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第二章 リリアーヌ
第三王子
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僕は、クリストフ・ドルタニア
ドルタニア王国の第三王子。
年の離れた兄2人と姉1人がいる。
兄の子が俺より年上だというくらい離れている。
母は子爵の娘で、普通なら側室などなれない身分であったが、器量の良さを買われた。
文字通り買われた………
母の実家は、事業に失敗し、
もう一家離散の状況だった。
そんな中、器量の良い母を金持ちの後添いにしようと、出来る限り着飾らせて、
王宮のパーティーに向かわせた。
そこで王に見初められた。
母の実家には多額の準備金が渡され、
側室に迎えられた。
母も子爵家も、立身出世を目指す訳でもなく、
王の慈悲に感謝した。
そうして、僕が産まれた。
兄がすでに王太子として公務をはたし、兄の子が、次の王太子になることも暗黙の了解とされている。
その中での第三王子。
王位継承の可能性もスペアでいる必要もなく、
いつかは、臣下になるのが決定しているなか、母と二人離宮で過ごした。
そんな僕も12歳になり、
学院に入学する直前に、
陛下と王妃様に呼び出された。
そこで、僕の役割を言い渡された。
陛下は、自分の末妹を法律を改正してまで手にいれようとするほど執着していた。
その姫君は、逃げるように降嫁され、娘を産んだ。
今度は、その娘を手にいれようと、年の近い息子が必要になり、
見目が良い者を側室に迎え、僕が産まれた。
すでに、妹姫の娘とは婚約が内諾されている。のだと………
あー。納得!!
陛下が、母を見初めた。という割に、母が愛されている。と感じた事がなかった。
ただ、母や僕には優しかった。
帝王教育ではないが、色々な事を学ばせてくれ、騎士の訓練に参加することも許可してくれた。
嫉妬深いと言われる王妃様が、側室である母や僕の存在をスルーしてくれていたのも理解できた。
母の実家にも充分に支援をしてくれ、けっして蔑ろにはされていない。
それで、十分だ。
僕の相手はリリアーヌ・フランドルン
フランドルン侯爵令嬢。
一学年下で、来年学院に入学する時に
正式に婚約する予定らしい。
学院入学前のタイミングで僕に話す。
という事は、キチンと彼女を迎えられるように準備をしておけ。という事だろう。
侯爵令嬢は、身体の弱い母親の為に領地で過ごしていて、
ほとんど街に出たことがないらしい。
優しい子なんだろうな。
王都に出てきたら、一緒にいろんな店に行こう。喜んでくれたら良いなぁ。
侯爵家も
辺境伯と共同開発した、魔石の再利用
教会と提携した新しいポーションの発明
など、飛ぶ鳥を落とす勢いの商会を持ち、地位、財ともに僕には勿体ない話だ。
一人娘である彼女の婿に入り、
その侯爵家を継ぐのは僕になると思うと、
心配。
………でも、おかしいな
そうなると、陛下は妹姫が手に入らないんじゃないか?
まさか、僕に侯爵を暗殺させて、未亡人にさせて手にいれるなんて事はないよね?
怖い怖い!!
そうなったら、僕はどうしたら良いのだろうか。
ドルタニア王国の第三王子。
年の離れた兄2人と姉1人がいる。
兄の子が俺より年上だというくらい離れている。
母は子爵の娘で、普通なら側室などなれない身分であったが、器量の良さを買われた。
文字通り買われた………
母の実家は、事業に失敗し、
もう一家離散の状況だった。
そんな中、器量の良い母を金持ちの後添いにしようと、出来る限り着飾らせて、
王宮のパーティーに向かわせた。
そこで王に見初められた。
母の実家には多額の準備金が渡され、
側室に迎えられた。
母も子爵家も、立身出世を目指す訳でもなく、
王の慈悲に感謝した。
そうして、僕が産まれた。
兄がすでに王太子として公務をはたし、兄の子が、次の王太子になることも暗黙の了解とされている。
その中での第三王子。
王位継承の可能性もスペアでいる必要もなく、
いつかは、臣下になるのが決定しているなか、母と二人離宮で過ごした。
そんな僕も12歳になり、
学院に入学する直前に、
陛下と王妃様に呼び出された。
そこで、僕の役割を言い渡された。
陛下は、自分の末妹を法律を改正してまで手にいれようとするほど執着していた。
その姫君は、逃げるように降嫁され、娘を産んだ。
今度は、その娘を手にいれようと、年の近い息子が必要になり、
見目が良い者を側室に迎え、僕が産まれた。
すでに、妹姫の娘とは婚約が内諾されている。のだと………
あー。納得!!
陛下が、母を見初めた。という割に、母が愛されている。と感じた事がなかった。
ただ、母や僕には優しかった。
帝王教育ではないが、色々な事を学ばせてくれ、騎士の訓練に参加することも許可してくれた。
嫉妬深いと言われる王妃様が、側室である母や僕の存在をスルーしてくれていたのも理解できた。
母の実家にも充分に支援をしてくれ、けっして蔑ろにはされていない。
それで、十分だ。
僕の相手はリリアーヌ・フランドルン
フランドルン侯爵令嬢。
一学年下で、来年学院に入学する時に
正式に婚約する予定らしい。
学院入学前のタイミングで僕に話す。
という事は、キチンと彼女を迎えられるように準備をしておけ。という事だろう。
侯爵令嬢は、身体の弱い母親の為に領地で過ごしていて、
ほとんど街に出たことがないらしい。
優しい子なんだろうな。
王都に出てきたら、一緒にいろんな店に行こう。喜んでくれたら良いなぁ。
侯爵家も
辺境伯と共同開発した、魔石の再利用
教会と提携した新しいポーションの発明
など、飛ぶ鳥を落とす勢いの商会を持ち、地位、財ともに僕には勿体ない話だ。
一人娘である彼女の婿に入り、
その侯爵家を継ぐのは僕になると思うと、
心配。
………でも、おかしいな
そうなると、陛下は妹姫が手に入らないんじゃないか?
まさか、僕に侯爵を暗殺させて、未亡人にさせて手にいれるなんて事はないよね?
怖い怖い!!
そうなったら、僕はどうしたら良いのだろうか。
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