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3.仲間ができました。
魚22:白と斧と鬼
しおりを挟む「うらぁ!」 ドスン! ブチュン!
止めを刺してるのか解体してるのか、あんまり聞きたくない音が聞こえるが無視ムシ。
「傷薬どのくらいいりますかね?私も少しならもらったものが…」
「本当に優しいわねあなた…心配になるわ。 大丈夫よ、ちゃんと準備して森に来てますからね。」
「そ、ソウデスヨネー」 薬シマイシマイ
「本当に…あなたのこと、ものすごく興味があるわ、ぜひ調べたいところね…」
「お、おうっふ。」
「アビー、服めくるわよ。」
「う…」
三人ともそうだけど、鎧のようなものには全く見えない服装なので、たぶん強化された布とかそういう魔法的なやつなんだろう。
それでもこんなに血でグシャグシャになっているところから、あの熊?は想定外のモンスターだったって事か。
バンダナ?みたいな頭巾をかぶったお兄さん…アビーさんは意識があるのかないのか、微かなうめき声しか聞こえない。
ベリ…どろ…
「ぴぇっ!」
「私をかばってこうなっちゃったのよ。 本当、顔に似合わず良い男なんだから困っちゃうわ。旦那いるってのに。」
おう、奥さんでしたか。
お腹が血やらなんやらかんやらで黒いんだか赤いんだか怖えええ。
自分の血は平気だけど他人のは苦手ですぅ!
怪我って薬かける前に洗ったげなきゃだよね。
頑張れぇ私!
「水があるって言ってたわよね。洗ってあげてもらっていいかしら?怪我、怖い?」
「だ、だだだだだいじょうぶでででで (顔バチン!)うし、大丈夫です!」
「…本当、優しい子ね。」
「お兄さん、しみるかもだけど耐えてね!」
エコバックさん、いつもの感じでちょろちょろーっとお願いします!
ばしゃばしゃじゃばばー
多い多い! あかん、いやわかってるけど動揺してる!まあ洗うんだからこれでいいか!
「う、ぐ…」
「ほらほら水で痛がってる場合じゃないわよー頭巾もらうわよ。 貴重な水、ありがとう。お礼は必ずするわ。」
「い、いえ…」
「ほら、薬。」 じゃばー
「ぐ、あぐうううううう!」
「あわわわ…」
そうか、冒険者や旅人さんにとって水はそうとう重要な物か…
頭巾脱がせてどうするのかと思ったら拭くためか、って、というか液状の回復薬ああやってじゃばーってやるものなのか、痛そう、めちゃくちゃしみてそう!
って、口開かせて ああ!残りを口に!?
「ごっぶぅ! げ、げっぼぉ!にが、にげぇぇええええ!」
「よし、起きた起きた。」
「ひぃぃ 苦そう…」
「こういう時には気付け薬として使えるからね。害はそんなにないけど本来は飲むものじゃないわ。まねしちゃだめよ。」
「しないです…」
「 ゲホゲホッ…シ、シシィ…無事、だったか。熊、俺抱えたままで逃げ切れたのか…」
「助けてくれてありがとう、ええ無事よ。彼女のおかげでリーフベアー変異種を倒せたわ。」
「は…?」
「はー、すごい、あんな深そうな傷だったのに、もう動けるししゃべれるんですね…」
「え」
「ああ、どうも通りすがりの旅のものです。命あってよかったですね。」
「…」
黙っちゃった、どうしたんだろう?
あ、斧かついだお兄さん戻ってきた。
「おーい、シシィ、嬢ちゃん!魔石回収できたよー アビー起きたか?」
「ジュドー。起きたんだけどなんか様子が…」
ええっと、髪も肌も真っ白なお姉さまがシシィさん。かなり日焼けした金髪細マッチョお兄さんがジュドーさん。
で、元怪我人のちょっと日焼けした強面お兄さん…え?あれ?鬼さん?
鬼だ!角生えてる!あ、それともなにかの獣人さん?真っ赤ででっかくてかっこいい角が額に二本!!
黒髪に映えて素敵です!
「おい、シッシシィ!アビーの頭巾!」
「え?…あ!」
「へ?」
「だ、大丈夫だから!こいつ、オーガとかじゃないから!こういう種族で!」
んんー?…あ、そういうことか!
角のせいでモンスターにこういう風貌のがいるから誤解されちゃう種族なヒトなんだろうな。
ガン見したせいで怯えてると思われちゃったんかな。
「大丈夫ですよ。命からがら逃げだしても必死に抱えてきた人ですもん。大切なお仲間なのでしょう?わかりますから。さすがに角の生えた人は初めてお会いするので驚きはしましたが、それだけですから。」
「ほ、ほんとか?大丈夫?」
「はい。」
「シシィ…」
「ごめんジュドー、うっかりしてたわ。でも、本当によかった、ありがとうございます、アビーは鬼人族なの。 大昔はモンスターのブルコーンゴブリンやオーガと混同されて虐殺されてきた歴史があるわ… 本当に、角が生えてて体が頑丈で怪我の治りが早いってだけで、人間なのよ。その…いまも差別とかがあって…その…」
「本当に大丈夫ですから。差別とかそういうの嫌なほうなので。 ただ、いわゆる普通の人間以外、会ったことがないので分かってないだけかもしれませんが。 それより、今は鬼さん、えっとアビーさんが…」
「天女様だ」
「へ?」
なんて?
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