ヒロインの娘

めい

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小さな鑑定士

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10歳の洗礼式を受ける直前、男爵である叔父に聞いた
「子供に聞かせる話ではないけど」から始まった話


自分が私生児だということ、(うん。知ってる)
相手の男性は高位貴族で、私の存在を知らない。(祖父母とは交流済み)
母は、その貴族の両親に療養地で治療師兼侍女として仕えている。(侍女の仕事してなくない?)
雇い主の方は、男爵家に便利を計ってくれている。(私の研究施設の出資者だね)

そんな大事を
10歳児に説明され
叔父夫婦の実子になるか?
母が産んだ私生児とするかを
選ぶことになった。

貴族にしろ、庶民にしろ10歳で身分証の発行が可能になる。
貴族の場合は、国に登録が必要になり、
庶民の場合は、各ギルドや教会で登録して身分証を発行してもらえる。
身分証には、犯罪歴なども記録され門のある街や都市、国の出入りに提示が必要なる。
貴族はギルドにも登録は出来るが、庶民は一度登録してしまうと、他のギルドに切り替えが出来ない為に、洗礼後は登録せず、成人してから登録するのも珍しくない。

母は、自分の子として庶民を勧め
叔父夫婦には、養子でも実子でも登録出来るから希望があれば、叶えると言われた。

洗礼後に自分自身を鑑定を行い
選らんだのは………

母の娘であること。

普段、一緒にいられないけど
愛情いっぱいに接してくれる。
叔父夫婦も従兄弟たちも大好きだし、
育ててくれているのには感謝しているけど、
ここで、叔父夫婦の子供になってしまうと
前侯爵の援助が、どうなるかわからないし
貴族になって、ゲームのキャラに会いたくない!!

ゲーム以外にも思い出した事は多いのに、一番に頭に浮かんだのが
「貴族になりたくない!!」
だった。
深層心理?危機回避?
本能には忠実になる事に決め

洗礼式の次の日
叔父夫婦、母の前で宣言した。

「母様の娘でいたい」
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