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第三章 和の食材と常夏の島
66話 改装後の拠点
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⸺⸺ウルユ島、噴水広場⸺⸺
私はみんなへ話を切り出す。
「まずここがこの島の中心地で、元々泉のあった場所です。泉は噴水へと変身させました! 噴水が欲しいと言うのは、ましゅたんの希望だね」
『あい! ましゅたん、お水ちゃぷちゃぷして遊びたかったもんね♪』
ましゅたんはそう言って嬉しそうにもぞもぞしていた。今日のおしゃぶりは桃色だ。
「そして、この広場を円形に囲うようにベンチを設置。地面にはレンガを敷き詰めました」
わーっと盛り上がる一同。モモちゃんが1歩前へ出る。
『あたちたちのお願い聞いてくれてありがとう、ユノ♪』
アオちゃんとキィちゃんも『ありがとう♪』と続く。
「うん。中心の広場にベンチが欲しかったんだよね」
『うん! おひさまポカポカの日は、ここでお昼寝したいんだぁ♪』
「あはは、気持ち良さそう♪」
私は次に、噴水広場に堂々と建てた大きな地図看板へとみんなを案内した。
「この看板はなんと……ファストトラベルと連動した看板になります!」
みんなはさっきよりも大きい歓声を上げた。私は説明を続ける。
「ファストトラベル機能もかなりパワーアップしていて、トラベルストーンを持った人なら誰でも自由に好きなところへ飛べるようになりました。自分のトラベルストーン以外のところへ飛びたいときはこの看板に付いているパネルを操作して飛んで行ってください」
『トラベルストーンがたくさん欲しいって言ったオイラのお願い、もっとすごくなっちゃった。これならトラベルストーン1つでどこにでも行けるね♪』
と、ウル。
ウルはウルユ島以外のところへも素材集めに行きたいと言っていたので、これで好きなところに出かけられるようになる。
「わらわたちも好きなところに行けるようになった故に、ウルのお願いには感謝じゃな」
と、アメちゃん。ウルは『えへへ~』と照れていた。
⸺⸺
「さぁ、次は農園の方に行こうか」
みんなを引き連れて“ラゴ農園”と書かれた看板へとやって来る。
そこは、オシャレな白い柵で囲われた広大な畑に果樹園が広がっていた。噴水広場から北に伸びる道沿いに広がっており、お城を建てた後もお城から通いやすいようにした。
その道を挟んだ向かいには“ウルユ食堂”という看板を掲げた平屋を建築。
面積の半分が食堂と台所で、残りの半分が食糧庫になっている。
食糧庫は常温室と冷蔵室に分かれており、冷蔵室の中には大きな冷凍庫も完備。食料は何でもここで保管できるようになった。
『食糧庫と食堂を合体させてくれてありがとうございます~!』
と、ラフちゃん。
「ラフちゃん、魔石を取りに行く前から合体させたいって言ってたもんね」
『はい♪』
更に食堂からはウッドデッキに出ることが出来て、天気の良い日やBBQなんかをしたい時は今まで通り外でも食べられるようにした。
「外の食事場も残してくれてありがとな! 俺は結構外で食べるのが好きだったからな」
と、ランスロット。
「それはみんなそうだから、これはみんなの希望だね。これから寒くなってきたら中の方が良いかもだし、室内と屋内両方あって良いよね」
私がそう言うと、みんなはうんうんと頷いた。
台所には水と炎の魔石をふんだんに使用している。
まず流しに水と炎の魔石の両方を。これで水源がなくても水の魔石によって湧き出た水をろ過器に通すことで、飲水へと変化させることが出来る。炎の魔石を使っているからお湯も出る。
これは一般のご家庭にある“魔導水道”の仕組みをそのまま利用させてもらった。
更にかまどと石窯も炎の魔石を使って魔導具へと変化。ボタン一つで何もないところに火がボッとつく。レバーで火加減も調整可能。
食糧庫とは別に冷蔵庫と冷凍庫も設置。トイレや手洗い場も完備。
⸺⸺
食堂の紹介を終えたところで次は“ウルユ図書館”へ。
これはログハウスの中にたくさんの本棚とくつろげるスペースを作ったシンプルな物だ。本はまだ全然集めていないので、各々好きな町で好きな本を買ってここの本棚に入れて良いことになっている。
『ワイ、たくさん本を読んでもっと“ヒト”のことを知りたかっただよ。こういうスペースを作ってくれてありがとうだべさ』
と、ゴブくん。
「うん、ぜひ色んなジャンルの本を読んでみてね♪」
次は大浴場。アメちゃんの要望で露天風呂にサウナも完備だ。ここには大量の水と炎の魔石を投入した。
一応時間で男湯と女湯を分けることにした。2つ作ると場所も倍必要だし、掃除も大変だしね。ハリトリオやましゅたんのように男と女の区別が特になさそうな子たちは、いつ入ってもOKだ。
⸺⸺
共同の施設は今の所これで終わりで、後はそれぞれの家を改築した。
まずランスロット家は単純に面積を広くして、ハリトリオたちがそれぞれ個別にくつろげるスペースを作った。
次にラフちゃんとゴブ君とましゅたんのお家。遂にラフちゃんとゴブ君は一緒に暮らすことにしたらしい。地下にましゅたんの“発酵部屋”も完備。
最後に残った私たちの家。1階はクラフト工房兼素材倉庫に、2階にリビングや個室を設置した。ルキちゃんのお願いで室内にキャットウォークやキャットタワーを設置。長老のお願いでとまり木も設置。ベランダもみんながごろ寝出来るように広めに作った。
それぞれの家には共通して“洗濯器”やトイレ、シャワー室など水回りも完備。これでようやく拠点の共通トイレをみんなで使わなくても良くなった。
ちなみに魔導具は機械ではないので、洗濯機ではなく洗濯器らしい……。
共用部分が増えたため、“掃除当番”制度を導入。円形の当番表を毎朝少しだけ回して、掃除場所をローテーションする仕組みだ。
今後住人が増えたときのために、どういうふうに住む家を開拓していくかも考えておいた。
以上で新拠点の紹介は終了。さて、夏も終盤。夏の終わりはこの新拠点でどんなことをしようかな。
私はみんなへ話を切り出す。
「まずここがこの島の中心地で、元々泉のあった場所です。泉は噴水へと変身させました! 噴水が欲しいと言うのは、ましゅたんの希望だね」
『あい! ましゅたん、お水ちゃぷちゃぷして遊びたかったもんね♪』
ましゅたんはそう言って嬉しそうにもぞもぞしていた。今日のおしゃぶりは桃色だ。
「そして、この広場を円形に囲うようにベンチを設置。地面にはレンガを敷き詰めました」
わーっと盛り上がる一同。モモちゃんが1歩前へ出る。
『あたちたちのお願い聞いてくれてありがとう、ユノ♪』
アオちゃんとキィちゃんも『ありがとう♪』と続く。
「うん。中心の広場にベンチが欲しかったんだよね」
『うん! おひさまポカポカの日は、ここでお昼寝したいんだぁ♪』
「あはは、気持ち良さそう♪」
私は次に、噴水広場に堂々と建てた大きな地図看板へとみんなを案内した。
「この看板はなんと……ファストトラベルと連動した看板になります!」
みんなはさっきよりも大きい歓声を上げた。私は説明を続ける。
「ファストトラベル機能もかなりパワーアップしていて、トラベルストーンを持った人なら誰でも自由に好きなところへ飛べるようになりました。自分のトラベルストーン以外のところへ飛びたいときはこの看板に付いているパネルを操作して飛んで行ってください」
『トラベルストーンがたくさん欲しいって言ったオイラのお願い、もっとすごくなっちゃった。これならトラベルストーン1つでどこにでも行けるね♪』
と、ウル。
ウルはウルユ島以外のところへも素材集めに行きたいと言っていたので、これで好きなところに出かけられるようになる。
「わらわたちも好きなところに行けるようになった故に、ウルのお願いには感謝じゃな」
と、アメちゃん。ウルは『えへへ~』と照れていた。
⸺⸺
「さぁ、次は農園の方に行こうか」
みんなを引き連れて“ラゴ農園”と書かれた看板へとやって来る。
そこは、オシャレな白い柵で囲われた広大な畑に果樹園が広がっていた。噴水広場から北に伸びる道沿いに広がっており、お城を建てた後もお城から通いやすいようにした。
その道を挟んだ向かいには“ウルユ食堂”という看板を掲げた平屋を建築。
面積の半分が食堂と台所で、残りの半分が食糧庫になっている。
食糧庫は常温室と冷蔵室に分かれており、冷蔵室の中には大きな冷凍庫も完備。食料は何でもここで保管できるようになった。
『食糧庫と食堂を合体させてくれてありがとうございます~!』
と、ラフちゃん。
「ラフちゃん、魔石を取りに行く前から合体させたいって言ってたもんね」
『はい♪』
更に食堂からはウッドデッキに出ることが出来て、天気の良い日やBBQなんかをしたい時は今まで通り外でも食べられるようにした。
「外の食事場も残してくれてありがとな! 俺は結構外で食べるのが好きだったからな」
と、ランスロット。
「それはみんなそうだから、これはみんなの希望だね。これから寒くなってきたら中の方が良いかもだし、室内と屋内両方あって良いよね」
私がそう言うと、みんなはうんうんと頷いた。
台所には水と炎の魔石をふんだんに使用している。
まず流しに水と炎の魔石の両方を。これで水源がなくても水の魔石によって湧き出た水をろ過器に通すことで、飲水へと変化させることが出来る。炎の魔石を使っているからお湯も出る。
これは一般のご家庭にある“魔導水道”の仕組みをそのまま利用させてもらった。
更にかまどと石窯も炎の魔石を使って魔導具へと変化。ボタン一つで何もないところに火がボッとつく。レバーで火加減も調整可能。
食糧庫とは別に冷蔵庫と冷凍庫も設置。トイレや手洗い場も完備。
⸺⸺
食堂の紹介を終えたところで次は“ウルユ図書館”へ。
これはログハウスの中にたくさんの本棚とくつろげるスペースを作ったシンプルな物だ。本はまだ全然集めていないので、各々好きな町で好きな本を買ってここの本棚に入れて良いことになっている。
『ワイ、たくさん本を読んでもっと“ヒト”のことを知りたかっただよ。こういうスペースを作ってくれてありがとうだべさ』
と、ゴブくん。
「うん、ぜひ色んなジャンルの本を読んでみてね♪」
次は大浴場。アメちゃんの要望で露天風呂にサウナも完備だ。ここには大量の水と炎の魔石を投入した。
一応時間で男湯と女湯を分けることにした。2つ作ると場所も倍必要だし、掃除も大変だしね。ハリトリオやましゅたんのように男と女の区別が特になさそうな子たちは、いつ入ってもOKだ。
⸺⸺
共同の施設は今の所これで終わりで、後はそれぞれの家を改築した。
まずランスロット家は単純に面積を広くして、ハリトリオたちがそれぞれ個別にくつろげるスペースを作った。
次にラフちゃんとゴブ君とましゅたんのお家。遂にラフちゃんとゴブ君は一緒に暮らすことにしたらしい。地下にましゅたんの“発酵部屋”も完備。
最後に残った私たちの家。1階はクラフト工房兼素材倉庫に、2階にリビングや個室を設置した。ルキちゃんのお願いで室内にキャットウォークやキャットタワーを設置。長老のお願いでとまり木も設置。ベランダもみんながごろ寝出来るように広めに作った。
それぞれの家には共通して“洗濯器”やトイレ、シャワー室など水回りも完備。これでようやく拠点の共通トイレをみんなで使わなくても良くなった。
ちなみに魔導具は機械ではないので、洗濯機ではなく洗濯器らしい……。
共用部分が増えたため、“掃除当番”制度を導入。円形の当番表を毎朝少しだけ回して、掃除場所をローテーションする仕組みだ。
今後住人が増えたときのために、どういうふうに住む家を開拓していくかも考えておいた。
以上で新拠点の紹介は終了。さて、夏も終盤。夏の終わりはこの新拠点でどんなことをしようかな。
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