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12話 ゴーズ
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ウプアット。
かつてのドワーフたちの王城は、不気味なほどに静まり返っていた。
光達5人の足音が響き、時折、外の喧騒すらも耳に届くほどだ。
だが、無人ではないことだけは、少年にもわかった。
存在感がある、というと月並みではあったが、確かに、それがある。
広い城内を、その何かに誘われるかのように、一行は歩みを進める。
既にハモニカの支援はなく、迅速とはいえなかったが、確実に。
やがて、彼らの目に玉座の間へと続く扉が目に入った。
「……います」
石造りの扉を前に、フィオが小さく告げる。
ここまで、城内は拍子抜けする程に何の抵抗もないままだった。
流石に光は訝しむ。
「罠、か?」
「いえ、仕掛けの類はなさそうです。……気配も、一体分しか。向こうも、隠す気はないようですが」
フィオもまた、やや困惑したような声音ではあった。
「あら、それなら待たせるのは悪いでしょう?」
ナインがそう言うなり、パチンと指を鳴らす。
すると、扉が重々しく開き始めた。
「君ねぇ」
呆れたようなロンドだが、すぐさま構えて一行の先頭に立つ。
扉が開いた先、玉座の間には、じっと佇む巨躯の魔物がいた。
斧とも大剣ともつかぬ巨大な刃を杖のようにして、何かを待ち望むかのように。
光は、その様子に巨大な岩山を連想し、目の前の魔物が何者であるかを察した。
「あれが……ゴーズ……」
「ほう、5人か」
ゴーズが口を開く。
「なるほど、かつての兵に劣らぬと見える。己を討ちに来たか」
斧剣が、ゆっくりと正眼に構えられる。
「知るが良い。我が名、誇り高きベル=セルクなりし、ゴーズである」
威厳、とでも言うべき重圧がどっと広がる。
少年は思わず息を呑み……それでも一歩前へ出た。
「光……天都光! お前を――」
「ヒカル」
その先を遮るように、ナインが進み出る。
「ふふ、ダメよ、こんなすぐにキングが進み出ては。……ベル=セルクなりしゴーズ。我が名を知れ。ナイン・アステリズム。そして我が配下二名が、貴様の黄泉路を彩ろうぞ」
玉座の間に朗々と声が響く。
配下、と言われたフィオとロンドは、一瞬だけ顔を見合わせた。
肩をすくめながらも、すぐに話を合わせる。
「フィオ・シジョウの名を貴殿の手向けとなさん!」
「ロンド・バルクマン。お相手仕る!」
古式ゆかしい口上に、ゴーズは呵々大笑した。
「見事! これほど爽快な気分は久方ぶりよ!」
ぶん、と斧剣が真横に振り抜かれ、静止する。
「今より、ここは戦士の領域なり。戦わぬ者は去れ」
その目は、じっと光を見つめている。
「俺は……」
その言葉に、少年は唇を噛み締め……それでも目を逸らしはしなかった。
「……ふ。見届人は必要、か。その侍女の背中に隠れぬだけ、マシとしてやろう」
くく、と笑うゴーズの姿は、憎むべき相手とは思えない。
それでも、目の前の敵を倒さねば、ヨウゲツに安寧は無いのだ。
「だが、心せよ。この場に残るならば、どのような結果であれ、受け止めざるを得ぬということを」
そんな光の心を見透かしたように、ゴーズは言う。
無言で頷く少年に、魔将はもう一度笑い――斧剣を構えた。
瞬時に空気が張り詰める。
「先手は譲ってやろう。来るがいい」
◇
「フィオ!」
「承知!」
駆け出したロンドと同時に、フィオも走る。
ロンドの長剣も、フィオの直剣も、マトモに打ち合えばあの斧剣の前に砕け散るだろう。
であれば。
「――爆裂!」
フィオが懐から礫を投擲するや、それがゴーズとロンドの間で弾ける。
目眩ましには十分な音と閃光に、それでも魔将の構えは微塵も乱れない。
「小癪」
ゴーズが楽しげに笑みを浮かべた直後、爆炎を抜けてロンドが飛び込んでくる。
それを叩き落さんと斧剣が振るわれ、その軌道を予期していた騎士は斜めに長剣を合わせながら側方へ飛ぶ。
神業めいた見切りで、斬撃の威力を自らの推進力へと変えたのだ。
ゴーズの目がそれを追う。刹那。
天井を蹴って流星の如く打ち込んできたフィオを、反射的に斬り上げられた斧剣が迎撃する。
見破られた。察するや、フィオは猫のように身を捻り、斧剣の側面へ直剣を叩きつけて飛び退いた。
ナインの射線が開く。
いつの間にか渦巻いていた炎が槍と化し、一直線に魔将の胸元へと疾走する。
しかし、大上段で跳ね返った斧剣が、難なく炎を斬り伏せた。
「流石、ね。これはどう?」
ナインの唇が何事かを紡ぐ。
燃え盛り、凍てつき、放電する3つの光球が、音を立ててゴーズへと殺到する。
「はっ!」
楽しげに吠えた魔将は、斧剣を振るう。
光の目には一閃しか映らなかったが、別々の軌道で迫ったはずの光球がすべて叩き斬られた。
だが、それでも僅かに隙は生まれている。
背後からはフィオが、そして側面からはロンドがそれぞれに切りつけんと踏み込み――ゴーズがそれを超える勢いで床を殴りつけた。
如何な腕力か建物がしとどに揺れ、必殺の呼吸をズラされた二人はやむを得ず離れる。
そしてそれでは終わらない。
包囲が薄まったと見るや、ゴーズは猛然とナインとの距離を詰めた。
裂帛の気合とともに、音を置き去りにした斬撃が王女の胴体を断ち割るかに見えた瞬間。
「――っ!」
光は咄嗟に耳を押さえた。
ガラスが空間ごと砕けるような耳障りな破壊音が鳴るや、魔将の刃はナインの手前で止まっていた。
「私の障壁を2枚も抜くなんて……ふふ、褒めてあげる」
「己こそ、叩き斬ったと思ったのだがな」
不敵に笑い合い、ゴーズが飛び退く。
直後、その場に炎の柱が立ち上った。
「ナイン!」
「あら、心配してくれるの?」
思わず声を上げた光に、王女はくすくすと笑った。
余波でローブがめくれ、その表情が半ば露わになりつつある。
「まぁ、安心してご覧なさい。この程度では、到底届かないのだから」
こぼれた白金の一房が、場違いなほど美しく空間を切り取る。
その背を見つめるしかない自分。光は小さく唸った。
「ティス、俺は――」
呟き、懐の銃を掴んだその時。
「ほう」
感心したようなゴーズの声が響く。
その目の前で、フィオの姿が幾重にも広がり、程なく4人のシノビとなる。
「シジョウは四条、四の秘こそ我が切り札。ベル=セルクなりしゴーズ、お覚悟」
「その年で分け身四つとは、見事と言う他なし。だが……」
「不足は承知であろうさ。故にこそ我、ロンドがいる」
ロンドもまた進み出る。その長剣は、明らかに輝きを放っていた。
最早、余力を考えて戦える段階ではない。持って3合、いや、2合。
「フィオ、ロンド。5秒持たせなさい」
ナインの声。
ローブがざわめき、魔力が見えないはずの光でさえ、王女に集い始めた何かを幻視する。
一瞬、音が消えた。
甲高い金属音。遅れて、光はフィオが真正面から切りかかったのを認識した。
当然のごとく受けられた直剣はしかし、衝撃のみを残して使い手ごと消える。直後、別の角度から斧剣を直剣が叩いた。
流石のゴーズも、支える腕が揺れる。それが更に二度、三度。
「む……!」
グラついたその持ち手を、すかさずロンドが狙う。
これまでと一転した、力任せの剣閃。
辛うじて柄元で受けたゴーズだが、当然それは騎士も予期していた。
捻じるように長剣が蠢き、その全身甲冑がまるで筋肉のようにミシミシと鳴動すると、斧剣が天井へ弾かれ、突き立つ。
明らかに限界を超えた剛力に魔将が感嘆するのと同時に、ナインが上出来だというように微笑む。
「――渦重撃」
暗黒が、ゴーズを飲み込んだ。
かつてのドワーフたちの王城は、不気味なほどに静まり返っていた。
光達5人の足音が響き、時折、外の喧騒すらも耳に届くほどだ。
だが、無人ではないことだけは、少年にもわかった。
存在感がある、というと月並みではあったが、確かに、それがある。
広い城内を、その何かに誘われるかのように、一行は歩みを進める。
既にハモニカの支援はなく、迅速とはいえなかったが、確実に。
やがて、彼らの目に玉座の間へと続く扉が目に入った。
「……います」
石造りの扉を前に、フィオが小さく告げる。
ここまで、城内は拍子抜けする程に何の抵抗もないままだった。
流石に光は訝しむ。
「罠、か?」
「いえ、仕掛けの類はなさそうです。……気配も、一体分しか。向こうも、隠す気はないようですが」
フィオもまた、やや困惑したような声音ではあった。
「あら、それなら待たせるのは悪いでしょう?」
ナインがそう言うなり、パチンと指を鳴らす。
すると、扉が重々しく開き始めた。
「君ねぇ」
呆れたようなロンドだが、すぐさま構えて一行の先頭に立つ。
扉が開いた先、玉座の間には、じっと佇む巨躯の魔物がいた。
斧とも大剣ともつかぬ巨大な刃を杖のようにして、何かを待ち望むかのように。
光は、その様子に巨大な岩山を連想し、目の前の魔物が何者であるかを察した。
「あれが……ゴーズ……」
「ほう、5人か」
ゴーズが口を開く。
「なるほど、かつての兵に劣らぬと見える。己を討ちに来たか」
斧剣が、ゆっくりと正眼に構えられる。
「知るが良い。我が名、誇り高きベル=セルクなりし、ゴーズである」
威厳、とでも言うべき重圧がどっと広がる。
少年は思わず息を呑み……それでも一歩前へ出た。
「光……天都光! お前を――」
「ヒカル」
その先を遮るように、ナインが進み出る。
「ふふ、ダメよ、こんなすぐにキングが進み出ては。……ベル=セルクなりしゴーズ。我が名を知れ。ナイン・アステリズム。そして我が配下二名が、貴様の黄泉路を彩ろうぞ」
玉座の間に朗々と声が響く。
配下、と言われたフィオとロンドは、一瞬だけ顔を見合わせた。
肩をすくめながらも、すぐに話を合わせる。
「フィオ・シジョウの名を貴殿の手向けとなさん!」
「ロンド・バルクマン。お相手仕る!」
古式ゆかしい口上に、ゴーズは呵々大笑した。
「見事! これほど爽快な気分は久方ぶりよ!」
ぶん、と斧剣が真横に振り抜かれ、静止する。
「今より、ここは戦士の領域なり。戦わぬ者は去れ」
その目は、じっと光を見つめている。
「俺は……」
その言葉に、少年は唇を噛み締め……それでも目を逸らしはしなかった。
「……ふ。見届人は必要、か。その侍女の背中に隠れぬだけ、マシとしてやろう」
くく、と笑うゴーズの姿は、憎むべき相手とは思えない。
それでも、目の前の敵を倒さねば、ヨウゲツに安寧は無いのだ。
「だが、心せよ。この場に残るならば、どのような結果であれ、受け止めざるを得ぬということを」
そんな光の心を見透かしたように、ゴーズは言う。
無言で頷く少年に、魔将はもう一度笑い――斧剣を構えた。
瞬時に空気が張り詰める。
「先手は譲ってやろう。来るがいい」
◇
「フィオ!」
「承知!」
駆け出したロンドと同時に、フィオも走る。
ロンドの長剣も、フィオの直剣も、マトモに打ち合えばあの斧剣の前に砕け散るだろう。
であれば。
「――爆裂!」
フィオが懐から礫を投擲するや、それがゴーズとロンドの間で弾ける。
目眩ましには十分な音と閃光に、それでも魔将の構えは微塵も乱れない。
「小癪」
ゴーズが楽しげに笑みを浮かべた直後、爆炎を抜けてロンドが飛び込んでくる。
それを叩き落さんと斧剣が振るわれ、その軌道を予期していた騎士は斜めに長剣を合わせながら側方へ飛ぶ。
神業めいた見切りで、斬撃の威力を自らの推進力へと変えたのだ。
ゴーズの目がそれを追う。刹那。
天井を蹴って流星の如く打ち込んできたフィオを、反射的に斬り上げられた斧剣が迎撃する。
見破られた。察するや、フィオは猫のように身を捻り、斧剣の側面へ直剣を叩きつけて飛び退いた。
ナインの射線が開く。
いつの間にか渦巻いていた炎が槍と化し、一直線に魔将の胸元へと疾走する。
しかし、大上段で跳ね返った斧剣が、難なく炎を斬り伏せた。
「流石、ね。これはどう?」
ナインの唇が何事かを紡ぐ。
燃え盛り、凍てつき、放電する3つの光球が、音を立ててゴーズへと殺到する。
「はっ!」
楽しげに吠えた魔将は、斧剣を振るう。
光の目には一閃しか映らなかったが、別々の軌道で迫ったはずの光球がすべて叩き斬られた。
だが、それでも僅かに隙は生まれている。
背後からはフィオが、そして側面からはロンドがそれぞれに切りつけんと踏み込み――ゴーズがそれを超える勢いで床を殴りつけた。
如何な腕力か建物がしとどに揺れ、必殺の呼吸をズラされた二人はやむを得ず離れる。
そしてそれでは終わらない。
包囲が薄まったと見るや、ゴーズは猛然とナインとの距離を詰めた。
裂帛の気合とともに、音を置き去りにした斬撃が王女の胴体を断ち割るかに見えた瞬間。
「――っ!」
光は咄嗟に耳を押さえた。
ガラスが空間ごと砕けるような耳障りな破壊音が鳴るや、魔将の刃はナインの手前で止まっていた。
「私の障壁を2枚も抜くなんて……ふふ、褒めてあげる」
「己こそ、叩き斬ったと思ったのだがな」
不敵に笑い合い、ゴーズが飛び退く。
直後、その場に炎の柱が立ち上った。
「ナイン!」
「あら、心配してくれるの?」
思わず声を上げた光に、王女はくすくすと笑った。
余波でローブがめくれ、その表情が半ば露わになりつつある。
「まぁ、安心してご覧なさい。この程度では、到底届かないのだから」
こぼれた白金の一房が、場違いなほど美しく空間を切り取る。
その背を見つめるしかない自分。光は小さく唸った。
「ティス、俺は――」
呟き、懐の銃を掴んだその時。
「ほう」
感心したようなゴーズの声が響く。
その目の前で、フィオの姿が幾重にも広がり、程なく4人のシノビとなる。
「シジョウは四条、四の秘こそ我が切り札。ベル=セルクなりしゴーズ、お覚悟」
「その年で分け身四つとは、見事と言う他なし。だが……」
「不足は承知であろうさ。故にこそ我、ロンドがいる」
ロンドもまた進み出る。その長剣は、明らかに輝きを放っていた。
最早、余力を考えて戦える段階ではない。持って3合、いや、2合。
「フィオ、ロンド。5秒持たせなさい」
ナインの声。
ローブがざわめき、魔力が見えないはずの光でさえ、王女に集い始めた何かを幻視する。
一瞬、音が消えた。
甲高い金属音。遅れて、光はフィオが真正面から切りかかったのを認識した。
当然のごとく受けられた直剣はしかし、衝撃のみを残して使い手ごと消える。直後、別の角度から斧剣を直剣が叩いた。
流石のゴーズも、支える腕が揺れる。それが更に二度、三度。
「む……!」
グラついたその持ち手を、すかさずロンドが狙う。
これまでと一転した、力任せの剣閃。
辛うじて柄元で受けたゴーズだが、当然それは騎士も予期していた。
捻じるように長剣が蠢き、その全身甲冑がまるで筋肉のようにミシミシと鳴動すると、斧剣が天井へ弾かれ、突き立つ。
明らかに限界を超えた剛力に魔将が感嘆するのと同時に、ナインが上出来だというように微笑む。
「――渦重撃」
暗黒が、ゴーズを飲み込んだ。
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