ジャージのおじさんチート異世界探検記

ビッグバン

文字の大きさ
12 / 36

アマレットの涙

しおりを挟む
アマレットは動かなかった。いや、動けなかった。もう死んだと思っていた尊敬していた人物にあったと思ったらその人はもういなかった。変わり切ってしまっていた。それに、アマレットも彼の言い分に少し納得してしまったのだ。どんなに平和だ、絆だ言ったところで所詮人間は争いを繰り返してしまう。心では否定したいが頭では今までの経験が物語っていると肯定してしまうのだ。 

以前、ここに来る前にいた世界ではアマレット達人類は結束して侵略者に勝利した。そして、敵はいなくなったはずなのに今度は他の国を恐れて勝手に敵対してしまった。アマレットは必死で止めようとしたが止められず、結果侵略の尖兵にされてしまったのだ。

アマレットは思った。もし、魔王を倒してもまた人間は勝手に敵を作ってしまうのではないだろうか。むしろ、人間は誰かを敵にしないと協力することは出来ないのではないか。きっと、またガリハット大元帥のように正義だ、自国の為だ、万が一を考えて、脅威は排除するとか言う理由できっと自分のような奴が被害にあうのでないか。

さっき申し出を断ったがそれは自分の信念を信じてのことだが彼のその信念もスピリチュアルオレンジの言葉て揺らいでいたのだ。  

アマレットはスピリチュアルオレンジに一方的に殴られていた。

これにはさすがのアマレットも吹き飛ばされダメージをうける。 

性能的にはアマレットが身につけている新型のバトルスーツであるジャージの方が上だが、制御装置であるヘルメットをつけている分性能が旧型のバトルスーツに負けているのだ。

さらに、旧型のスーツの副作用装着者を自分にふさわしい生物に作り変える機能があり、人間をはるかに超える基本スペックを持つスピリチュアルオレンジにはさすがのスーツもダメージを負ってしまった。

アマレットは痛みに耐えながら涙を流しながら、目の前の敵となってしまった友になんとか殺さずに済むように加減しながら、パンチを放った。しかし、スピリチュアルオレンジには一発も当たらない。

それを見たスピリチュアルオレンジはアマレットに言った。

「私を殺す気で戦え、アマレット手加減して私に勝つ気でいるとは。これ以上の侮辱はないぞアマレット。お前が本気で戦えるようにしてやろう。」

そう言うとスピリチュアルオレンジはゼルモダ達を攻撃し始めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

痩せたがりの姫言(ひめごと)

エフ=宝泉薫
青春
ヒロインは痩せ姫。 姫自身、あるいは周囲の人たちが密かな本音をつぶやきます。 だから「姫言」と書いてひめごと。 別サイト(カクヨム)で書いている「隠し部屋のシルフィーたち」もテイストが似ているので、混ぜることにしました。 語り手も、語られる対象も、作品ごとに異なります。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...