ヒロインの娘

めい

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小さな鑑定士

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乙女ゲーム「あなたの為に祈る」
 
主人公のマーガレットは光魔法を持つ男爵令嬢。
薬草の群生地を領地に持つ比較的裕福で、光魔法のスキルを持つ天真爛漫な少女が、王族も通う学園に入学したところから始まる。

攻略対象
オレ様系の第二王子
インテリ系の宰相子息
ワンコ系の伯爵子息
筋肉系の騎士団長の孫

他にも何人かいたけど覚えてない。

まぁ、よくある乙女ゲーム。

そこで数々のイベントが繰り広げられ、カップルになったり、ハーレムを作ったりを楽しむスマホゲーム。


その主人公と母が同じ名前。
第二王子、その婚約者の侯爵令嬢が同じ名前。

国名など詳しい内容までは覚えてないから、偶然ですませられる範囲ちゃ、範囲なんだけど……

実際の母は
光魔法と薬草の知識をこわれて
体調をくずし、療養地に向かう前侯爵夫人の侍女として雇われた。
療養地がある場所が男爵領と近いし、
下位貴族が上位貴族の侍女として雇われるのは普通の事。
ましてや『癒し』が出来る光魔法を使えるとなると、必然ともいえる。

そこで、両親の見舞いにきた現侯爵の手がついて
私が生まれる事になるんだけど………

母を推薦したのが、面識もない悪役令嬢と同じ名前の侯爵令嬢。
田舎の男爵令嬢。光魔法が使えると言っても、当時は魔力も弱かった母を王都に住んでいる令嬢が知っていた事が不自然。

物語が始まる前に
ヒロインである母を排除する為に仕組んだのなら、
誰も不幸にならない解決方法。
アッパレだね。

堅物な父親が、自分と同じ年頃のメイドに手を出すなんて、思いもしなかっただろし。

母様は、幸せそうだから、別に手を出され
私が産まれた事には問題ない。
侯爵様、母様が初恋らしいし、
母様もファザコン気味な所もあったから、
ある意味、両思い。
侯爵には、『魅了』が仕事してたとしても、幸せなら、それで良し!!
侯爵家族??
会ったこともないので、知りません。

前侯爵夫妻と父は貴族的な親子関係だったのに、
母様のおかげで仲良くなった。と
祖父である前侯爵が、笑いながら教えてくれた事がある。
秘密の共有って、仲良くなるよね。
私の面倒を見てくれている男爵家も
娘(みたいなの)が出来るわ、援助はあるわで幸せ。



『魅了』を無意識に垂れ流している母がイレギュラー。

前侯爵夫妻は、母様をメイドとして可愛がり、私生児を産んでも
養育費がわりにか、男爵家に援助をし、
産後の母も雇い続けている。
たまに訪れる私にも優しいし、一緒に住もう。と誘ってくれたりする。

異性だけでなく、年配者も垂らしこむほど強力なスキル。
今では前侯爵夫妻の他にも療養地にいる引退した高位貴族たちも垂らし込んでる。
母の持つ光魔法、薬草の知識に加え、
たまに訪れる私の鑑定、生活魔法(笑)を総動員にして病気の治療をしてきた結果なのだが、

……恐ろしい
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