またですか

めい

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第一章 千代

さぁ、みんなで考えよう!?

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ノートをキッチンに取りに行き、ダイニングにあるホワイトボードも持ってきた。
説明する時には、これが一番。
我が家には、母が勉強を教えてくれる為の90cm×60cmのホワイトボードがある。
母は、大学を出たわけではないのに、高校の数学も教えられる。
塾にも行ったことがないらしく、自己流の説明らしいのだが、わかりやすいのが謎だ。

自分のノートを見ながら
過去?の自分についてと魔法について書き出した。

フムフムと頷きながら、
父と母は最後まで書き終わるのを待ってくれている。

大樹は………魂抜けているね(笑)

「質問して良いかな?」

書き終わったのを見て、父が口を開いた。

「うん。おまたせ。
とりあえず、私が把握してるのは、こんな感じ。
記憶がタンスに仕舞われている洋服みたいに、探そうとして引き出すと、それと同じような項目が出て来るかんじだから、全部を思い出しているわけじゃないけど」

ホワイトボードを立てて3人が見れるようにする。

「いつ思い出したの?」

「今日の放課後。
問題を自分で解決しようとして失敗するのは以前にしたから、まずはお母さん達に相談しようと思って……」

母の問いに答える。
『ほう・れん・そう』は、大事!!
それを怠って酷い目に去年はあった。
もう間違えない。

「うん。正解だよ!!千代はエライ。
でも、この白魔法の検証が気になる!!これは、ダメだろう!」

父に怒られた。
白魔法・治癒。
いや、わざとじゃないだけど。
色々と考えながら挽き肉を炒めていたら、油が跳ねて腕に小さな火傷が出来たから『ヒール』って唱えてみたんだよ。
治るのをイメージしながら。
そうしたら、治ったのよ!!
なら、もっと試したくなるじゃん!?
で、ちょうど横には洗った包丁があったのよ……
で、ちょいと切ってみたのよ腕を。
はい。もちろん治りましたよ!!

「違うのよ。お父さん。挽き肉を炒めてて、油がとんだだけなのよ。ちゃんと治ったし」 

思いっきり、言い訳をしてみる。

「うん。火傷は、そうかもしれないが、その下に書いてある切り傷は、わざとケガしただろう!?」

はい。その通りです。
見破られてます。

「ごめんなさい。でもね。試してみたくなるじゃん。お父さんでも、やるよね?絶対!」

「いや。うん。やるとは思うが……


モゴモゴと何か言おうとして、止めてる。

「はい。そこまで!
千代、興味があったのは、理解した。当然の事だと思う。
でもね、あなたがケガをしたら、治ると解ってても心配なの。だから危ない真似は絶対やっちゃだめよ」

お母さん。ごめんなさい。
心配かけて……

「そうだぞ!お父さんだって、お前たちが痛い思いするのは、考えただけでイヤだ!」

イヤだ!って、お父さん(笑)

「それと、気になるのは、その下。肩こり治るの??」

お母さん、やっぱり、そこ気になるよね?

「自分の試してみて、なくなったよ。スゴい身体が軽くなったみたい。
あとで、お母さんにもやってみるよ!!」

父と母と3人で盛り上がっていると、我に帰った大樹に突っ込まれた。

「いや。いや。おかしいでしょ?前世だけでも電波?って思うのに、魔法??ナニそれ?なんですぐ信じられるの?それとも話を合わせてるだけ?」

はい。大樹くん。
私の事を『電波』系だと思ってたのかい??

「う~ん。まぁ、荒唐無稽な話だが、千代だしなー
滋野の本家には、不思議な話が沢山伝わってるし。千代って名前も……」

今まで話してなかった、父の実家の話を大樹にする気になったみたい。
私は、名前の事もあり、少しは聞いたいたのだけど初耳の事もあった。



#主人公の苗字を神前→滋野に変更しました。7月11日#
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