巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

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第三章 和の食材と常夏の島

59話 次元の狭間からの贈り物

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 クラフトパネルを操作して水の魔石と炎の魔石の分布を確認する。どちらもこの島にある別々の魔法陣の先で手に入るみたいだ。
「よし、どっちも行けるね。じゃぁ、次は冒険のパーティ編成だよ。ランスロットの方は魔物と戦わなくちゃだと思うから、ウル、付いて行ってあげて?」
 魔法陣の先がどんな場所でもルキちゃんの結界が使えないから、戦力はランスロットに。
『うん、分かった! Sランク同士頑張ろうね、ランスロット!』
「うむ。よろしく頼む」

「私の水の魔石組は、とりあえずルキちゃんと長老には来てもらわなくちゃで……後誰か行きたい人、いる?」
「はい、はーい♪」
 アメちゃんが高らかに右手を挙げた。
「あはは、じゃぁ、アメちゃん一緒に行こう!」

『ふむ、アメちゃんは神ゆえに皆のスキルも見抜いておろう?』
 と、長老。
「うむ。お主の鑑定眼は役に立ちそうじゃのう」
 そうなんだ……。幻影でも全然ただの人じゃないじゃん……。

『やはり、鑑定のようなことも出来たか。であれば、ワシは今回はランスロットに力を貸すとしようかのう』
「そうだね、じゃぁ長老はランスロット組で、こっちは私とルキちゃんとアメちゃんの3人で行こう」

『ユノ、ウチらはせっかくなのでラカノンで果樹の種を買ってりんごの木の周りを果樹園にしますね』
 と、ラフちゃん。
「おぉ、良いね♪ 後、留守の間ちっちゃい子たちをよろしくね」
『はい、お任せください!』

「じゃぁ、お互い準備して出発しよっか」
「ランスロットよ。魔法陣の側にある石版を持っていくがよい。何かあれば連絡が取れる」
 と、アメちゃん。
「うむ、了解した」

 そっか、あの石版、島民同士の連絡ツールとしても使えるんだ。でも、もう既に字で埋まっている気がするんだけど……。
 そう思ってポーチに入れている石版を確認すると、なんと最初にあった女神アルテミシアの文字も含めて全部真っさらに消えていて、新たに『ご自由にお使いください』とだけ書かれていた。

「おぉ……本格的に伝言板として使わせてくれるんだ……!」
「うむ、マリーティアが言っておった。我々神を気遣ってくれたお礼じゃと。お主らが使っている“鉛筆”で書いて、“消しゴム”で消せるそうじゃぞ」
「それはありがたい! じゃぁ、この石版はラフちゃんにあげて、私たちは新たな魔法陣の側に置いてあるやつを拾っていこう。はい、ラフちゃん」
 私はラフちゃんへと持っていた石版を手渡した。
『ありがとうございます! ウチらも何かあったら連絡しますね』

⸺⸺

 話もまとまったところで出かける準備を。私は自作の猫耳付きの“冒険者のローブ”が気に入っているので、それをアメちゃんの分も作ってペアルックにした。気分は双子の謎のちびっこ冒険者だ。
 更に圧縮機能の付いたウエストポーチや動きやすい服もアメちゃんへプレゼント。これでアメちゃんがお出かけしたいときも大丈夫だ。

 私とアメちゃんは服装までデニム生地のオーバーオールでお揃いになって、完璧な双子コーデが完成した。
「羽衣ばかり着ておったが、こういう人の服も可愛らしくて良いではないか♪」
 アメちゃんも満足そうだ。

「よし、ルキちゃんも準備できた?」
『はいですにゃ。準備完了ですにゃ♪』
 お気に入りのバンダナを首に巻いて、ルキちゃんも準備完了だ。
「じゃぁ、しゅっぱーつ!」
「『おー!』」

 もうランスロットたちは既に出発していたようなので、私たちも水の魔石のある魔法陣を目指して森へと入った。

 てくてくと5歳の歩幅で進んでいく。
「今までウルの背中に乗っていたら一瞬で目的地に着いていたから、今日は遠い気がするなぁ」
「しかし、わらわはこれぞまさに冒険、という感じがするぞ」
『たまには歩かないと、運動不足にもなりますにゃ』
「あはは、そうだね。運動がてら、冒険を楽しみますか」
「うむ」
『はいですにゃ』

⸺⸺30分後。

「ここだ、この魔法陣だ!」
 やっと目的の魔法陣へと到着。魔法陣の側にあった石版を拾うと、早速メッセージが書かれていた。

『気を付けて行ってらっしゃいませ ラフ』
『行ってきます ランスロット』
 ラフちゃん……字、上手くなったなぁ。畑の札を自分で書いたりしていたけど、最初はちょっと下手くそだったもんなぁ。
 そう思うと、じんわりと何かが込み上げてくる。ランスロットも普段からギルドでやり取りをしているようで、めっちゃ達筆だ。

「よし、私も……」
『行ってきます! ユノ』
 書き終えて石版と鉛筆をポーチへしまうと、みんなで「いっせーのーで!」で魔法陣へと飛び込んだ。

⸺⸺⸺

⸺⸺



 強い日差しが照り付ける白いレンガの道。両脇にはヤシの木が立ち並び、生い茂る草原の向こうには砂浜に海が見える。
 日差しは強いけれどカラッとしていて体感は心地良い。
 ゲームで言うところの『常夏の島国』のBGMが自然と脳内で再生される。魔法陣の先は、そんな街道だった。
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