僕の永遠の物語

Alice

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僕の新しい家族

ようこそ、エンペストナイツへ

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「藤田翡翠です。よく`スリープリンス'の担当者をしています。どうぞ、よろしくお願いします。」

「ふぅーん。まあ、いいや。よろしくね。」

アリスは少し雑に返したが、翡翠はアリスを近くで見て内心かなり焦っていた。

【ヤバイ、この子可愛すぎる!しかも、超美人なんだけど!美人でつり目なのに何でこんな可愛く感じるんだろう!?着ているのがワンピースだから美少女って感じだけど、顔立ち自体は中性的。男装したら絶対に、美少年になる!】

こんな感じだった。大はしゃぎである。
イケメンの芸能人に会ったファン以上のはしゃぎようだ。
だがよく有名な芸能人達に会ったり、会話をしたりしている翡翠はこの動揺を完全に隠して見せた。
ふと、それまであまり翡翠をしっかり見ていなかったアリスの目が翡翠の目とあった。
アリスの目は少し興味深そうに翡翠の目を瞳をじっと見つめた。
アリスは面白いものを見つけたとでもいうような笑顔で翡翠に言った。

「君の瞳、翡翠色なんだ。名前の通りだね。」

「ええ、よく言われます。」

「黒以外の色の瞳は、久しぶりだな。ハーフとかクォーターなの?」

「いえ、私の知る限り祖父母達は黒髪黒目の典型的日本人でした。」

「じゃあ、隔世遺伝だね。」

そんな話をした後、アリスは少し考えて言った。

「さっそくで悪いけど。君さ、エンペストナイツに入らない?」

普通の人間ならばあって間もない人物を組織に入れたりしないが、アリスは能力によって関わった人間はすぐにアリス至上主義になるためあまり関係ないだろう。
アリスもそれが分かっていて言っているので、もし拒否したら洗脳でもして入れるつもりだ。

【んー。自分から入ってくれるかな?あまり洗脳はしないであげたいし。この子、完璧契約者なんだよね。】

そう。アリスは翡翠の魂が完璧契約を結んでいることに気づいたのだ。
だから誘った。
一緒に見た心の形は表面は傷ひとつなくきれいだったが、その中身は傷だらけで痛々しい程だった。

【魂が色で見える子がEKにいたな。あの子はこれを見ただけで泣いてしまうんじゃないかな?この状態で、普通に振る舞っていることも余計悲しく感じるんだろう。】

アリスがそんなことを考えている間に、翡翠が決心したようにアリスを見て言った。

「どうか、エンペストナイツに入れてください。」

そう言った顔は少し悲しそうで、アリスは思った。

【これが、この子の中の部分なんだろうな。傷だらけな中の一部、本音はもっと酷いはず。】

だからアリスは聞いた。

「本音は?本音も言ってくれる?」

翡翠は動揺してしまった。 
それから涙を流しはじめて、途切れさせながらも言いきった。
翡翠自身も今まで当たり前のように過ごしていたため、涙が流れるのが不思議で仕方なかった。
だが、徐々に理解した表面上は平気だったが心は傷ついていたのだと。

「ほ、ほんと、は、たすけ、ぇほしく、てぇ、いつも、へい、きなふり、して、だけど、もお、げんか、いで、さびしい、つらい、ひとり、に、しないで。」

翡翠はずっと独りで寂しい時間を長く過ごしていて我慢していたけど、本音を言って涙を流したら長い間の孤独感が押し寄せ、 涙が止まらなくなってしまった。
アリスは完璧契約者である翡翠が泣いているのを見て、思わず抱き締めた。
EKのメンバーの完璧契約者は精神的に弱い者達がほとんどだが、こうすると皆少し落ち着くのでアリス自身も泣いている完璧契約者がいると、抱き締める癖ができていた。
だが、今回は頭まで撫でて落ち着かせながら翡翠に言った。

「大丈夫だよ。エンペストナイツに誘ったのは、僕だ。だから、君が入らないという選択肢は存在しない。」

アリスが言っていることは普通ならどんな暴君だと言われるようなことだが、翡翠にはその言葉が嬉しかった。自分がどんなに弱音を吐いても見捨てられないと思えたのだ。
アリスは更に言葉を続けた。

「もう一度言うよ。エンペストナイツにおいで。エンペストナイツの皆は仲間だ。君と似たような境遇の人もいる。君は僕に助けてと言った。だから、助けてあげる。その代わり、君は僕のためだけに生きろ。僕のためだけに生きて、もしもの時は僕のために命を捨てろ。エンペストナイツの仲間と共に、僕に忠誠を誓え。」

その言葉に翡翠は顔を上げ、アリスのことを強い瞳で見た。
アリスの言葉は確かに翡翠の心に響いた。
翡翠にとってその言葉は救いそのものだった。
だから翡翠は決断した。

「私は、アリス様に忠誠を誓います。アリス様のためだけに生き、時にはアリス様のためにこの命を捧げます。」

「うん。ようこそ、エンペストナイツへ」

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