ったかは定かではない。
「すみません、なんだか大変な時に来てしまいましたか」
「いや、ちょっとした事故のようなものだ。どうかしたか?」
聞くとエセルは、何か言おうとしたり止めたりを何度か繰り返していた。時には自分の胸に手を当てて唱えるように口を動かしたりもする。俺とカイセイはそんなエセルのことを不思議に思いながらとりあえず見守った。
何だか知らないが決心がついたようである。
「あの。私にも何かお手伝い出来ることはありませんか」
もじもじではなく、真っ直ぐに目を見つめられながら言われた。
「手伝い?」
「雑用でも何でも良いのです」
エーデンの手伝いをさせている事を言うとエセルは違うと首を振った。
「何かお仕事を手伝わせてください!」
どうやら俺のことを手伝いたいらしい。それにこんな強気に懇願してくるなど珍しい。
俺とカイセイは顔を見合わせて、互いにどうしようか意見を仰いだ。カイセイの手には紅茶を吸い取った布巾があり、俺の足元にはバケモノのような帳簿だ。手伝いが要らないとも言い切れないかと思う。そうでなくてもこれから繁忙期なるものに突入する予定だ。
「分かった。じゃあまず被害にあった紙を乾かしてくれ」
言うとエセルは髪を耳にかけ、張り切って取り掛かった。
……とはいえ、エセルがとても優秀であり的確に動くかと思うと正直違った。俺は別の作業で声を掛けられず、しかしカイセイも付いているし何とかなるだろうと勝手に思っていたのだ。
結果的に室内はまたたく間に部屋中が紙だらけになった。紅茶とインクがまざりあう変な匂いまで充満することになり、異変に気付いて俺は手を止めて顔も上げた。
「こんな環境で仕事なんか手につけられるか!」
大声をあげて嘆いていたらノックと共に常駐の兵士が入ってきた。お決まりである大量の報告書を運び入れに来たのだ。
兵士は小さく声を漏らしながら部屋をぐるりと見回した。棚に椅子にランプに窓にと至る所に垂れ掛けられた紙は、部屋の雑貨か何かと思ったのだろうか。
「何だか雰囲気が変わりましたね」
若干微笑んだ。兵士は報告書を置いて行くだけでなく、そんな一言まで置いていったのだ。
小さく人の声が聞こえるなと思いながら俺は眠りから覚めた。それは壁ひとつで隣接しているエセルの部屋から聞こえている。会話の内容を端々から聞き取ると、侍女が朝食を持ってきたようであった。そう分かれば、すぐさま鼻も良い匂いを感知した。
なんだか急に鼻がむず痒くなってきた。
「ふぇっくし!」
止まらずもうひとつ。
「ふぁっくしゃ!」
くしゃみと共に身が震えている。
シーツを肩まで引き寄せて体を丸めたが、ガタガタ震える程に寒い朝だった。それに隣の影響で腹がグウと鳴り出すし、極めて忙しい朝だなとも思った。
意を決して俺はベッドから這い出た。途端に体温を守るものを無くし、表面から凍っていく思いがする。早めに着替えを済まそうとしても、これもまたよく冷やされたもので、不思議と着るたびもっと体を冷たくした。
ようやく落ち着けたのは朝食を腹に仕舞ってからだった。食事を取ると体も脳もみなぎるようである。すっかりやる気のスイッチを入れた俺は、このまま部屋に戻るのではなく書斎に直行しようと足を進めた。
そうして、途中の片廊下にて俺は窓を見るなり足を止めた。目に映る景色がどんな様子なのかよく見るためにも、おそるおそる窓に張り付いてみる。
「……寒いと思ったら、雪か」
白い粒が舞っていた。まだ積もる雪では無さそうだが、この国についに冬がやって来たのである。連なる山々は頭頂部のみならず、もう殆どが白く塗りつぶされていた。
「……おお、寒っ」
窓際に佇んでいたら身震いが起こる。俺は急ぎ足で行き、滑り込むようにして書斎へ駆け込んだ。
爽やかに挨拶してきたカイセイの顔を見て、そうだ。と、俺は思い出した。カイセイから離される雪の話題に一切も触れず、忘れないよう棚に仕舞ってあった便箋を取り出して渡してやった。
「シャーロットの妹君からだと」
カイセイは素っ頓狂な顔をしたまま便箋をその場で開きだした。俺の方は視線をそらしており「後で一人でじっくり読んだらどうだ」と気を使ったつもりである。
「急ぎかもしれませんし」
破らず上手に開けると一枚の手紙を取り出している。一瞬横目でちらっと内容を盗み見たが、やっぱり良心が痛んで俺は自分の席に座った。なお、着席してからもカイセイの顔色を伺っている。
しかし黙読で全て読み終えたらしく、折り目の通りに手紙を畳み再び便箋に戻しだした。終始いつものシャープな顔に変化は無かった。それにやたらと読み終わるのが早かった。
「どうだった?」
もしかして恋文じゃなかったのじゃなかろうかと思って、いつも通りの声色を意識して聞いてみる。便箋がカイセイの懐に仕舞われていく。
「恋文でした。早めにお返事を送っておきます」
業務連絡のように言い、カイセイは続きの公務に戻った。
「お前は嬉しいとか恥ずかしいとかが無いのか……」
「ん? 何か言いました?」
俺はごにょごにょ言うのをやめて、遅れた分の仕事に取り掛かるとする。
「今日雪も降り出したことですし、そろそろ冬支度を始めましょうか」
仕事の手が一旦止んだところでカイセイが言い出した。俺もここに来る前に同じことを考えていたから、すぐに了解して戸棚の隅から冬支度の道具を集めだす。
道具と言っても大した物じゃ無い。ただの帳簿だ。ただし国民全員の情報が載った書類であるから重さは並ではない。三冊いっぺんに持ち上げることは不可能だった。一冊ずつでも知らず声が出てしまうほど重い。
「なんだか年々重みが増してるような気がするんだが」
「それはそうでしょう。毎年書き足しくわけですから」
紙の束なのに石板みたいになっている帳簿を抱きかかえ、せーので机の上に置いた。弾みで側にあったカップが音を立てていた。底が大きなマグカップだ。まさか机の揺れで倒れるようなものでもないと思い、この時は安心しきっていた。
「そろそろ手直しした方が良いんじゃないか。いちいち三冊分めくっていくだけで時間がかかる」
「では冬に入ったらまとめ直しましょうか」
何気ない会話を交わしつつ、カイセイは別のところから必要な用紙を集めてくれていた。
俺が三冊目の帳簿を持ち上げた時、この書斎に訪問者が来た。予定が無ければ普段誰かが尋ねてくるようなことも無く、突然鳴るノックの音に思わず振り返ってしまう。それが悲しくも例のマグカップの傍でだったのだ。
あわわと慌てる俺の声に、カイセイが卓上の惨劇に気付いたようだ。広がって伸びる紅茶に触れさせまいと紙類を退けだした。俺も目の前の帳簿を守りたいところだが、両手に抱えた方の帳簿を落とすわけにいかない。若干混乱しながら、とりあえず抱えた方を床にゆっくり下ろしている。
悲しくも帳簿は三冊のうち一冊が紅茶色になってしまった。まあこれも運の尽きだと思い、冬の間に新しいものに書き換えよう。痛いところを前向きに捉え目線も上にあげた。
「あっ、あの……」
指先を体の前で組み、もじもじと立っているエセルがいるではないか。そういえば来客があったのだったと思い出したが、このゴタゴタの中で俺とカイセイどちらが入るよう言ったかは定かではない。
「すみません、なんだか大変な時に来てしまいましたか」
「いや、ちょっとした事故のようなものだ。どうかしたか?」
聞くとエセルは、何か言おうとしたり止めたりを何度か繰り返していた。時には自分の胸に手を当てて唱えるように口を動かしたりもする。俺とカイセイはそんなエセルのことを不思議に思いながらとりあえず見守った。
何だか知らないが決心がついたようである。
「あの。私にも何かお手伝い出来ることはありませんか」
もじもじではなく、真っ直ぐに目を見つめられながら言われた。
「手伝い?」
「雑用でも何でも良いのです」
エーデンの手伝いをさせている事を言うとエセルは違うと首を振った。
「何かお仕事を手伝わせてください!」
どうやら俺のことを手伝いたいらしい。それにこんな強気に懇願してくるなど珍しい。
俺とカイセイは顔を見合わせて、互いにどうしようか意見を仰いだ。カイセイの手には紅茶を吸い取った布巾があり、俺の足元にはバケモノのような帳簿だ。手伝いが要らないとも言い切れないかと思う。そうでなくてもこれから繁忙期なるものに突入する予定だ。
「分かった。じゃあまず被害にあった紙を乾かしてくれ」
言うとエセルは髪を耳にかけ、張り切って取り掛かった。
……とはいえ、エセルがとても優秀であり的確に動くかと思うと正直違った。俺は別の作業で声を掛けられず、しかしカイセイも付いているし何とかなるだろうと勝手に思っていたのだ。
結果的に室内はまたたく間に部屋中が紙だらけになった。紅茶とインクがまざりあう変な匂いまで充満することになり、異変に気付いて俺は手を止めて顔も上げた。
「こんな環境で仕事なんか手につけられるか!」
大声をあげて嘆いていたらノックと共に常駐の兵士が入ってきた。お決まりである大量の報告書を運び入れに来たのだ。
兵士は小さく声を漏らしながら部屋をぐるりと見回した。棚に椅子にランプに窓にと至る所に垂れ掛けられた紙は、部屋の雑貨か何かと思ったのだろうか。
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