またですか

めい

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第一章 千代

家族団らん

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「ご飯出来たよー!!」
キッチンから大声で叫ぶ。

リビングには、お風呂からでた大樹が、タブレットでYouTubeを見てる。

父と母は、LINEに夕食を作っておくと入れておいたので、駅でコーヒーを飲んできたらしく、二人で7時過ぎに帰り、部屋着に着替えリビングに戻ってきたところだ。

「「「はーい」」」

返事をしながら、みんなテーブルにつく。

今日の夕食は、キーマカレーに黄身だけのせて。余った白身と豆腐の鶏ガラスープ。

「姉ちゃん、俺大盛りでー」

「はいよ」

私がお皿によそると、母がテーブルに運んでくれる。

「夕食、ありがとうね。助かるわー」

母が仕事の時に、気が向くと夕食を作る。毎回ではないし、料理は好きなのだ問題ないんだけど、母の感謝は嬉しい。

「「「「いただきます」」」」

家族みんなで一斉に食べ始める。
うん。美味しい!!

「お父さん、今日早かったね」

大樹が、飲むようにカレーを口に入れながら話す

「あー、今日は幾人さんの所に行ったのが最後だったから、そのまま帰ってきた。お前たちにも、よろしく。って言ってたぞ」

幾人さんかー。しばらく会ってないな。
母さんの叔父さんにあたる航空会社に勤める人。
数十年前から絶賛家出中で家出先(パートナー宅)から会社に通い、役員まで上り詰めた変わった人だ。

「幾人さん、元気にしてた??」

母さんが聞くと

「相変わらずエネルギーの塊みたいだったぞ!!」

うん。そんな感じ。

「そっかー。アレックスにも久しぶりに会いたいなぁ。」

叔父さんのパートナーは、フレンチのシェフで、私の料理の先生。

「じゃ、連絡してみなさい。千代から連絡したら、喜ぶよ」

「はーい。後でLINEしとくね」

「あっ!!俺も行きたい!!うまいもの食べさせてくれるし。」 

イヤイヤ部活があるから無理だろう。

「じゃ、アレックスのレストランに行きましょうよ。テスト期間なら、大樹も早く学校終わるでしょ。どうせ、勉強しないんだから」

お母さん。それってどうよ

「あー。良いな。じゃ予約しとくから、テストの予定を後で二人ともLINEしとけよ。一夜付けより普段の勉強が大事なんだから、うまいもん食べたいなら今から頑張れ」

はぁー
予習。復習。今から頑張りますよ
アレックスの料理は、美味しいし。会いたいし。
相変わらず。子供たちを乗せるのが上手だなぁー

「食後のアイスコーヒー飲む人」

いつの間にか、みんな食事が終わったのでコーヒーを入れにキッチンに戻る

「姉ちゃん、俺、豆乳にしてー」

父と母が手を上げ、大樹からリクエストを貰ったので
4人とも豆乳オレにして出す。

で、席に座り
一口コーヒーを飲んでから

「私さぁ……前世、思い出しちゃったんだよね」

『グボッ』

「やだ、大樹汚い」

大樹がコーヒーを吹き出した

『ゲホ、ゲホ』

とりあえず、ティッシュの箱を手渡し、机を布巾で拭く。

「へー!!そうなの?
で、男の子?それとも女の子だった??」

お母さん、気になるのは、そこですか?

「女の子だったよ!!でも、まだ全部を思い出した訳じゃないんだ……
信じてくれるの??」

「千代が冗談を言ってる顔じゃないしね。お父さんは信じるよ」

「あら?お母さんだって、もちろん信じるよ」

私の父母は、大丈夫でしょうか?
心配になる。変な壺とか買ってそう。

「イヤイヤ、待ってよ!!
父ちゃんも母ちゃんも、おかしいでしょ!!
ってか、おかしいのは姉ちゃんか??
なに?変な夢でも見た?」

弟よ。お前が正しい反応だと思うよ。姉ちゃんも。

想像はしてたけど、うちの父母の反応は普通ではないと思う。

まぁ、人の事は言えないけどね。

さぁ、どごまで話すかな?
ってか、自分も把握しきれてないんだけど、
一人で悩むより家族巻き込んだ方が気分が軽くなるはずだし、解決策も多くなる!

とりあえず、ノートを持ってくるか。




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