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第二章 農業ギルドと氷雪の王国
43話 贅沢鍋パーティー
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⸺⸺港町マルシャン、商人ギルド本部⸺⸺
時刻は15時を回ったところ。私はマルシャンの商人ギルドへとやってきていた。依頼を受けるためではない。
「あっ、ユノちゃんいらっしゃい。依頼を受けるの?」
と、ディーナさん。
「ううん、ディーナさんとブランカさんに用事があって……」
「えっ、私たちに……? あっ、ブランカ今誰も対応してないね。ちょっと呼んでくるね」
そしてディーナさんがブランカさんを連れて入り口へと戻ってくる。
「ユノちゃん、どうしたのですか?」
営業モードブランカさんだ。
「お仕事中ごめんなさい。でも、どうしても誘いたくて……今晩、うちに美味しいもの食べに来ませんか……?」
私が恐る恐るそう尋ねると、ディーナさんとブランカさんは顔を見合わせて表情をパッと明るくし、声を揃えて「「行くぅぅぅぅっ!」」と返事をしてくれた。
2人にトラベルストーンを渡して一旦解散。
⸺⸺18時過ぎ。
ディーナさんとブランカさんがウルユ島の拠点へと到着した。
「あれ、なんか住人増えてるよね」
「ほんまや。なんや強そうなのに猫耳付いとる鎧おんなぁ……」
「えっ、色違いのバンダナを着けたハリネズミたちが一列に並んで走って行くわ……! か、可愛い!」
そんな2人の会話が聞こえてきたので、私は食糧庫からひょこっと顔を出した。
「ディーナさん、ブランカさん、こっちこっち!」
おいでおいでと手招きをする。
「頑丈そうな建物やなぁ、前はなかったよな……?」
「えっ、中すごい涼しい……!? って言うかすごい良い匂いするわ!」
ディーナさんはそう言って空気をくんくんと匂っていた。
食糧庫の中にカフェテーブルを移動させて、その上で熱々の鍋を用意していた。
食材は採れたての白菜に長ネギ、ほうれん草に人参。冷蔵庫に保存していたカニとサーモンと、ランスロットが釣ってきてくれた鉱山魚。
更にラカノン牧場できのこやお肉を買い足し、お出汁はエイストンの白熊亭で譲ってもらった鉱山魚の削り節。
今晩は涼しい食糧庫の中で贅沢鍋パーティーです♪
〆は小麦をクラフトしてラーメンの乾麺を用意。うどんと迷ったけど、今回はラーメンで。
「一応、ノンアルコールのシャンパンを用意したんだけど、飲む?」
ディーナさんはそう言ってシャンパンのビンをカバンから取り出した。
「あーっ、ノンアルコールのがちゃんとあるんだ! 飲みたい、飲みたい! ありがとう!」
そうか、ノンアルコールにすれば良いんだ……!
「小人族はみんなアルコールに弱いから、アルコールが全く入っていないお酒もたくさんあるのよ」
「えっ、全く入ってないの? 私のいた世界のノンアルコールよりレベルが高い……」
早速ノンアルコールシャンパンを自家製のグラスに注ぎ、みんな席に着いて「乾杯!」をして鍋パーティーが始まった。
「ん~、美味しい! 寒い地方にはこんな美味しい料理があったなんて」
と、ディーナさん。
「鍋食べるの初めて?」
私がそう尋ねると、ディーナさんもブランカさんもうんと頷いた。
「マルシャンもラカノンも、基本リベルト共和国は年中暖かいから、こういう身体が温まるような料理は普及してないんよ」
と、ブランカさん。
「そっか、四季がないんだ。ウルユ島もずっと暖かいのかな……?」
「ほっほー……」
『この島には四季がある。今は“夏”じゃ。3ヶ月ごとに季節が切り替わり、冬になれば積もるほどではないが雪も降る』
「えっ、四季あるの!? 知らなかった……。今、夏なんだ。カラッとしていてめちゃくちゃ快適だよ……」
異世界のあちこちの町はそれぞれ魅力的で、それぞれ良いところがある。
でも、このウルユ島にはそんなどこの町にもない魅力がある。
これからの移りゆく季節を想像すると、楽しみでワクワクが止まらなかった。
⸺⸺
「〆のラーメン投入しまーす♪」
「おぉ、パスタとはまた違う麺やな……」
興味津々で鍋の中を覗き込むブランカさん。
「よし、温まったくらいでもう良いよ。このラーメンって言うのはね、おつゆと一緒によそって、こうやって吸って食べるの!」
私はズルズルっと豪快にすすって見せた。
そんな私の真似をしてヒトも魔物も動物も、みんなでズルズルとラーメンをすする。
「美味い~! 汁が麺によう絡むわぁ♪」
「こうしてみると、私って狭い世界で生きていたんだなぁって思うわ」
みんなの笑顔を見ているとラーメンのチョイスは正解だったなぁと思う。
贅沢鍋パーティー。次は寒くなってきたらみんなでコタツを囲んでやりたいなぁ♪
時刻は15時を回ったところ。私はマルシャンの商人ギルドへとやってきていた。依頼を受けるためではない。
「あっ、ユノちゃんいらっしゃい。依頼を受けるの?」
と、ディーナさん。
「ううん、ディーナさんとブランカさんに用事があって……」
「えっ、私たちに……? あっ、ブランカ今誰も対応してないね。ちょっと呼んでくるね」
そしてディーナさんがブランカさんを連れて入り口へと戻ってくる。
「ユノちゃん、どうしたのですか?」
営業モードブランカさんだ。
「お仕事中ごめんなさい。でも、どうしても誘いたくて……今晩、うちに美味しいもの食べに来ませんか……?」
私が恐る恐るそう尋ねると、ディーナさんとブランカさんは顔を見合わせて表情をパッと明るくし、声を揃えて「「行くぅぅぅぅっ!」」と返事をしてくれた。
2人にトラベルストーンを渡して一旦解散。
⸺⸺18時過ぎ。
ディーナさんとブランカさんがウルユ島の拠点へと到着した。
「あれ、なんか住人増えてるよね」
「ほんまや。なんや強そうなのに猫耳付いとる鎧おんなぁ……」
「えっ、色違いのバンダナを着けたハリネズミたちが一列に並んで走って行くわ……! か、可愛い!」
そんな2人の会話が聞こえてきたので、私は食糧庫からひょこっと顔を出した。
「ディーナさん、ブランカさん、こっちこっち!」
おいでおいでと手招きをする。
「頑丈そうな建物やなぁ、前はなかったよな……?」
「えっ、中すごい涼しい……!? って言うかすごい良い匂いするわ!」
ディーナさんはそう言って空気をくんくんと匂っていた。
食糧庫の中にカフェテーブルを移動させて、その上で熱々の鍋を用意していた。
食材は採れたての白菜に長ネギ、ほうれん草に人参。冷蔵庫に保存していたカニとサーモンと、ランスロットが釣ってきてくれた鉱山魚。
更にラカノン牧場できのこやお肉を買い足し、お出汁はエイストンの白熊亭で譲ってもらった鉱山魚の削り節。
今晩は涼しい食糧庫の中で贅沢鍋パーティーです♪
〆は小麦をクラフトしてラーメンの乾麺を用意。うどんと迷ったけど、今回はラーメンで。
「一応、ノンアルコールのシャンパンを用意したんだけど、飲む?」
ディーナさんはそう言ってシャンパンのビンをカバンから取り出した。
「あーっ、ノンアルコールのがちゃんとあるんだ! 飲みたい、飲みたい! ありがとう!」
そうか、ノンアルコールにすれば良いんだ……!
「小人族はみんなアルコールに弱いから、アルコールが全く入っていないお酒もたくさんあるのよ」
「えっ、全く入ってないの? 私のいた世界のノンアルコールよりレベルが高い……」
早速ノンアルコールシャンパンを自家製のグラスに注ぎ、みんな席に着いて「乾杯!」をして鍋パーティーが始まった。
「ん~、美味しい! 寒い地方にはこんな美味しい料理があったなんて」
と、ディーナさん。
「鍋食べるの初めて?」
私がそう尋ねると、ディーナさんもブランカさんもうんと頷いた。
「マルシャンもラカノンも、基本リベルト共和国は年中暖かいから、こういう身体が温まるような料理は普及してないんよ」
と、ブランカさん。
「そっか、四季がないんだ。ウルユ島もずっと暖かいのかな……?」
「ほっほー……」
『この島には四季がある。今は“夏”じゃ。3ヶ月ごとに季節が切り替わり、冬になれば積もるほどではないが雪も降る』
「えっ、四季あるの!? 知らなかった……。今、夏なんだ。カラッとしていてめちゃくちゃ快適だよ……」
異世界のあちこちの町はそれぞれ魅力的で、それぞれ良いところがある。
でも、このウルユ島にはそんなどこの町にもない魅力がある。
これからの移りゆく季節を想像すると、楽しみでワクワクが止まらなかった。
⸺⸺
「〆のラーメン投入しまーす♪」
「おぉ、パスタとはまた違う麺やな……」
興味津々で鍋の中を覗き込むブランカさん。
「よし、温まったくらいでもう良いよ。このラーメンって言うのはね、おつゆと一緒によそって、こうやって吸って食べるの!」
私はズルズルっと豪快にすすって見せた。
そんな私の真似をしてヒトも魔物も動物も、みんなでズルズルとラーメンをすする。
「美味い~! 汁が麺によう絡むわぁ♪」
「こうしてみると、私って狭い世界で生きていたんだなぁって思うわ」
みんなの笑顔を見ているとラーメンのチョイスは正解だったなぁと思う。
贅沢鍋パーティー。次は寒くなってきたらみんなでコタツを囲んでやりたいなぁ♪
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