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第4章 呪われた森 編
第103話 いざ、森の神殿へ
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普段は静寂なはずのファヌス大森林の中に、連続して高い金属音が響く。
この場におらず、遠くにいる者は、何か硬いものを高速で連打している音のように聞こえただろうが、その正体は槍の名人ライによる目にも止まらない連突きだった。
アンデット系モンスター、デュラハンは弾幕のように降り注ぐ槍の穂先を、その身で受け止める。
無数の刺突に盾のガードが間に合わないため、鎧自体の防御力に頼るしかないのだ。
『無明』
海の民の戦士、ライの必殺技は、デュラハンに反撃の間を与えない。なす術がなく攻撃を受ける白銀の鎧を纏ったモンスターは、騎乗する黒馬とともに押されていた。
ダメージが通っているのか定かではないが、圧として『ブリューナク』の切っ先は、デュラハンを追い込んでいる。
そして、ついに馬上から突き落とすと、首無しモンスターは、背中を地面に強打する羽目となった。
「ライ!やっぱり、ここに来ていたんだね」
盟友でもあり幼馴染でもあるモアナが、そう歓喜の声を上げたのは、一瞬の隙をついて、敵の愛馬の首を斬り落とした後の事である。
再会を喜ぶ前に、そつなくデュラハンの戦力を奪うあたりは、さすがだった。
このモンスターに感情があるのかは分からないが、起き上がった後、大剣を振り回しているあたり、何か思うところがあるのだろうと推測ができる。
しかし、だからと言って、手心を加える海の民の勇士たちではなかった。
『雷切』
『無明』
次々と自慢の得物で技を披露し、コンビネーションを駆使した連続攻撃を喰らわす。斬撃と刺突の繰り返しにより、デュラハンは思わず、大剣と盾を弾かれてしまうのだった。
武器を失ったモンスターは、いよいよ防戦一方となる。
そこにレイヴンも加わり『炎の剣』を振るった。
圧倒的な優勢と変わったことにより、ここで一気に決着をつけようとモアナは盟友に呼びかける。
「印契を使うよ」
「分かった、僕は水印を結ぶ」
幼馴染が得意なのは、火印である事は承知済み。ライは咄嗟に反対属性である水属性を『ブリューナク』に付与することにした。
『水天砕突』
『火界烈斬』
この二つの攻撃によって、今まで完全防御していたと思われたデュラハンの鎧に亀裂が走る。
水で冷やされたところに熱による攻撃を受けたせいだと思われた。
「悪い。おいしい所をもらうぜ」
最後にレイヴンの『炎の剣』が煌めき、白銀の鎧の亀裂めがけて、水平に一閃する。
斬撃に『聖なる火』の浄化作用が重なって、アンデット系モンスターの止めとなった。
首なしモンスターが、レイヴンの一撃で胴なしモンスターへと様変わりする。
明らかな戦闘不能状態となり、討伐に成功した事が一目で分かった。
しかし、強敵のデュラハンを倒したとはいえ、まだまだ、油断はしない。
これまで、連続でアンデット系モンスターが現れていただけに、これで打ち止めとは限らないのだ。
だが、しばらく時間が経ってもモンスターが出てくる様子はない。
どうやら、デュラハンがラスボスだったようだ。
ようやくモアナとライ、レイヴンは残心を解き、武器を鞘に収める。そして、今まで離れ離れになっていた仲間を囲み、お互いの無事を祝い合った。
「しばらくぶりだな。元気だったか?」
「ええ。どうも、心配をおかけして申し訳ありませんでした。・・・うわっ」
神妙な面持ちで謝罪するライにモアナが首根っこを捕まえて、ヘッドロックを決める。体勢を崩しそうになるが、持ち前の体幹の強さで、何とか堪えるのだった。
「・・・モアナ、苦しいよ」
「ぬかすんじゃない。さっさと『森の神殿』の中に案内するんだね」
久方ぶりの幼馴染との邂逅に照れくささもあって、モアナは乱暴に扱う。
ただ、デュラハンがラスボスと思いつつも、いつまた、モンスターが現れるとも限らなかった。
モアナの要求は、ある種、正論でもある。『森の神殿』の中から、登場したであろうライに入殿を要求するのは、正当なものだった。
「分かったから、放してくれ」
女性だてら剣士を名乗る彼女の力は強く、槍の名人を自他ともに認めるライとはいえ、簡単に外す事はできない。
この状態では、案内することもできないため、ライの要求もこれまた、当たり前の事だ。
「ふぅ、相変わらずだな」
「お前の槍の腕もさび付いていないようで、ホッとしたわ」
先ほどのデュラハンとの一戦。不利な局面から、立て直せたのはライの合力のおかげである。
あの槍の切れ味がなければ、今こうして笑って話せているかは微妙なところだった。
解放された首をほぐしながら、ライは照れ笑いをする。
「まぁ、ここに来るまで、僕も色々あったからね」
やはり、楽な道のりで、海の国マルシャルからファヌス大森林にまで、辿り着いたわけではないようだ。
それは、レイヴンたちが進んできた道のりを考えれば、おのずと分かる事である。
黒髪緋眼の青年は、海の民の戦士の肩を叩き、その苦労をねぎらうのだった。
「これから、『森の神殿』の中に案内しますが、そちらの方々は?」
この場にいるメンバーで、ライが会ったことがないのは、ソフィアとメントフ王国の騎士団たち。
ソフィアについては、風貌から森の民と一目で分かるため、彼女がこの一団の案内人役だと、すぐに理解した。
『森の神殿』の中に通すには問題はない。
但し、鎧甲冑を身に纏う騎士団は別だ。
『森の神殿』の中には、戦闘員より非戦闘員。つまり、一般市民の方が多いため、身元の分からない武装集団を簡単に入れる訳にはいかない。
先ほどの戦闘でも積極的に参加している様子がなかったため、レイヴンたちとの関係性も見えなかった。
「ああ、彼らはメントフ王国の騎士団で、まぁ、同行者だ」
「同行者ですか」
レイヴンが、そう認めているのであれば間違いはないだろう。その一言は、十分に信用に足る言葉だ。
ライが腹落ちしようとしているところ、高貴な身なりをした男が二人に近づいて行く。
「名乗るのが遅れて、申し訳ない。私はメントフ王国の王太子、ユリウス・フォン・カラヤン・マルシス・ジョンヌ・ド・メントフ。彼らは、私を護衛する騎士団で、別に怪しい者ではない」
メントフ王国と言えば、南の大国として名を馳せており、鎖国をしていた海の民でもその名を知っているほどだ。
ライの中で『その王太子が、何故?』という疑問が、新たに浮上するだろうと、レイヴンが補足する。
「彼らは森の民を監視する目的で来ている。この瘴気の原因が森の民のせいだと思われている以上、その釈明をしなければならないんだ」
「え?瘴気は、森の民たちとは関係ありませんよ」
それはレイヴンも分かっていた。そもそも自分たちの集落を捨てて、『森の神殿』に避難していることが、間接的に証明している。
だが、頭の固い連中。特に国のトップに立つ者たちなどは、明確な証拠がないと納得しないものだ。
ライの家系も海の民の国では、重鎮を担っている。その辺の事情は、どの国も一緒かと納得した。
つまり、証人として発言力が高い王太子の同行をレイヴンが認めたという事だろう。
ライはメントフ王国の騎士団も『森の神殿』の中に入れて問題ないと、最終的に結論付けた。
ただ、入るためには、ここではなく少々、移動すると皆に告げる。
ライに誘導され、移動している途中、レイヴンはもう一人の仲間について尋ねた。
「アンナも元気なのか?」
森の民の集落で、悲惨な状況を目の当たりにしている。
もし、彼女も同様の体験をしいたのであれば、レイヴン以上のショックを受けたはずだ。
今のアンナの状態が気がかりだったのである。
すると、ライの表情がやや曇りがちとなった。
「アンナさんは、この結界を張るために少々無理をしてしました。・・・今は、多少回復してきていますが、まだ、起き上がることができないんです」
その言葉を聞いて、仲間全員が驚くと同時に心配になる。彼女の性格上、同胞のためであれば自身の身の事など顧みないのが、容易に想像できるのだ。
それにしても、未だ床に伏したままとは、どれほどの無茶をしたのだろうか?
「意識は、ちゃんとあるんだよな?」
「ええ、レイヴンさんたちの事をお願いしますと言って、僕を送り出してくれました」
それを聞いて、一堂、少しは安心する。最悪の状況にまでは、行っていないようだ。
ライの案内のまま移動すると、程なくして、石でできた扉が見えてくる。
丁度、そこだけ結界が張られておらず、『森の神殿』の出入口に使われているようだった。
それだけに警備も厳重である。
見張りがライの姿を認めても、開ける素振りはまったくなかった。
合言葉を伝えることで、ようやくゆっくりと石の扉が開き始める。
ファヌス大森林の中に蔓延っているのはアンデット系モンスターだ。先ほどまで元気に生きていた者も、死んでしまえば、その集団の仲間入りという事も十分に考えられる。
姿かたちの視認だけでは、簡単に信用しないという考えが徹底されているのだった。
いずれにせよ、これでやっと、『森の神殿』の中に入ることが叶う。
結界の力を考えれば、これでまずは、一安心といったところだ。メントフ王国の騎士団は、次々に緊張を解いていくが、レイヴンと仲間たちは、そうはいかない。
早くアンナに会いたいという気持ちが強いのだ。一目、見るまでは、やはり落ち着かない。
ライを急かせるように、神殿の奥へと案内をお願いするのだった。
この場におらず、遠くにいる者は、何か硬いものを高速で連打している音のように聞こえただろうが、その正体は槍の名人ライによる目にも止まらない連突きだった。
アンデット系モンスター、デュラハンは弾幕のように降り注ぐ槍の穂先を、その身で受け止める。
無数の刺突に盾のガードが間に合わないため、鎧自体の防御力に頼るしかないのだ。
『無明』
海の民の戦士、ライの必殺技は、デュラハンに反撃の間を与えない。なす術がなく攻撃を受ける白銀の鎧を纏ったモンスターは、騎乗する黒馬とともに押されていた。
ダメージが通っているのか定かではないが、圧として『ブリューナク』の切っ先は、デュラハンを追い込んでいる。
そして、ついに馬上から突き落とすと、首無しモンスターは、背中を地面に強打する羽目となった。
「ライ!やっぱり、ここに来ていたんだね」
盟友でもあり幼馴染でもあるモアナが、そう歓喜の声を上げたのは、一瞬の隙をついて、敵の愛馬の首を斬り落とした後の事である。
再会を喜ぶ前に、そつなくデュラハンの戦力を奪うあたりは、さすがだった。
このモンスターに感情があるのかは分からないが、起き上がった後、大剣を振り回しているあたり、何か思うところがあるのだろうと推測ができる。
しかし、だからと言って、手心を加える海の民の勇士たちではなかった。
『雷切』
『無明』
次々と自慢の得物で技を披露し、コンビネーションを駆使した連続攻撃を喰らわす。斬撃と刺突の繰り返しにより、デュラハンは思わず、大剣と盾を弾かれてしまうのだった。
武器を失ったモンスターは、いよいよ防戦一方となる。
そこにレイヴンも加わり『炎の剣』を振るった。
圧倒的な優勢と変わったことにより、ここで一気に決着をつけようとモアナは盟友に呼びかける。
「印契を使うよ」
「分かった、僕は水印を結ぶ」
幼馴染が得意なのは、火印である事は承知済み。ライは咄嗟に反対属性である水属性を『ブリューナク』に付与することにした。
『水天砕突』
『火界烈斬』
この二つの攻撃によって、今まで完全防御していたと思われたデュラハンの鎧に亀裂が走る。
水で冷やされたところに熱による攻撃を受けたせいだと思われた。
「悪い。おいしい所をもらうぜ」
最後にレイヴンの『炎の剣』が煌めき、白銀の鎧の亀裂めがけて、水平に一閃する。
斬撃に『聖なる火』の浄化作用が重なって、アンデット系モンスターの止めとなった。
首なしモンスターが、レイヴンの一撃で胴なしモンスターへと様変わりする。
明らかな戦闘不能状態となり、討伐に成功した事が一目で分かった。
しかし、強敵のデュラハンを倒したとはいえ、まだまだ、油断はしない。
これまで、連続でアンデット系モンスターが現れていただけに、これで打ち止めとは限らないのだ。
だが、しばらく時間が経ってもモンスターが出てくる様子はない。
どうやら、デュラハンがラスボスだったようだ。
ようやくモアナとライ、レイヴンは残心を解き、武器を鞘に収める。そして、今まで離れ離れになっていた仲間を囲み、お互いの無事を祝い合った。
「しばらくぶりだな。元気だったか?」
「ええ。どうも、心配をおかけして申し訳ありませんでした。・・・うわっ」
神妙な面持ちで謝罪するライにモアナが首根っこを捕まえて、ヘッドロックを決める。体勢を崩しそうになるが、持ち前の体幹の強さで、何とか堪えるのだった。
「・・・モアナ、苦しいよ」
「ぬかすんじゃない。さっさと『森の神殿』の中に案内するんだね」
久方ぶりの幼馴染との邂逅に照れくささもあって、モアナは乱暴に扱う。
ただ、デュラハンがラスボスと思いつつも、いつまた、モンスターが現れるとも限らなかった。
モアナの要求は、ある種、正論でもある。『森の神殿』の中から、登場したであろうライに入殿を要求するのは、正当なものだった。
「分かったから、放してくれ」
女性だてら剣士を名乗る彼女の力は強く、槍の名人を自他ともに認めるライとはいえ、簡単に外す事はできない。
この状態では、案内することもできないため、ライの要求もこれまた、当たり前の事だ。
「ふぅ、相変わらずだな」
「お前の槍の腕もさび付いていないようで、ホッとしたわ」
先ほどのデュラハンとの一戦。不利な局面から、立て直せたのはライの合力のおかげである。
あの槍の切れ味がなければ、今こうして笑って話せているかは微妙なところだった。
解放された首をほぐしながら、ライは照れ笑いをする。
「まぁ、ここに来るまで、僕も色々あったからね」
やはり、楽な道のりで、海の国マルシャルからファヌス大森林にまで、辿り着いたわけではないようだ。
それは、レイヴンたちが進んできた道のりを考えれば、おのずと分かる事である。
黒髪緋眼の青年は、海の民の戦士の肩を叩き、その苦労をねぎらうのだった。
「これから、『森の神殿』の中に案内しますが、そちらの方々は?」
この場にいるメンバーで、ライが会ったことがないのは、ソフィアとメントフ王国の騎士団たち。
ソフィアについては、風貌から森の民と一目で分かるため、彼女がこの一団の案内人役だと、すぐに理解した。
『森の神殿』の中に通すには問題はない。
但し、鎧甲冑を身に纏う騎士団は別だ。
『森の神殿』の中には、戦闘員より非戦闘員。つまり、一般市民の方が多いため、身元の分からない武装集団を簡単に入れる訳にはいかない。
先ほどの戦闘でも積極的に参加している様子がなかったため、レイヴンたちとの関係性も見えなかった。
「ああ、彼らはメントフ王国の騎士団で、まぁ、同行者だ」
「同行者ですか」
レイヴンが、そう認めているのであれば間違いはないだろう。その一言は、十分に信用に足る言葉だ。
ライが腹落ちしようとしているところ、高貴な身なりをした男が二人に近づいて行く。
「名乗るのが遅れて、申し訳ない。私はメントフ王国の王太子、ユリウス・フォン・カラヤン・マルシス・ジョンヌ・ド・メントフ。彼らは、私を護衛する騎士団で、別に怪しい者ではない」
メントフ王国と言えば、南の大国として名を馳せており、鎖国をしていた海の民でもその名を知っているほどだ。
ライの中で『その王太子が、何故?』という疑問が、新たに浮上するだろうと、レイヴンが補足する。
「彼らは森の民を監視する目的で来ている。この瘴気の原因が森の民のせいだと思われている以上、その釈明をしなければならないんだ」
「え?瘴気は、森の民たちとは関係ありませんよ」
それはレイヴンも分かっていた。そもそも自分たちの集落を捨てて、『森の神殿』に避難していることが、間接的に証明している。
だが、頭の固い連中。特に国のトップに立つ者たちなどは、明確な証拠がないと納得しないものだ。
ライの家系も海の民の国では、重鎮を担っている。その辺の事情は、どの国も一緒かと納得した。
つまり、証人として発言力が高い王太子の同行をレイヴンが認めたという事だろう。
ライはメントフ王国の騎士団も『森の神殿』の中に入れて問題ないと、最終的に結論付けた。
ただ、入るためには、ここではなく少々、移動すると皆に告げる。
ライに誘導され、移動している途中、レイヴンはもう一人の仲間について尋ねた。
「アンナも元気なのか?」
森の民の集落で、悲惨な状況を目の当たりにしている。
もし、彼女も同様の体験をしいたのであれば、レイヴン以上のショックを受けたはずだ。
今のアンナの状態が気がかりだったのである。
すると、ライの表情がやや曇りがちとなった。
「アンナさんは、この結界を張るために少々無理をしてしました。・・・今は、多少回復してきていますが、まだ、起き上がることができないんです」
その言葉を聞いて、仲間全員が驚くと同時に心配になる。彼女の性格上、同胞のためであれば自身の身の事など顧みないのが、容易に想像できるのだ。
それにしても、未だ床に伏したままとは、どれほどの無茶をしたのだろうか?
「意識は、ちゃんとあるんだよな?」
「ええ、レイヴンさんたちの事をお願いしますと言って、僕を送り出してくれました」
それを聞いて、一堂、少しは安心する。最悪の状況にまでは、行っていないようだ。
ライの案内のまま移動すると、程なくして、石でできた扉が見えてくる。
丁度、そこだけ結界が張られておらず、『森の神殿』の出入口に使われているようだった。
それだけに警備も厳重である。
見張りがライの姿を認めても、開ける素振りはまったくなかった。
合言葉を伝えることで、ようやくゆっくりと石の扉が開き始める。
ファヌス大森林の中に蔓延っているのはアンデット系モンスターだ。先ほどまで元気に生きていた者も、死んでしまえば、その集団の仲間入りという事も十分に考えられる。
姿かたちの視認だけでは、簡単に信用しないという考えが徹底されているのだった。
いずれにせよ、これでやっと、『森の神殿』の中に入ることが叶う。
結界の力を考えれば、これでまずは、一安心といったところだ。メントフ王国の騎士団は、次々に緊張を解いていくが、レイヴンと仲間たちは、そうはいかない。
早くアンナに会いたいという気持ちが強いのだ。一目、見るまでは、やはり落ち着かない。
ライを急かせるように、神殿の奥へと案内をお願いするのだった。
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