上 下
27 / 128
第1章 幼年期

ルナ王女の危機2

しおりを挟む
☆☆☆☆☆☆

俺はルナ王女が危険な状況に陥らないように、ルナ王女に結界を張る。きっと、すぐ俺のレベルでは壊されてしまうだろうが、張らないよりは少しは時間が稼げるだろう。その間にルナ王女に逃げる選択肢を与える事が出来る。

俺はルナ王女とは反対側に乙女猿メアリーモンキーをふっ飛ばす。相手は生憎図体が大きかったもので、助走をつけて攻撃を仕掛けた俺に対して、思いっきり吹っ飛んでくれた。これで、ルナ王女とは距離が離れた!しかし、相手は流石に、レベルが強く一撃ではやられてはくれない。俺は神様からもらった宝剣を取り出す。

生憎今の俺でも重い代物だが、魔力は足りないからきっとすぐ魔力切れを起こす。真剣勝負で攻めていかないと。俺は剣術を教えてもらった通りに剣を振りかざす。乙女猿メアリーモンキーの身体に攻撃が当たる。こういう時、相手の身体がでかくて助かるわぁ。図体が大きいせいで敏捷性が低いのかと思いきや、こいつ動きは早い。

〈加速〉スキルと元々の敏捷性で何とか凌げる程に成長させた。だから、相手の攻撃は当たらない。つーか、当たったら死ぬわ!!こちとら、レベル1だぞ!!レベルが500越えの奴にそうは勝てるかぁ!!でも、勝たないとここにいる皆を助けられない。俺、覚悟を決めるんだ。

突如として、宝剣は光りだす。え、何・・・?

【汝、更なる力を求めるか?】

!?このタイミングで神様からの言伝かよ!!その答えなら、決まっている。勿論、欲しいに決まっている!!そうじゃなきゃ、皆を助けられない。助けるための力が欲しい。

【ならば、その宝剣の真の実力を見せてあげようぞ。】

俺は宝剣が勝手に動き出して、驚いた。しかし今は、俺は驚いている暇などないと、その思いをすぐに振り切る。〈加速〉スキルと掛け合わせて、相手に攻撃を連続して決める。思った以上に宝剣が軽く感じる。これならいける。やってやるんだ。

そうして、相手の攻撃を避けながらも攻撃を決めた結果、俺は乙女猿メアリーモンキーを倒す事が叶った。レベルアップのコールと共に、相手はドロップアイテムと金貨を落としていく。宝剣は役目を一旦終了させたのか、また元の重さに戻った。あぁ、何だろう?この気持ち。なんか、とても悔しい。俺は神様の力がないと、魔獣を倒す事が出来ないのか。俺は涙が止まらない。

ルナ王女は慌てて、俺の所に来るが、今は来ないで欲しい。そうは言っても、涙が止まらずルナ王女の前で泣いてしまっていた。ルナ王女は優しくハンカチで俺の涙を拭いてくれた。

☆☆☆☆☆☆
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

亜空間魔法の使い方~この魔法、こんな使い方があるんですよ?

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:77

会社を辞めて騎士団長を拾う

BL / 完結 24h.ポイント:3,280pt お気に入り:40

隣国の王子に婚約破棄された夢見の聖女の強かな生涯

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:2,984

クラスカースト最底辺が異世界で最強の王になった話

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:9

処理中です...