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第一章 異物殲滅部隊
1.抗う者たち
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レインの機械獣、コウモリタイプのインビブルが二つに分かれ円を描く。その範囲に入っている私たちの身体は粒子となり入口に向かった。瞬間転移は危険な代物だったがゼノクリスタルの改良により不可能を可能にした。本来であれば体の一部が欠け、異空間に閉じ込められてしまうところが完全なるワープホールを生み出すことによりその損壊がなくなった。そして、今、その改良したゼノクリスタルの力を秘めたイデアフォースを唯一使えるレイン。空間転移と妖刀を操るFEUのエリートである。
私たちと生存者は無事に入口へと導かれた。坑道への道は完全に瓦礫で閉じられ、壊滅した。
「あ!?私の、私のバイクが下敷きになったんじゃ……」
私はショックのあまり頭を抱えた。
(あれ、高かったのに……色々改造もしてお気に入りの一台だったのに……)
ショックのあまりへたり込んでいた私の肩を誰かがぽんぽんと叩いた。顔を上げるとそこには哀れむレインの済ました顔があった。何よと、ちょっとむかついたけど彼が指を指している方向を見て嬉しさがこみ上げてきた。
赤いフォルムに太いタイヤ、煌めく艶の美しさ。間違いない私のバイクだ。
「あんなところに置いといたら危ないだろ。大切なモノの管理はしっかりしとけよな」
さらっとした黒髪を恥ずかしそうに掻くレインの様子はまるで子猫の毛づくろいのように可愛らしかった。
「あんた……た、助かったわ。そのあり……が」
私は何だかもじもじして上手く言葉が出てこない。
「うーん?なんだ?」
「な、何でもないわよ。さ、早く本部に帰還するわよ」
羞恥心が生まれた私の顔は気づけば赤く染まっていた。その顔を見られまいとスタスタとバイクに向かい歩いて行った。
「おい、待てよ。この人達も本部に送ろう」
私はぴたっと止まった。
「そうね。すぐに救助用ヘリを要請するわ」
私はすぐさま救助部隊へと連絡をした。まだ、私たちの戦いは始まったばかり今回はぎりぎりだったけど救えた命があったのがせめてもの収穫だった。
これから起きるであろう惨劇に向かい人類を救うため奔走するのだった。絶対に抗っていつしか元の平和な世界に戻ることを願ってFEUの死闘は続く。
私たちと生存者は無事に入口へと導かれた。坑道への道は完全に瓦礫で閉じられ、壊滅した。
「あ!?私の、私のバイクが下敷きになったんじゃ……」
私はショックのあまり頭を抱えた。
(あれ、高かったのに……色々改造もしてお気に入りの一台だったのに……)
ショックのあまりへたり込んでいた私の肩を誰かがぽんぽんと叩いた。顔を上げるとそこには哀れむレインの済ました顔があった。何よと、ちょっとむかついたけど彼が指を指している方向を見て嬉しさがこみ上げてきた。
赤いフォルムに太いタイヤ、煌めく艶の美しさ。間違いない私のバイクだ。
「あんなところに置いといたら危ないだろ。大切なモノの管理はしっかりしとけよな」
さらっとした黒髪を恥ずかしそうに掻くレインの様子はまるで子猫の毛づくろいのように可愛らしかった。
「あんた……た、助かったわ。そのあり……が」
私は何だかもじもじして上手く言葉が出てこない。
「うーん?なんだ?」
「な、何でもないわよ。さ、早く本部に帰還するわよ」
羞恥心が生まれた私の顔は気づけば赤く染まっていた。その顔を見られまいとスタスタとバイクに向かい歩いて行った。
「おい、待てよ。この人達も本部に送ろう」
私はぴたっと止まった。
「そうね。すぐに救助用ヘリを要請するわ」
私はすぐさま救助部隊へと連絡をした。まだ、私たちの戦いは始まったばかり今回はぎりぎりだったけど救えた命があったのがせめてもの収穫だった。
これから起きるであろう惨劇に向かい人類を救うため奔走するのだった。絶対に抗っていつしか元の平和な世界に戻ることを願ってFEUの死闘は続く。
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