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かん子の天敵朝居正也 その1
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かん子はびっくりして言葉がでなかった。
目の前の男は、あの天敵ひきがえるだったのだ。当時この男はこんなに背が高かっただろうか?
顔ももっと違っていたような?!頬の肉がそぎおとされ精悍さを増し、目つきも鋭くなるとこうも印象が変わるのだろうか?
かん子が知ってるのは、中学2年生までの彼だ。しかも夏ぐらいまでの。しかも彼の顔なんて、よく見ていなかった。なにせ大嫌いだったのだから。
目の前の男『朝居正也』とはいつ出会ったか。同じ小学校ではあったものの、かん子より1学年下で幼馴染でもない。
かん子は、小学校当時学習塾に通っていた。近所の子がほとんど皆そこに通っていたからだ。
みんな学校が終わると、そのまま学習塾へ行く。だから皆だいたい同じ時間になる。当然終わる時間も同じになるのだ。
塾が終わると、塾のすぐ横にあった公園で遊んでから帰るのが子供たちの日課だった。
もちろん学年を超えてあそぶこともある。
いつだったか、みんなで缶けりをして遊んだ。朝居正也とは、そこで一緒に遊んだのがはじまりだ。
かん子には兄がいたので、小さいころから男の子と遊んでいる。だから缶けりでも男の子の中に混じって遊んでいた。
そこでなにかもめたのだろう。今となっては覚えていないが。
そしてあの男、朝居正也とけんかになり口げんかをする。当時かん子は4年生、正也は3年生だった。
口では、さすが女の子かん子は負けていない。正也は正也で、自分は年下でもやっぱり相手は女の子、たたいたりできないことは分かっていた。
しかも口でも勝てない。そこで負け組がよくやることをやってしまう。
相手の嫌がることを言うのだ。かん子の名前をもじり「缶づめかんこ」とあだなをつけてからかった。
しかもなぜかその日から正也は、かん子といつでもどこでも目が合えば「缶づめかん子」とからかうようになった。
当時のかん子は、外でよく遊んでいので、夏は真っ黒に日焼けしていた。そんなかん子を見た正也は、かん子の嫌がることを平気で言った。
「缶づめかん子~みつまめ缶づめ~、真っ黒かん子はみつまめの黒豆~」
ご丁寧に節まで付けで歌うのだ。
かん子だって負けずにけりを入れたりするのだが、正也も負けずに余計かん子の気に障ることをする。
かん子の後をしつこく追いかけまわしてからかうのだ。
それが毎日のように続き、それはもう近所では当たり前の光景になっていった。
しかも女の子たちからは、正也との仲をからかわれることになっていく。仲のいい女の子たちは、無視すればそのうち言わなくなるよとアドバイスしてくれた。かん子もそれに倣い、ひたすら無視することにしたのだが、なぜかそれが正也の気に障ったのか余計ひどくなった。
学校の構内でも会えばからかう。しかもなぜか学年も違うのによく会う。学校から帰るときにも会えばからかいながら、勝手に家までついてくる。
そしてかん子の家の前までくると、自分はくるりと向きをかえて帰っていくのである。
かん子は正也のことがどんどん嫌いになっていった。自分のことを真っ黒とからかう正也が大嫌いになっていったのである。
学校から帰る時いつものように正也は、かん子をからかいながら勝手についてきた。
その日のかん子は機嫌が悪かった。いつもなら無視してどんどん歩いて行くのに、その日は我慢できなかった。くるりと向きを変え、後ろからからかう正也のおなかに大きくパンチした。
「ぐえっ!!!」
痛さで思わず正也はうめく。その声はまるでひきがえるのようだった。
その日からかん子は正也を「ひきがえる」と呼んでやることにしたのだった。
目の前の男は、あの天敵ひきがえるだったのだ。当時この男はこんなに背が高かっただろうか?
顔ももっと違っていたような?!頬の肉がそぎおとされ精悍さを増し、目つきも鋭くなるとこうも印象が変わるのだろうか?
かん子が知ってるのは、中学2年生までの彼だ。しかも夏ぐらいまでの。しかも彼の顔なんて、よく見ていなかった。なにせ大嫌いだったのだから。
目の前の男『朝居正也』とはいつ出会ったか。同じ小学校ではあったものの、かん子より1学年下で幼馴染でもない。
かん子は、小学校当時学習塾に通っていた。近所の子がほとんど皆そこに通っていたからだ。
みんな学校が終わると、そのまま学習塾へ行く。だから皆だいたい同じ時間になる。当然終わる時間も同じになるのだ。
塾が終わると、塾のすぐ横にあった公園で遊んでから帰るのが子供たちの日課だった。
もちろん学年を超えてあそぶこともある。
いつだったか、みんなで缶けりをして遊んだ。朝居正也とは、そこで一緒に遊んだのがはじまりだ。
かん子には兄がいたので、小さいころから男の子と遊んでいる。だから缶けりでも男の子の中に混じって遊んでいた。
そこでなにかもめたのだろう。今となっては覚えていないが。
そしてあの男、朝居正也とけんかになり口げんかをする。当時かん子は4年生、正也は3年生だった。
口では、さすが女の子かん子は負けていない。正也は正也で、自分は年下でもやっぱり相手は女の子、たたいたりできないことは分かっていた。
しかも口でも勝てない。そこで負け組がよくやることをやってしまう。
相手の嫌がることを言うのだ。かん子の名前をもじり「缶づめかんこ」とあだなをつけてからかった。
しかもなぜかその日から正也は、かん子といつでもどこでも目が合えば「缶づめかん子」とからかうようになった。
当時のかん子は、外でよく遊んでいので、夏は真っ黒に日焼けしていた。そんなかん子を見た正也は、かん子の嫌がることを平気で言った。
「缶づめかん子~みつまめ缶づめ~、真っ黒かん子はみつまめの黒豆~」
ご丁寧に節まで付けで歌うのだ。
かん子だって負けずにけりを入れたりするのだが、正也も負けずに余計かん子の気に障ることをする。
かん子の後をしつこく追いかけまわしてからかうのだ。
それが毎日のように続き、それはもう近所では当たり前の光景になっていった。
しかも女の子たちからは、正也との仲をからかわれることになっていく。仲のいい女の子たちは、無視すればそのうち言わなくなるよとアドバイスしてくれた。かん子もそれに倣い、ひたすら無視することにしたのだが、なぜかそれが正也の気に障ったのか余計ひどくなった。
学校の構内でも会えばからかう。しかもなぜか学年も違うのによく会う。学校から帰るときにも会えばからかいながら、勝手に家までついてくる。
そしてかん子の家の前までくると、自分はくるりと向きをかえて帰っていくのである。
かん子は正也のことがどんどん嫌いになっていった。自分のことを真っ黒とからかう正也が大嫌いになっていったのである。
学校から帰る時いつものように正也は、かん子をからかいながら勝手についてきた。
その日のかん子は機嫌が悪かった。いつもなら無視してどんどん歩いて行くのに、その日は我慢できなかった。くるりと向きを変え、後ろからからかう正也のおなかに大きくパンチした。
「ぐえっ!!!」
痛さで思わず正也はうめく。その声はまるでひきがえるのようだった。
その日からかん子は正也を「ひきがえる」と呼んでやることにしたのだった。
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