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第三章 和の食材と常夏の島
48話 桜並木を通って
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⸺⸺アメノカク諸島、ウズメの社⸺⸺
「すごい、桜が咲いてるね……!」
『“アメノザグラ”という品種のようじゃ』
と、長老。
「へぇ~、聞いたことのない名前の桜だな……。あっ、そうだ、ファストトラベルを開いたらここがどこなのか分かるかも」
ファストトラベルを開くと『アメノカク諸島、ウズメの社』と表示された。めちゃくちゃ癒やされる場所なので、とりあえずファストトラベルに登録をする。
「アメノカク諸島って言うところに来たんだ。マルシャンのリベルト共和国のあるグランディア大陸とも、エイストンのあるボレアス島ともまた違うところに飛んできたね」
『この建物は何なのでしょう?』
ラフちゃんはそう言って神社のような建物を指差す。
「これがきっと“ウズメの社”ってやつだろうね。私の知ってる限りだと、神様が祀られていたりするんだよ。お邪魔しますって挨拶も込めて、お参りしていこう」
私の知っているお参り方法がこの土地でも正しいとは限らなかったので、各々好きな方法で神様に挨拶をしてもらった。
⸺⸺
参拝を終えると、下りの階段を発見したので、その階段を下りていく。
階段を下りた先は桜並木の道が続いており、お花見をしながら道なりに進んでいった。
ルキちゃんとウルはぴょんぴょんと跳んで、あちこちに舞っている桜の花びらを食べようとしていた。
あ、そう言えば……。
「ルキちゃん、結界張ってる?」
ルキちゃんは跳ぶのを止めて、首をゆっくり横に振った。
『張っていませんにゃ。あのウズメの社という建物から結界と同等の力を感じましたので、結界の必要はないと判断しましたにゃ♪』
「そうなんだ! やっぱ、神様いたのかな……」
しばらく桜を堪能しながら歩いていると、向こうの方に瓦屋根の建物が並んでいるのが確認出来た。
「集落……? 村、かな? このままあそこに行こう」
『はーい♪』
と、一同。
建物に近付くと、その村の入り口付近で麦わら帽子を被った人間族のおじさんと出会った。
「こんにちは」
とりあえず声をかけてみると、おじさんは目を大きく見開いて口をあんぐりと開けた。
「あんれま、こりゃぁ、たまげただ。子どもの旅人だべか?」
なんだかゴブくんとしゃべっているみたいだ。
「ユノと言います。旅人は珍しいんですか?」
「そりゃぁ、初めてだべよ。都だって、すんごい頑丈な船に乗った商人でねぇと辿り着けねぇだ。こんなウズメ村みてぇなど田舎に来る物好きなんかいねぇだよ」
「ウズメ村って言うんですね。アメノカク諸島の周辺は……航海が難しいんですか?」
私がそう尋ねると、おじさんはうんと頷いた。
「んだ。って、あんたもそうやって大きな商船に乗って来たじゃねぇだべか? 普通の船じゃぁ、魔力のこもった海流に粉々にされてまうだよ」
「えぇっ、粉々に……!? えっと、私たちはちょっと特殊な方法で来たので……。あの、ウズメ村、穏やかで良い村ですね。中に入れてもらっても良いですか?」
「何もない村だべさ。入りたきゃ自由に入ったらええだよ。腹が減ったら食事処もあるべ。都で流行っとる“くれど”っちゅう金でも食わせてもらえるはずだべさ」
「わぁ、そうなんですね。ご丁寧にありがとうございます。では、お邪魔しますね♪」
みんなでペコリとお辞儀をして、ウズメ村へと入った。
背後からおじさんの「なんて礼儀正しくて良い子だべか……」という呟きが聞こえてきた。
⸺⸺ウズメ村⸺⸺
「あんた、見ねぇ顔だな、お母さんはどうしただか?」
「こんにちは。あはは、私たちだけで旅をしています」
「あんた、都の方から来ただか? こんな何もねぇ村になんか来ちまったべな……」
「えっと、社の方から来ました……。穏やかでとっても良い村だと思います……!」
「社ぉ!?」
なんかめっちゃ話しかけられる……! あんま嘘をつくのも好きじゃないし、ウズメ村の人たち、私たちにどんどん興味を持っちゃってるよ……。
「あんた、不思議な種族だべな。都会には珍しい種族もいるもんだべな」
「大きくて可愛い花がついてるべ。言葉は通じねぇだべな」
「キュッ……キュゥ……!」
『ユノー! 助けてくださいー!』
ラフちゃんはフードが捲れてしまい、あっという間に村人に囲まれる。それでも怖がられずに近寄って来てくれるのは、良いことなんじゃないだろうか。
それに、同じ“ヒト”の種族として捉えている。
「ラフちゃんと言います。言葉はしゃべれませんが、理解はしています。恥ずかしがり屋さんなので、ちょっと緊張しているみたいです」
「そうだべか。そりゃこんな大群で囲っちゃ可哀想だべな」
「ラフちゃん、すまなかったべな」
「キュゥ、キュッ♪」
村人たちはペコペコと謝りながら散っていった。
『ユノ、ありがとうございます。でもウチ……不思議な“種族”って言われました……! ヒトだと思われたみたいです!』
ラフちゃんは嬉しそうに花びらを揺らす。
「ね、良かったね。これならコソコソフード被らなくても大丈夫だね。そうだ、入り口のおじさんの言ってた食事処、行ってみよう?」
『ハイ、行ってみましょ~!』
その辺にいたおばあちゃんに食事処を尋ねると、その建物の前まで連れて行ってくれた。
「すごい、桜が咲いてるね……!」
『“アメノザグラ”という品種のようじゃ』
と、長老。
「へぇ~、聞いたことのない名前の桜だな……。あっ、そうだ、ファストトラベルを開いたらここがどこなのか分かるかも」
ファストトラベルを開くと『アメノカク諸島、ウズメの社』と表示された。めちゃくちゃ癒やされる場所なので、とりあえずファストトラベルに登録をする。
「アメノカク諸島って言うところに来たんだ。マルシャンのリベルト共和国のあるグランディア大陸とも、エイストンのあるボレアス島ともまた違うところに飛んできたね」
『この建物は何なのでしょう?』
ラフちゃんはそう言って神社のような建物を指差す。
「これがきっと“ウズメの社”ってやつだろうね。私の知ってる限りだと、神様が祀られていたりするんだよ。お邪魔しますって挨拶も込めて、お参りしていこう」
私の知っているお参り方法がこの土地でも正しいとは限らなかったので、各々好きな方法で神様に挨拶をしてもらった。
⸺⸺
参拝を終えると、下りの階段を発見したので、その階段を下りていく。
階段を下りた先は桜並木の道が続いており、お花見をしながら道なりに進んでいった。
ルキちゃんとウルはぴょんぴょんと跳んで、あちこちに舞っている桜の花びらを食べようとしていた。
あ、そう言えば……。
「ルキちゃん、結界張ってる?」
ルキちゃんは跳ぶのを止めて、首をゆっくり横に振った。
『張っていませんにゃ。あのウズメの社という建物から結界と同等の力を感じましたので、結界の必要はないと判断しましたにゃ♪』
「そうなんだ! やっぱ、神様いたのかな……」
しばらく桜を堪能しながら歩いていると、向こうの方に瓦屋根の建物が並んでいるのが確認出来た。
「集落……? 村、かな? このままあそこに行こう」
『はーい♪』
と、一同。
建物に近付くと、その村の入り口付近で麦わら帽子を被った人間族のおじさんと出会った。
「こんにちは」
とりあえず声をかけてみると、おじさんは目を大きく見開いて口をあんぐりと開けた。
「あんれま、こりゃぁ、たまげただ。子どもの旅人だべか?」
なんだかゴブくんとしゃべっているみたいだ。
「ユノと言います。旅人は珍しいんですか?」
「そりゃぁ、初めてだべよ。都だって、すんごい頑丈な船に乗った商人でねぇと辿り着けねぇだ。こんなウズメ村みてぇなど田舎に来る物好きなんかいねぇだよ」
「ウズメ村って言うんですね。アメノカク諸島の周辺は……航海が難しいんですか?」
私がそう尋ねると、おじさんはうんと頷いた。
「んだ。って、あんたもそうやって大きな商船に乗って来たじゃねぇだべか? 普通の船じゃぁ、魔力のこもった海流に粉々にされてまうだよ」
「えぇっ、粉々に……!? えっと、私たちはちょっと特殊な方法で来たので……。あの、ウズメ村、穏やかで良い村ですね。中に入れてもらっても良いですか?」
「何もない村だべさ。入りたきゃ自由に入ったらええだよ。腹が減ったら食事処もあるべ。都で流行っとる“くれど”っちゅう金でも食わせてもらえるはずだべさ」
「わぁ、そうなんですね。ご丁寧にありがとうございます。では、お邪魔しますね♪」
みんなでペコリとお辞儀をして、ウズメ村へと入った。
背後からおじさんの「なんて礼儀正しくて良い子だべか……」という呟きが聞こえてきた。
⸺⸺ウズメ村⸺⸺
「あんた、見ねぇ顔だな、お母さんはどうしただか?」
「こんにちは。あはは、私たちだけで旅をしています」
「あんた、都の方から来ただか? こんな何もねぇ村になんか来ちまったべな……」
「えっと、社の方から来ました……。穏やかでとっても良い村だと思います……!」
「社ぉ!?」
なんかめっちゃ話しかけられる……! あんま嘘をつくのも好きじゃないし、ウズメ村の人たち、私たちにどんどん興味を持っちゃってるよ……。
「あんた、不思議な種族だべな。都会には珍しい種族もいるもんだべな」
「大きくて可愛い花がついてるべ。言葉は通じねぇだべな」
「キュッ……キュゥ……!」
『ユノー! 助けてくださいー!』
ラフちゃんはフードが捲れてしまい、あっという間に村人に囲まれる。それでも怖がられずに近寄って来てくれるのは、良いことなんじゃないだろうか。
それに、同じ“ヒト”の種族として捉えている。
「ラフちゃんと言います。言葉はしゃべれませんが、理解はしています。恥ずかしがり屋さんなので、ちょっと緊張しているみたいです」
「そうだべか。そりゃこんな大群で囲っちゃ可哀想だべな」
「ラフちゃん、すまなかったべな」
「キュゥ、キュッ♪」
村人たちはペコペコと謝りながら散っていった。
『ユノ、ありがとうございます。でもウチ……不思議な“種族”って言われました……! ヒトだと思われたみたいです!』
ラフちゃんは嬉しそうに花びらを揺らす。
「ね、良かったね。これならコソコソフード被らなくても大丈夫だね。そうだ、入り口のおじさんの言ってた食事処、行ってみよう?」
『ハイ、行ってみましょ~!』
その辺にいたおばあちゃんに食事処を尋ねると、その建物の前まで連れて行ってくれた。
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