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番外編1、プロローグ1、 神託~呪紋字編
2、(神託〜呪紋字 完)
しおりを挟む「隊長、コレ、ただの神官奴隷ですよ」
隻眼の部下は鼻白む。
「しゃあないだろ。陰陽極まれば逆転するっていうだろ。神官はぶっ倒れたし、今は碧目の若僧が魔窟の最高責任者だ。俺には今まさにこの場この時に、お墨付きが必要だからなあ」
ずいぶん砕けた言い方である。
傭兵たちは碧をじっと見ている。
彼らには奴隷と支配者との間に境界線はなかった。
碧は、物心ついたときからあらゆる場面で神官長を補佐してきたのだ。
華国がひた隠した呪紋字の秘密を、碧は完璧に理解している。
覚悟を決めるときだった。
碧は顔をあげた。
大きく息を吸えば腹の底から力が満ちてきた。
今までずっと、抑え込んできたものだった。
背を伸ばせば男よりも目線が高くなったが、青灰色の目が笑みを浮かべたようで、生まれて初めて自分自身を誇らしく思えた。
「鬼神のように猛々しい男よ、創世の焔の番人である我は、世界の中心に立つ新王の誕生を、謹んで言祝ぎ申し上げる!」
この男が今まさに存在することが神託そのものなのだ。
釜の底で、ひび割れた髑髏がカタカタと恨み言を連ねている。
亳城の王都中で、嵐の夜が明けたことを告げる鉦が打ち鳴らされた。
呪紋字の秘密は新たな王に受け継がれたのである。
(神託~呪文字 完)
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