俺は悪役王子様!

水魔沙希

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1.幼少期!

38.事情聴取!

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しばらくして、目を覚ましたエドモンド王子。ルシアン王子は目が覚めたと同時に抱き着いていた。そんな、ガキじゃないんだから、抱き着くのもどうかと思う。けれど、それを口にする事はなかった。


エドモンド王子は事情をルシアン王子から聞くが、そもそも、何故俺達が住んでいる場所まで来たのかが気になる。それとなく聞く。話は大体こんな感じ。


メルルファ遺跡に立ち寄り、遺跡の最奥部分にて、ジャイアント・キリングの姿があった。護衛は襲ってくるジャイアント・キリングに立ち向かって、深手の傷を負った。護衛に逃げるように言われ、判断に困ったエドモンド王子。判断する一瞬の隙を狙われ、攻撃を受けてしまった。その時に、何としてでも、逃げなくてはならない。


護衛を置いていくのは心残りであったが、何とかして、ワープシステムにたどり着いて、そのまま眠ってしまったらしい。


眠気の理由は定かではなかったが、脱力感に襲われていたらしい。


との事。眠気の理由はおそらく護衛を置いていかなきゃならない事情と、攻撃を受けた影響で赤子になってしまった事からじゃないかな。


グレイはその話を母上には聞かせなかった。エドモンド王子が眠っている隙に皆で、グレイの自室に運んでいたのだ。だから、話を聞いているのも自室です。


でも、エドモンド王子は第六感というものが働いたのか、部屋の外に興味が向いているようだ。それを察知したグレイはわざとらしく咳払いをする。


「・・・コホン!だったら、さっさと救出とでもいきましょうか?一緒に行きましょう?」


ニッコリ笑顔がちょっと怖い。


「は?おま・・・グレイシアが付き添う事になっても、こちらが不利なのは分かっているだろ!?」


グレイはイラっときたのだろうか。普段は見せない偽装・・されていない左手の紋章を見せる。


「この・・・救世の力があったとしても?僕、選ばれた人間だから、あんまり苦労とかしていないんだよねー?」


不敵な笑みを浮かべるグレイ。この場にいるエレーナ以外の動きが固まる。
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