9 / 9
二人暮らし編
展望台
しおりを挟む
ほとんど乗客のいないバスに揺られ、30分ほどで展望台近くのバス停に到着した。
あーやは終始、バスの外が気になるようで、窓の外を眺めていた。
未来と今では街もかなり違うのだろう。
山上の博物館行きのバスのため、バスを降りると少し坂を登る必要があった。
経路によると坂を300mほど歩くようだ。
ゆっくり歩いて展望台に着いたときには3時を回ったところだった。
展望台といっても大きいものではなく、木造の小さいもので、苔の生えた石のベンチのようなものがあるだけだ。
すでに朝ごはんが消化され胃の中は空っぽだ。
空腹をこらえ香は少し乱れた呼吸を整える。
「やっとついた...」
吐き出すように言った言葉にあーやが笑って返す。
「ふふっ...だね!...香、いま何時?」
携帯の経路案内機能を終了し、香は時間を確認する。
「んっ、んーと、3時半過ぎくらいだな。なんかあるのか?」
時間を聞いたあーやは辺りを見回す。
「ふーん...じゃあ博物館行きたい!」
「ってどういうことだよ」
時間を確認するやいなや、突然の提案に香は盛大に突っ込む。
「いいから、少ししたらまたここに来よ!香にプレゼントがあるの!」
「なんだそれ...まぁいいや、確か博物館はこの先だよな...てか、さっきのバス乗ったままだったら行けたんだけど...」
歩いて展望台まで行こうというあーやの提案を、無理やりバスで行くことにした香は少し負い目を感じ、博物館に行くことを承諾する。
文句を言いながらも香は歩き出す。
博物館までは少し坂を登る必要がある。
運動不足の香とっては辛い道のりだ。
*****
脹脛に痛みを感じる。
加えて、前傾姿勢だったからだろうか、腰も痛い。
香たちは傾斜のきついさ顔を登りきり、やっとの事で博物館に到着した。
「なんだここ...」
博物館は古い建物で、全くひと気の無い公園のようなものが横にある。
こんな所にバスが走っていることが不思議なくらいだった。
「...なんの博物館なんだ?」
汚れた看板には、花、植物、などの文字が見える。
どうやら自然系の博物館らしい。
少し不気味な雰囲気に香は引き気味だった。
ちらっとあーやに目をやると、こっちをみながらニコニコしている。
「マジで行くの...?」
香の言葉にあーやは満面の笑みで頷いた。
あーやは終始、バスの外が気になるようで、窓の外を眺めていた。
未来と今では街もかなり違うのだろう。
山上の博物館行きのバスのため、バスを降りると少し坂を登る必要があった。
経路によると坂を300mほど歩くようだ。
ゆっくり歩いて展望台に着いたときには3時を回ったところだった。
展望台といっても大きいものではなく、木造の小さいもので、苔の生えた石のベンチのようなものがあるだけだ。
すでに朝ごはんが消化され胃の中は空っぽだ。
空腹をこらえ香は少し乱れた呼吸を整える。
「やっとついた...」
吐き出すように言った言葉にあーやが笑って返す。
「ふふっ...だね!...香、いま何時?」
携帯の経路案内機能を終了し、香は時間を確認する。
「んっ、んーと、3時半過ぎくらいだな。なんかあるのか?」
時間を聞いたあーやは辺りを見回す。
「ふーん...じゃあ博物館行きたい!」
「ってどういうことだよ」
時間を確認するやいなや、突然の提案に香は盛大に突っ込む。
「いいから、少ししたらまたここに来よ!香にプレゼントがあるの!」
「なんだそれ...まぁいいや、確か博物館はこの先だよな...てか、さっきのバス乗ったままだったら行けたんだけど...」
歩いて展望台まで行こうというあーやの提案を、無理やりバスで行くことにした香は少し負い目を感じ、博物館に行くことを承諾する。
文句を言いながらも香は歩き出す。
博物館までは少し坂を登る必要がある。
運動不足の香とっては辛い道のりだ。
*****
脹脛に痛みを感じる。
加えて、前傾姿勢だったからだろうか、腰も痛い。
香たちは傾斜のきついさ顔を登りきり、やっとの事で博物館に到着した。
「なんだここ...」
博物館は古い建物で、全くひと気の無い公園のようなものが横にある。
こんな所にバスが走っていることが不思議なくらいだった。
「...なんの博物館なんだ?」
汚れた看板には、花、植物、などの文字が見える。
どうやら自然系の博物館らしい。
少し不気味な雰囲気に香は引き気味だった。
ちらっとあーやに目をやると、こっちをみながらニコニコしている。
「マジで行くの...?」
香の言葉にあーやは満面の笑みで頷いた。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
退会済ユーザのコメントです
ありがとうございます。
これからはゆっくり投稿していくつもりです。
私も頑張ります。
執筆頑張ってください。