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第1章 王城の悪徳卿 編
第13話 屋敷への侵入
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ダバンの屋敷の前で、スカイ商会の荷車が止まった。
それは、門番二人に止められたせいである。
但し、スカイ商会の信用のおかげか、あまり注意深くチェックは受けなかった。
いつもの事なのか、通行証のような物を見せると、すんなり荷車が屋敷の門を通る。
レイヴンは、その荷車の商品の中に紛れ込んでおり、難なくダバンの屋敷の中に潜入できたのだ。
これには、拍子抜けするほどだが、まだ油断は出来ない。屋敷の中にも警備の目を光らせているはずなのだ。
荷卸しをするスカイ商会の面々に別れを告げると、レイヴンは慎重に屋敷の奥深くへと入って行く。
いつも一緒にいるクロウは、今回、お留守番とした。
さすがに黒い鳥を肩に乗せていては、目立ちまくって仕方がない。隠密行動には、向かないことをクロウも承知しており、居残りは兄弟で話し合った結果だった。
その分、出発前には入念に無茶しないことを、約束させられる羽目になったが・・・
屋敷の中を進むレイヴンは、思っていたより衛士の数が少ないことに驚く。
これまで、すれ違いそうになり、やり過ごしたのは、たったの一人だった。
もしかして、屋敷の中では警備より、警護。つまり、要人であるダバンの身の回りに人を多く配置しているのではないかと、レイヴンは予想した。
となれば、労せず屋敷の中に入れたのは、幸運としか言いようがない。やはり、スカイ商会に頼んで、正解だった。
しばらく進むとひと際重厚そうな黒い扉が目に入る。見るからに他の扉とは、雰囲気が異なるため、レイヴンはこの部屋に何かあるのではないかと疑った。
扉のノブに手をかけると、さすがに鍵がかかっている。これがもし内鍵であれば、中に人がいることを意味した。
レイヴンは、扉に横顔を当てて耳を澄ます。
すると、中からすすり泣くような声がかすかに聞こえる。これは、多分、女性の声だ。
そう気づいた時、ダバンに攫われた人が、この中に閉じ込められているのではないか?そんな状況が、脳裏を過った。
『買う』
スキルで鍵のかかった扉を買い取ると、一旦、『金庫』の中に入れ、廊下と部屋を筒抜けにする。レイヴンは、中の様子を探りながら、ゆっくりと入室しようとするのだった。
同時刻・・・
『!』
呪術師ビルメスは自身が張った結界に侵入者がいることに気づいた。
誰かは分からないが、無駄な事をとほくそ笑む。
今、ビルメスの前には、組織から新たに派遣されてきた二人の男たちがいる。
ダバンへの報告は、後回しでよいと考え、その者たちとともにネズミが入り込んだ部屋へと行くことにした。
「最終的には、四人で取り押さえればよい。あの者の力を使えば、万が一にも取り逃がすことはあるまい」
ビルメスたちは、急ぐでもない軽い足どりで、黒い扉のある部屋へと向かうのだった。
レイヴンは入室したあと、『金庫』に収納した扉を、座標指定で元の場所に戻した。見た目が完全に元通りとなり、破壊した訳でもないため、侵入した痕跡がなくなる。
これは『金庫』が自分の持ち物であれば、自由に出し入れできるという特性を利用した技だ。レイヴンにとって、鍵が付いている扉など、意味をなさない。
大抵の部屋は、この方法で入ることができるのだ。
この技の欠点は、座標指定が目の届く範囲でしか使用できないことだが、特に今まで困ったことはない。いつも有効に活用している。
そんなレイヴンも、今、非常に困った状況に直面していた。
先ほど、すすり泣いていると思われた女性は、確かに部屋の中にいたのだが、突然、現れた男に不信感を露わにする。
レイヴンが近づいて来られないように、部屋の物を投げつけてくるのだ。
まぁ、鍵がかかっている部屋に、勝手に侵入してきた者に対する反応としては当然かもしれない。それが相手が男で、自身が若い女性ならば、尚更だ。
「ちょっと待ってくれ。少しでいいから、話を聞いてくれ。」
「油断させようなんて、そんな卑怯な手にはのらないわ。私を連れ去った人間を、どうして信用できるというの?」
「!・・・それって、やはり君はダバンに攫われたのか?」
女性の方は、この部屋に閉じ込めておいて、何を今さらと言いたげである。
しかし、レイヴンにとっては、非常に重要な質問だった。
「もし、そうなら、君のことを助けたい」
レイヴンの助けたいという言葉に反応し、女性の動きが止まる。値踏みするようにレイヴンを見つめた。
「本当に私を助けてくれるの?」
「ああ・・・え?」
返事をするや否やレイヴンが床に転がされる。何が起きたのか理解できないまま、その上に女性が馬乗りになった。
よく見るとレイヴンは自分の手足、首にも紐が巻きつけられ、どうやっても力が入らない。
ただ単に、身動きを封じられているだけではなさそうで、不思議な感覚だった。
「私は紐使いのカーリィ。今の言葉が嘘なら、このまま絞め殺すわよ」
「そうかカーリィ、俺はレイヴンだ。助けたいという気持ちに嘘、偽りはない」
レイヴンの緋眼を見つめるカーリィの瞳は、対照的に透き通ったセルリアンブルーである。
その目に引き込まれそうな錯覚を起こしたレイヴンだが、気が付くと体中に巻きつけられていた紐は外されていた。
「分かった。あなたを信用するわ」
「ありがとう。それじゃあ、今すぐ、この屋敷を脱出しよう」
そう提案するレイヴンにカーリィは沈黙する。そして、その長い赤い髪を揺らしながら、首を左右に振った。
「それは無理だわ」
「どうして?」
その質問にカーリィは自分の着衣を捲って答える。レイヴンは反射的に見てはいけないと目を逸らそうとした。
だが、カーリィからの「これを見て」という言葉に従うことにする。
そこには健康的な褐色の肌があるのだが、注目は、腰のあたりの紋章だった。
「これは、まさか?」
「そう奴隷紋よ。これがある限り、許可なく私はこの屋敷を出ることができないの」
カーリィが首を振った理由が、これで納得した。
でも、奴隷紋であれば・・・
人を買うことに嫌悪感はあるもののレイヴンのスキルを使えば、カーリィを今の主人から解放することができるはず。
「ちょっと待ってくれ。一時的に俺が君の主人になるかもしれないけど、直ぐに解放してあげるから」
そう言うと、レイヴンは奴隷紋に向かって、いつもの呪文を唱えた。
『買う』
しかし、唱えた後、いつもと感覚がことなることに戸惑いを見せる。
まさか・・・『非売品』?
カーリィの表情が重く沈むのだった。
それは、門番二人に止められたせいである。
但し、スカイ商会の信用のおかげか、あまり注意深くチェックは受けなかった。
いつもの事なのか、通行証のような物を見せると、すんなり荷車が屋敷の門を通る。
レイヴンは、その荷車の商品の中に紛れ込んでおり、難なくダバンの屋敷の中に潜入できたのだ。
これには、拍子抜けするほどだが、まだ油断は出来ない。屋敷の中にも警備の目を光らせているはずなのだ。
荷卸しをするスカイ商会の面々に別れを告げると、レイヴンは慎重に屋敷の奥深くへと入って行く。
いつも一緒にいるクロウは、今回、お留守番とした。
さすがに黒い鳥を肩に乗せていては、目立ちまくって仕方がない。隠密行動には、向かないことをクロウも承知しており、居残りは兄弟で話し合った結果だった。
その分、出発前には入念に無茶しないことを、約束させられる羽目になったが・・・
屋敷の中を進むレイヴンは、思っていたより衛士の数が少ないことに驚く。
これまで、すれ違いそうになり、やり過ごしたのは、たったの一人だった。
もしかして、屋敷の中では警備より、警護。つまり、要人であるダバンの身の回りに人を多く配置しているのではないかと、レイヴンは予想した。
となれば、労せず屋敷の中に入れたのは、幸運としか言いようがない。やはり、スカイ商会に頼んで、正解だった。
しばらく進むとひと際重厚そうな黒い扉が目に入る。見るからに他の扉とは、雰囲気が異なるため、レイヴンはこの部屋に何かあるのではないかと疑った。
扉のノブに手をかけると、さすがに鍵がかかっている。これがもし内鍵であれば、中に人がいることを意味した。
レイヴンは、扉に横顔を当てて耳を澄ます。
すると、中からすすり泣くような声がかすかに聞こえる。これは、多分、女性の声だ。
そう気づいた時、ダバンに攫われた人が、この中に閉じ込められているのではないか?そんな状況が、脳裏を過った。
『買う』
スキルで鍵のかかった扉を買い取ると、一旦、『金庫』の中に入れ、廊下と部屋を筒抜けにする。レイヴンは、中の様子を探りながら、ゆっくりと入室しようとするのだった。
同時刻・・・
『!』
呪術師ビルメスは自身が張った結界に侵入者がいることに気づいた。
誰かは分からないが、無駄な事をとほくそ笑む。
今、ビルメスの前には、組織から新たに派遣されてきた二人の男たちがいる。
ダバンへの報告は、後回しでよいと考え、その者たちとともにネズミが入り込んだ部屋へと行くことにした。
「最終的には、四人で取り押さえればよい。あの者の力を使えば、万が一にも取り逃がすことはあるまい」
ビルメスたちは、急ぐでもない軽い足どりで、黒い扉のある部屋へと向かうのだった。
レイヴンは入室したあと、『金庫』に収納した扉を、座標指定で元の場所に戻した。見た目が完全に元通りとなり、破壊した訳でもないため、侵入した痕跡がなくなる。
これは『金庫』が自分の持ち物であれば、自由に出し入れできるという特性を利用した技だ。レイヴンにとって、鍵が付いている扉など、意味をなさない。
大抵の部屋は、この方法で入ることができるのだ。
この技の欠点は、座標指定が目の届く範囲でしか使用できないことだが、特に今まで困ったことはない。いつも有効に活用している。
そんなレイヴンも、今、非常に困った状況に直面していた。
先ほど、すすり泣いていると思われた女性は、確かに部屋の中にいたのだが、突然、現れた男に不信感を露わにする。
レイヴンが近づいて来られないように、部屋の物を投げつけてくるのだ。
まぁ、鍵がかかっている部屋に、勝手に侵入してきた者に対する反応としては当然かもしれない。それが相手が男で、自身が若い女性ならば、尚更だ。
「ちょっと待ってくれ。少しでいいから、話を聞いてくれ。」
「油断させようなんて、そんな卑怯な手にはのらないわ。私を連れ去った人間を、どうして信用できるというの?」
「!・・・それって、やはり君はダバンに攫われたのか?」
女性の方は、この部屋に閉じ込めておいて、何を今さらと言いたげである。
しかし、レイヴンにとっては、非常に重要な質問だった。
「もし、そうなら、君のことを助けたい」
レイヴンの助けたいという言葉に反応し、女性の動きが止まる。値踏みするようにレイヴンを見つめた。
「本当に私を助けてくれるの?」
「ああ・・・え?」
返事をするや否やレイヴンが床に転がされる。何が起きたのか理解できないまま、その上に女性が馬乗りになった。
よく見るとレイヴンは自分の手足、首にも紐が巻きつけられ、どうやっても力が入らない。
ただ単に、身動きを封じられているだけではなさそうで、不思議な感覚だった。
「私は紐使いのカーリィ。今の言葉が嘘なら、このまま絞め殺すわよ」
「そうかカーリィ、俺はレイヴンだ。助けたいという気持ちに嘘、偽りはない」
レイヴンの緋眼を見つめるカーリィの瞳は、対照的に透き通ったセルリアンブルーである。
その目に引き込まれそうな錯覚を起こしたレイヴンだが、気が付くと体中に巻きつけられていた紐は外されていた。
「分かった。あなたを信用するわ」
「ありがとう。それじゃあ、今すぐ、この屋敷を脱出しよう」
そう提案するレイヴンにカーリィは沈黙する。そして、その長い赤い髪を揺らしながら、首を左右に振った。
「それは無理だわ」
「どうして?」
その質問にカーリィは自分の着衣を捲って答える。レイヴンは反射的に見てはいけないと目を逸らそうとした。
だが、カーリィからの「これを見て」という言葉に従うことにする。
そこには健康的な褐色の肌があるのだが、注目は、腰のあたりの紋章だった。
「これは、まさか?」
「そう奴隷紋よ。これがある限り、許可なく私はこの屋敷を出ることができないの」
カーリィが首を振った理由が、これで納得した。
でも、奴隷紋であれば・・・
人を買うことに嫌悪感はあるもののレイヴンのスキルを使えば、カーリィを今の主人から解放することができるはず。
「ちょっと待ってくれ。一時的に俺が君の主人になるかもしれないけど、直ぐに解放してあげるから」
そう言うと、レイヴンは奴隷紋に向かって、いつもの呪文を唱えた。
『買う』
しかし、唱えた後、いつもと感覚がことなることに戸惑いを見せる。
まさか・・・『非売品』?
カーリィの表情が重く沈むのだった。
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