巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

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第三章 和の食材と常夏の島

45話 たまにはガッツリお仕事

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⸺⸺ウルユ島、ユノの家⸺⸺

 クラフト台の上に3枚の依頼書と長老を置き、ポシェットとリュックを木製のポールハンガーへと掛けた。

「さてと……」
 1つ目の依頼書を手に取る。

⸺⸺⸺⸺

 納品依頼No.Eー30786

 【依頼品】
  ・グラス×30
  ・ガラス製デザートカップ×30
   ※直径9cm
  ・ガラス製ボウル×10
   ※直径23cm
   ※デザインは職人にお任せ、全て統一してください。

 【納品期限】
  残り20日 ○月×日15時まで
 【報酬】
  36000C
 【依頼主】
  雑貨屋カリーナ
 【受注者】
  ユノ・カグラ
 【進行状況:納品前】

⸺⸺⸺⸺

 ガラス製の依頼はEランクで、同じ食器でも木製の物よりも1つあたりの単価が高い。
 本来プロのガラス職人さんによる繊細な技術が必要なんだろうけど、私の場合は……ウルが海岸で集めてきてくれた砂を山積みにして、ワンタップだ。

「デザインは統一してって書いてあったなぁ……」
 なんの模様もない物が無難なんだろうけど、それだったら依頼書に“模様はなし”って書くよね、普通。
 つまり、この雑貨屋カリーナさんは、何かしらの模様の入ったガラス食器を売りたいんだ。

⸺⸺よし、決めた。

 ひとまず倉庫に行って、砂の入った魔導圧縮袋と“黒の染料”を持って家へと戻る。
 そしてクラフトパネルを操作して、デザインの欄に“猫のシルエットと肉球:黒”と入力。
 すると、様々なデザインの候補が上がってきたため、右向きの小さな黒猫のシルエットの左に肉球が3つポンポンポンと付いた、落ち着いたデザインの物にした。
 このデザインで統一するためデザインを保存しておいて、まずはグラスを30個作成。

「うん、イイ感じ♪ 普通に私も欲しいなぁ……」
 追加でこの島用に作っちゃおうかとも思ったけど、既に食器はたくさん作りまくっていて食器棚もパンパンなので、今回は断念した。

 1つずつクシャクシャの紙で包んで、指定の魔導圧縮木箱へ。ガラス製品は基本木箱納品だ。

 続いてデザートカップ。直径を9cmに設定して、デザインはさっき保存したやつを引っ張り出してカップの上の方へ貼り付け。そして30個クラフト。これも1つずつ紙で包んで木箱へ。
 最後の23cmのボウルも10個作り、紙で包んで木箱へ。ここまでの消費魔力は10%。
 食器なんかはほぼ魔力消費なしでいけるんだけど、デザインを特注で設定したから普通に作るよりも消費は大きかったとみえる。
 それでも10%ならまだまだ余裕だ。

 2つ目の依頼は……。

⸺⸺⸺⸺

 納品依頼No.Eー30789

 【依頼品】
  ・小人種用、冒険者のローブ×10
   ※サイズはF(フリー)のみ
   ※デザインは職人にお任せ

 【納品期限】
  残り25日 ○月×日12時まで
 【報酬】
  10000C
 【依頼主】
  防具屋プチ・アーマー
 【受注者】
  ユノ・カグラ
 【進行状況:納品前】

⸺⸺⸺⸺

 小人種用の服の依頼、受けがちな私。1つ多めに作って自分でも着てみるんだ♪
 しかもこれもデザインはお任せ。そんなの、フードに猫耳付けるに決まってるでしょ。
 ローブの下の方に肉球の混じったラインも入れよう。

 “冒険者のローブ”っていう種類のローブは色は“セージグリーン”と呼ばれる灰色がかった緑色で統一される。これは染料を入れなくても冒険者のローブを作ると勝手にそうなる。
 また、どんなデザインにしても、性能は普通の冒険者のローブと変わらない。

 再び倉庫に行って、クラフトパネルを開いて冒険者のローブを検索。
 材料は布になる“テーラのつる”と糸になる“ラソワの実”、それから鳥の羽根のような性質で耐久力に優れる“ダグニア草”で出来るらしい。

 倉庫の棚から目当ての物を取り出すと、家に戻ってクラフト開始。
 小人種フリーサイズの冒険者のローブを11着作成。1つは自分用。
 早速着て、クラフト台の横に立て掛けてある姿見を確認した。
「うんうん、イイ感じなんじゃない?」
 フードを被ると猫耳がぴょこぴょこと立ち上がる。よしよし、耳もペタンと寝ちゃわないでバッチリだ。
「ほっほー……」
『良く似合っておる』
 クラフト台からそんな嬉しい長老の声が聞こえてくる。
「本当? ありがとう♪」

 残りの10着は丁寧にたたんで指定の魔導圧縮袋へ。
 使用魔力はまたしても10%。まだまだ全然余裕だ。

 よし、最後の依頼、いってみよう。

⸺⸺⸺⸺

 納品依頼No.Dー40030

 【依頼品】
  ・木製収納棚×3
   ※図を参照

 【納品期限】
  残り30日 ○月×日12時まで
 【報酬】
  30000C
 【依頼主】
  マルシャン・インテリア 
 【受注者】
  ユノ・カグラ
 【進行状況:納品前】

⸺⸺⸺⸺

 この依頼書には、収納棚の詳細な設計図が載っている。
 50cm×40cm×70cmの大きさで、3つの引き出しが付いているシンプルなもの。
 こういう設計図付きの依頼は、Dランクで今日の中で一番ランクが高いのに、実は一番楽勝な依頼なんだ。

 再び倉庫の中に移動して、クラフトパネルを開く。最近思うんだ、この倉庫の中にもクラフト台を置いて、ここを工房アトリエにしても良いよね。

 木製の家具は……メタの木だけで出来そうだな。と言うことでメタの木の枝を大量に引き出して、依頼書の設計図をクラフトパネルにスキャンする。
 すると、クラフトパネルの完成図のところに依頼書の設計図が表示された。これを、クラフトするだけ。設計図付きの依頼は3Dプリンターでプリントしただけって感じだ。

 個数を3に設定してクラフトを開始すると、あっという間に3つの収納棚が作成された。
 これにギルドから支給された伸縮性のある“超魔導圧縮袋”を上から被せると、大きく伸びながら収納棚をすっぽりと包み込んでいく。全て包み終えると、20cmほどの麻袋へと戻った。
 残りの2つも別の超魔導圧縮袋へ収めると、小さな麻袋が3つあるだけの状態となった。

「よし、依頼完了♪」
 今回の消費魔力は9%。今日の依頼も余裕だったな♪

⸺⸺

 ガラス食器の木箱の上に麻袋を4つ乗せて、長老と共にマルシャンの商人ギルドへとんぼ返り。
 もうディーナさんもブランカさんも一瞬でこれだけの依頼品を作ってきても驚いたりはしない。ただ、数が大量なので鑑定が終わって報酬が振り込まれるのは明日以降になるとのこと。また明日以降に3枚の依頼書を確認しよう。

「んー、今日は働いたなー。クレープでも食べに行こ♪」
「ほっほー……♪」
 ワゴン販売してくれている美味しいクレープ屋さんへと向かうのであった。
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