ソウルイータ・・・魂喰って強くなる。英雄の魂はどこ?

Katty

文字の大きさ
15 / 64

王都で取引

しおりを挟む
「ここが王都か~」
俺はついに王都に着いた。
入場税を払い中に入る。
故郷でもシーマの町でも見たことない3階建ての石造りの町が広がっていた。
「すげぇ~」
俺は田舎者丸出しでキョロキョロしながら町を歩く。
暫く歩くと冒険者ギルドを発見、俺は滞在登録に中に入る。
そこはシーマの町より広く、立派だが、その反面冒険者の姿はあまりなかった。
俺は近くの他人空いてる受付に行く。
「あの~滞在登録したいのですが?」
「3番窓口に行ってください。」
「えっ、ここじゃ出来ないの?」
「業務が違いますので、ここは依頼を受理する場所です。」
「あ、そうですか、なら3番に行ってきますね。」
凄くめんどくさそうに対応された事にちょっとイラッとした。
そして、3番に行くと。
「滞在登録ですか?なら後ろの記入用紙に必要事項を書いて持ってきてください。」
俺は後ろの用紙を見るが・・・
記入項目が山のように書かれていた。

名前、年齢、出身地、犯罪歴、結婚、恋人の有無、現在保有している予算、滞在していた町とその年数、王都に滞在年数、王都に滞在予定期間、現在保有する移動手段による各町への移動時間、討伐経験のある魔物の種類、採取経験のある薬草の種類、各種スキルとそのランク、ジョブ・・・
俺は書くのを断念した。

そもそも滞在登録は推奨されているだけで義務ではない、依頼を受ける事は出来ないが、常設依頼なら達成することは出来る。
そう考えるとこれを書く方がめんどくさかった。
そして、俺は冒険者ギルドを後にした。
「さて、どうしようかな?薬草もギルドに卸せなかったし・・・よし、商業ギルドに持ち込んで見るか。」
俺はそのまま商業ギルドに向かい中に入る。
ここでも近くの窓口に持っていった。
「あの、薬草を卸したいのですが?」
「商業ギルドに登録はなされてますか?」
「いえ、冒険者登録だけです。」
「なら、商業ギルドに登録した方がお得ですよ、未登録だと別途3割は引かれますから。」
「そうなんですね、じゃあ登録をしようと思います。」
「そうですか、ならこれに記入をお願いします。」
そこには名前、年齢、犯罪歴のみの記載だった。
「書けました。」
俺が提出すると受付は笑顔で
「登録を受け付けました。本日より同じギルドの仲間になります。今後も良いお付き合いをお願いしますね、私は受付のシンディと申します。」
「こちらこそよろしくお願いします。」
「それで薬草を卸したいとの事でしたが?ここで出していただいてもいいですか?」
「あっ、お願いします。」
俺は採ってきた薬草を置く。

薬草、魔力草、ハオマ・・・他にも採取困難と言われている多数の薬草が並べられていた。
「今、金額を計算しますので少々お待ちを。」
シンディは対応表を見ながら値段をつけていく。

「ご、合計で金貨121枚銀貨36枚となります。」
「そんなに!」
「ええ、非常に貴重な薬草がこれだけの数があり、採取も丁寧ですのでこの値段となります。よろしいですか?」
「ええ、お願いします。」
シンディは金貨を持ってきて交換する。
「いや~いい稼ぎになったよ。」
「こちらこそ、いい取引をありがとうございます。」
金貨を空間収納にしまう。
「あの?聞いていいかはわかりませんが、どうして商業ギルドに持ち込んだのでしょう?冒険者登録をなされてるようですか?」
「いや、ここの冒険者ギルドの手続きがめんどくさくてね、それなら商人に売ればいいなと思って。」
「そうなんですか、私達としては大儲け出来るので有難い話ですけどね。」
「まあ、シンディさんの対応が良かったのもあるかな?」
「ふふ、それは嬉しいですね、今後も御贔屓にしていただけますか?」
「こちらも頼むよ、次に持ち込む時もシンディさんの所に来ますね。」
「ありがとうございます。またの御利用お待ちしております。」
俺は商業ギルドを出る。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

処理中です...