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エンド分岐
しおりを挟む人生の分岐点は人それぞれ、向かう先は
ハッピーエンド?
ノーマルエンド?
それとも…
どんな結果になろうと、きっと
悩んで、考えて、選んだその選択肢は、たとえ最良じゃなかったとしても
きっと、間違いじゃない。
夕暮れ時の空。
頬にあたる風はどこか優しく感じた。
屋上の柵に体重を預けて、
ため息をひとつ。
目をつぶればあの子の顔が浮かぶ。
"ごめんね。河本くん。"
"他に好きな人がいるの。"
そう言ったあの子の声が今も頭の中をぐるぐると回る。
「好き……だったなぁ…」
優しくて、笑顔の絶えないあの子が。
何に対しても真っ直ぐなあの子が。
きっかけは、高校の入学式。
桜並木の中にいたあの子。
一目惚れだったんだろう。あの子から目が離せなかった。
あの子の笑顔が何故か懐かしくて、心地よくて。
「……良かったのか?」
隣にいた辻の目線の先には旧校舎裏にある2つの人影。
「………んー?」
頬を赤く染めた女の子と見たことあるシルエットの男の子
「知ってたんだろ?あの子が」
辻はそこまで言って口を閉じた。
「辻ちゃぁぁぁぁん!!」
下でブンブンと手を振る山田の姿が見えたから。
大声で名前を呼ばれた辻が呆れながらも手を振り返せば
山田は嬉しそうに更に大きく手を振った。
「よし!帰ろーか、辻くん」
「……そうだな」
「あれ?辻ちゃんとかわもっちゃん見えなくなった~」
山田が屋上を見上げたまま振っていた手を降ろした。
「降りてくるんじゃない?」
隣にいた八神が、山田と同じように屋上を見上げる。
「そろそろ帰ろうか」
二人の後ろから立花がそう言って歩いてきた。
「あ、用事終わったの?」
「うん。」
の問いに変わらない笑顔で答える立花。
「あ!辻ちゃんたち来た!!」
わちゃわちゃと集まった五つの影が学校の外へと向かった。
「良かったの?」
「うん。良かったの。これで。」
「そう。」
「私じゃ彼に釣り合わないから。…それに」
「…………」
「彼は優しいから、きっと、私が彼を縛り付けてしまうから」
「そう。」
「ありがとう。…立花くん。」
「…なにもしてないよ。君の努力だよ。」
「いってきまーす。」
学校への通学路。昨日降った雨のせいで道路にはあちらこちらに水溜まりが出来ていた。
あの子が転校してしまった。
悲しかったけど、最後に気持ちを伝えられて良かった。
遠くへ行ったとしても、君が笑顔でいてくれればいいな。
河本は空に架かる虹を見上げた。
病院の一室。
チューブに繋がれた女の子は窓から見える虹に笑って見せた。
「…昔から大好きだった。」
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