CLOVER

猫町氷柱

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瞬間移動は無事に成功し室内への侵入が成功した。
目の前にはベッドで寝ている男性の姿があった。
その表情は実に清々しく熟睡しているものと思われた。

あれ、おかしい……瞬間移動は電話に出た者の背後に移動する
手段のはず。でも電話に出たのは女だった。

手の平に汗が滲むのを感じた。
その時背後から刺すような視線を感じたかと思うと扉が開き
ナニカが迫ってきた。
そして、それはしゃがみ込み私の耳元へ語り掛けてきた。

「オニイチャンに何のようなの?」

すごい背後に殺気を感じる。まるで喉元に鎌を突き付けられて
いるような幻覚に襲われた。

「い、いや~そのォ……お、お邪魔しました」

私はダッシュで入口まで戻ろうと駆け出した。
だが、その女は予想以上に速い手さばきで私の頭をがっしりと
掴み抱えられてしまった。
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