23 / 27
僕の新しい家族
ふふ さようなら ⑤
しおりを挟む
「被告人佐倉留衣、佐倉比良の佐倉蓮へ対しての虐待」
裁判長の言葉に一瞬、マスコミがざわついた。
無理もない。蓮はまだ小学生だ。それもまだ入学して2年もたっていない。
そんな子供に暴力を振るったなど、許されることではない。
だが、マスコミは仕事柄そのようなことの取材をしたこともありすぐに落ち着いた。
「っだが、」
「何?今さらそんな事実がないとでも言うつもりかな?」
留衣の言葉を無視してアリスが言った。
ならばと留衣は考えたが、アリスは蓮のほうを見て言った。
「蓮」
「はい。」
「その上着を脱いでくれるかな?」
「了解いたしました。」
蓮はアリスの言葉通りにすぐに上着を脱いだが、その時に少し痛んだらしく一瞬うなった。
だが、周りの人間はそんなことなんて気にならない程のものを目の当たりにして、絶句していた。
全身傷だらけ、そんな言葉を1番に思い浮かべる程の傷だった。
しかし、皆が見たのは上着で隠されていた腕の部分だけであった。
故に本当の全身の傷の数などわかりなどしないが、見えない部分は同じく傷だらけになっているのだろうと考えることしか出来なかった。
「蓮はこんなに傷だらけになっているのに、していないなんて言わないでよね。」
「だ、だがアリスだって今まで庇わなかったじゃないか。」
留衣のその言葉にブローチをつけている者達が殺気立った。
その思いを代弁するかのように蓮が言葉を返した。
「アリス様をあなた方のようなものと一緒にしないでください。アリス様は、その間に権力を手に入れて何人もの才ある者達を救い我らの王となったのです。」
蓮は恍惚とした顔で語った。
その様子を見て、アリスが言葉を紡いだ。
「蓮はどうにもならないから、放っておくとして僕は権力も財力も手に入れたし、もう君は必要ないんだ。
それと、僕の名前を呼び捨てにしないでくれる?とても気持ち悪い。」
この言葉に留衣は絶望し、アリスは最後の別れを告げた。
「ふふ、さようなら」
こうして、家庭裁判は終わりをむかえた。
裁判長の言葉に一瞬、マスコミがざわついた。
無理もない。蓮はまだ小学生だ。それもまだ入学して2年もたっていない。
そんな子供に暴力を振るったなど、許されることではない。
だが、マスコミは仕事柄そのようなことの取材をしたこともありすぐに落ち着いた。
「っだが、」
「何?今さらそんな事実がないとでも言うつもりかな?」
留衣の言葉を無視してアリスが言った。
ならばと留衣は考えたが、アリスは蓮のほうを見て言った。
「蓮」
「はい。」
「その上着を脱いでくれるかな?」
「了解いたしました。」
蓮はアリスの言葉通りにすぐに上着を脱いだが、その時に少し痛んだらしく一瞬うなった。
だが、周りの人間はそんなことなんて気にならない程のものを目の当たりにして、絶句していた。
全身傷だらけ、そんな言葉を1番に思い浮かべる程の傷だった。
しかし、皆が見たのは上着で隠されていた腕の部分だけであった。
故に本当の全身の傷の数などわかりなどしないが、見えない部分は同じく傷だらけになっているのだろうと考えることしか出来なかった。
「蓮はこんなに傷だらけになっているのに、していないなんて言わないでよね。」
「だ、だがアリスだって今まで庇わなかったじゃないか。」
留衣のその言葉にブローチをつけている者達が殺気立った。
その思いを代弁するかのように蓮が言葉を返した。
「アリス様をあなた方のようなものと一緒にしないでください。アリス様は、その間に権力を手に入れて何人もの才ある者達を救い我らの王となったのです。」
蓮は恍惚とした顔で語った。
その様子を見て、アリスが言葉を紡いだ。
「蓮はどうにもならないから、放っておくとして僕は権力も財力も手に入れたし、もう君は必要ないんだ。
それと、僕の名前を呼び捨てにしないでくれる?とても気持ち悪い。」
この言葉に留衣は絶望し、アリスは最後の別れを告げた。
「ふふ、さようなら」
こうして、家庭裁判は終わりをむかえた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる