一瞬の永遠を

朱雀

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体育館×ボール=

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「ねぇ。」

「…わりぃ。」

夕焼け色に染まる体育館の中には

戻ってこないカラフルなボールを

見上げる二人の姿しかなかった。






「あ。」

山田が何かに気づき、声を出した。

「ん?どうかしたか?」

その山田の声に体育館倉庫の扉を閉めようとしていた辻が反応したが、

山田は辻を見ずに人差し指を揺らす。

「あ、やっぱり」

「おぉーい!何してんの?」

教室へ戻ろうとしていた河本が辻に気づき声をかける。

「いや、山田が…」

そこまで辻が答えると山田が倉庫から出てきた。

「お?かわもっちゃん?」

河本を見て少し驚いた顔をする山田。

名前を呼ばれた河本がよぉっ!と右手を上げる。

「何してたんだよお前…」

倉庫の扉を閉めながら辻が山田に質問する。

「あー、ボールが1個足りないなって」

辻の問いに山田が答えれば河本が反応した。

「バレーボール??」

山田が頷くと後ろの方でガチャガチャと音がした。

「体育館でバレーボールが無くなるとしたら」

倉庫から出てきた辻がそう言いながら上をむく。

つられて2人も天井に目を向ければ…

「「……あ」」

カラフルな丸いものがチラリと見えた。

「やっぱりな」

辻は手に持っているボールをを山田に投げ渡し、体育館の出入口へ向かう。

「忠くんに教えなきゃね」

河本が山田達から少し離れて上から降ってきたボールを2つキャッチ。

「そーだね~。ボールはちゃんと片付けた方がいいって」

そう言って山田が河本から受け取ったボールをカゴへ投げ入れ倉庫の扉を閉めた。






「それにしてよく届くね~。」

教室への帰り、河本が辻に話す。

「上手いんだよ。山田は」

河本が辻から山田に視線を向けると

「辻ちゃんも届くけどね?」

と、ニヤニヤと笑っていた。




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