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11話:1995年の出来事とCOP1
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1月17日5時46分、淡路島北部を震源とする直下型大地震が起き、神戸駅前と淡路島で大きな被害が出た。特に神戸駅周辺の火災の焼死者と家具の下敷きになって亡くなった人が多かった。
3月20日8時頃、東京の地下鉄丸ノ内線、日比谷線で各2編成、千代田線で1編成、計5編成の地下鉄車内で、化学兵器として使用される神経ガス・サリンが散布された。そのため乗客や駅員ら14人が死亡、負傷者数は約6300人とされる。
その後、薄井淳一は、沖縄大学法経学部教授に就任。沖縄の環境問題をはじめとして世界的な環境問題に取り組むとともに、公害論の授業を担当。また、沖縄サミット直前2001年2月23日の国際環境NGOフォーラム開催に尽力した。
この頃、薄井富一は、父の論文を読み、地球の環境破壊による温暖化を止めないと駄目だと考え始めた。そんな1995年3月に気候変動枠組条約第1回締約国会議「COP1」がドイツのベルリンで開催。
気候変動枠組条約第1回締約国会議「COP1」では、2000年以降の温暖化防止対策を1997年の第3回締約国会議において国際的約束を取りまとめる事を決めた。しかし、具体的に、今後いかなる行動が必要なのかという点については、大きく対立。
途上国は、まず条約に定めた「2000年までに1990年水準で安定化」が多くの先進国で達成できていないことを指摘。ASIS・小島嶼国連合が、自らの議定書案を交渉のたたき台として議定書交渉を早期に開始するよう主張。*ASIS「温暖化の海面上昇で領土の水没をする南太平洋の島国など連合体の事」
また、多くの途上国は、先進国だけが対策を強化すべきであり気候変動の責任が途上国に移されるべきでないと強調。一方、先進国は、条約における自らの責任には積極的な言及を控えた。EUは、先進国がさらなる削減目標をたてる必要があるとした。
COP1で、議定書交渉開始に向けた決議を行うべきであるとしたが、交渉ではなく非定期的な話し合いの場と考えた。そのため、話し合いのニュアンスを持つ「アドホック作業グループ」という名称が主張された。
他方、米国や日本、オーストラリア等EU以外の先進国は、議定書交渉開始自体に慎重な態度をとった。さらに、米国は、排出量に関する義務の見直しは、条約下に設置される補助機関が、科学的根拠にもとづいて進めるべきだとした。
同じ附属書I締約国である旧ソ連、中東欧諸国は、議定書交渉には前向きな姿勢を示しても、自らの義務に関してあいまいな態度をとった。また途上国への義務に関しても先進国が、まだ条約の約束を十分に果たしていない。
それでは、途上国が新たな義務を受け入れる必要はないとする途上国と、先進国ほど厳しくはなくても、ある程度の義務を受け入れるべきと言う相違があった。そのため、途上国と先進国との間で意見が異なり、途上国が最後まで譲らなかった。
EU、米国、途上国の3グループは各々の主張を通し続けたため最終日、前日からメルケル議長が各国を回り説得し最終日に合意をとりつけた。この合意が、いわゆるベルリンマンデートである。この決議では、現状の条約にある義務は、気候変動問題の解決に不十分であることが確認された。
その上で1997年に開催される予定のCOP3迄に、新たな議定書、又は、それに代わる法的文書に合意すべきとされた。法的文書には、①目標達成に必要な政策・措置、及び、②附属書I締約国の2000年以降の排出量目標が盛り込まれる事になった。
また、途上国には新たな義務は課さないが、条約に書かれている既存の義務について実施を促進する方策を検討する事になった。この決議にもとづくその後の一連の交渉は、その決議の名をとりベルリンマンデートに基づくアドホックグループと呼ばれた。
その他、日本では、8月に不良債権で住専やコスモ、木津、兵銀など金融機関の破綻相次いた。10月には、大和銀が巨額損失、米当局の追放措置で住友銀との合併浮上。その後、父は、仕事の関係で、年末年始、東京に帰れないと連絡が入った。
3月20日8時頃、東京の地下鉄丸ノ内線、日比谷線で各2編成、千代田線で1編成、計5編成の地下鉄車内で、化学兵器として使用される神経ガス・サリンが散布された。そのため乗客や駅員ら14人が死亡、負傷者数は約6300人とされる。
その後、薄井淳一は、沖縄大学法経学部教授に就任。沖縄の環境問題をはじめとして世界的な環境問題に取り組むとともに、公害論の授業を担当。また、沖縄サミット直前2001年2月23日の国際環境NGOフォーラム開催に尽力した。
この頃、薄井富一は、父の論文を読み、地球の環境破壊による温暖化を止めないと駄目だと考え始めた。そんな1995年3月に気候変動枠組条約第1回締約国会議「COP1」がドイツのベルリンで開催。
気候変動枠組条約第1回締約国会議「COP1」では、2000年以降の温暖化防止対策を1997年の第3回締約国会議において国際的約束を取りまとめる事を決めた。しかし、具体的に、今後いかなる行動が必要なのかという点については、大きく対立。
途上国は、まず条約に定めた「2000年までに1990年水準で安定化」が多くの先進国で達成できていないことを指摘。ASIS・小島嶼国連合が、自らの議定書案を交渉のたたき台として議定書交渉を早期に開始するよう主張。*ASIS「温暖化の海面上昇で領土の水没をする南太平洋の島国など連合体の事」
また、多くの途上国は、先進国だけが対策を強化すべきであり気候変動の責任が途上国に移されるべきでないと強調。一方、先進国は、条約における自らの責任には積極的な言及を控えた。EUは、先進国がさらなる削減目標をたてる必要があるとした。
COP1で、議定書交渉開始に向けた決議を行うべきであるとしたが、交渉ではなく非定期的な話し合いの場と考えた。そのため、話し合いのニュアンスを持つ「アドホック作業グループ」という名称が主張された。
他方、米国や日本、オーストラリア等EU以外の先進国は、議定書交渉開始自体に慎重な態度をとった。さらに、米国は、排出量に関する義務の見直しは、条約下に設置される補助機関が、科学的根拠にもとづいて進めるべきだとした。
同じ附属書I締約国である旧ソ連、中東欧諸国は、議定書交渉には前向きな姿勢を示しても、自らの義務に関してあいまいな態度をとった。また途上国への義務に関しても先進国が、まだ条約の約束を十分に果たしていない。
それでは、途上国が新たな義務を受け入れる必要はないとする途上国と、先進国ほど厳しくはなくても、ある程度の義務を受け入れるべきと言う相違があった。そのため、途上国と先進国との間で意見が異なり、途上国が最後まで譲らなかった。
EU、米国、途上国の3グループは各々の主張を通し続けたため最終日、前日からメルケル議長が各国を回り説得し最終日に合意をとりつけた。この合意が、いわゆるベルリンマンデートである。この決議では、現状の条約にある義務は、気候変動問題の解決に不十分であることが確認された。
その上で1997年に開催される予定のCOP3迄に、新たな議定書、又は、それに代わる法的文書に合意すべきとされた。法的文書には、①目標達成に必要な政策・措置、及び、②附属書I締約国の2000年以降の排出量目標が盛り込まれる事になった。
また、途上国には新たな義務は課さないが、条約に書かれている既存の義務について実施を促進する方策を検討する事になった。この決議にもとづくその後の一連の交渉は、その決議の名をとりベルリンマンデートに基づくアドホックグループと呼ばれた。
その他、日本では、8月に不良債権で住専やコスモ、木津、兵銀など金融機関の破綻相次いた。10月には、大和銀が巨額損失、米当局の追放措置で住友銀との合併浮上。その後、父は、仕事の関係で、年末年始、東京に帰れないと連絡が入った。
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