最後の晩餐レストラン

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囚人の晩餐

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囚人番号931 これでお前の人生も終わりだ。何か最後に言い残す事はあるか。

ヘッ。言いたい事も何も伝える相手もいねえんだよ。さっさとやってくれ。

全く。お前さんと来たら、こんな時まで生き急いで最後までせっかちだね。ああっ。分かった。達者でやれよ。

俺の目の前に階段が用意される。俺は一段飛ばして早足で階段を駆け上がった。普通こう言う時は一段一段噛み締めて名残惜しんだり死にたくないとただをこねる様な場面なんだろうが。

おあいにく様。俺には思い出す様な過去もただをこねてまで生きたいとおもえねぇ。俺の過去は何も無い。昔の俺は弱かったから奪われた。それだけだ。そして大人になって強くなった俺は弱い奴から奪った。それだけだ。世界が俺に弱者は悪と言うルールを押し付け俺はそれに適応し生きたそれだけだ。

俺は首に縄を掛けた。次の瞬間、目の前が真っ暗になった。

そして、目が覚めた時には何故か。赤いカウンターに畳にテーブル壁には大量のメニューの張り紙と言うどっかのラーメンやの様な場所に来ていた。

そして、しばらくすると。給食のおばちゃんの様な格好に皮の帽子を被った少女がやって来てこう言った。

大変お待たせしました。食事の用意ができました。

俺に食事何ていらねえぜ。何故ならもう食って来たからな。

何言ってんですか。勘違いしないで下さいよ。あなたを待っていたのはお客さんですよ。

客。こんな場所に知り合い何ていないぞ。

俺は隣に殺意を感じで隣をみた。そこには頭からツノが生え怒りの形相で真っ赤になった男がいた。

待っていたぞ。佐々木。

お前は俺が最初に殺した。銀行員。

ご丁寧に。殺した奴の顔を覚えているとは。驚いた。

何の様だ。俺に復讐でもしよう

まあ。その通りだ。だか、もう待ちきれずに食らいついてる奴もいるみたいだがな。

何を言って。その瞬間。俺は背中を何かが噛み付いている事に気がついた。

おじさん。遅いよ。僕もう待ちきれないよう。

子供の無邪気な声でそいつは背中を食い破り背骨を噛み潰し始めた。
ぼきぼきと音を立てながら骨が砕けていく。
全身に痛みが走り、気を失いたいほどの痛みが身体中を何度も駆け巡るが気を失う事はできない。それどころか。痛みが走る度に意識がはっきりし始め痛みをより強く感じる。

やめろ。やめてくれええうああああああああああああああああ。

俺は振り解こうと殴りかかろうとした。だが、手はなかった。

すまないね。手はいただくよ。私を殴り殺した。憎いこの両手だけはゆずれないよ。それに、お前さん。止めろと言って止めたかい。いや止めなかった。だからワシ達はここにいる。

お前は俺が騙して殺した目が見えないばあさん。

そうだよ。お前は行方不明になっている娘の旦那だと言って私を騙し、お前は一緒に住んでた孫や娘まで殺し、金を根こそぎうばい私達を食い物にした。許さない。許さないよ。

気がつけば、俺は身体中を昔殺した人達にかじられていた。

止めろ。うあああああ。

そして、囚人番号931佐々木は骨も残らず食べ尽くされた。

食事を終えて満足したのか。亡者の一人がこう言った。

ありがとうございます。ようやく望んでいたものが食べれました。

店の奥から大柄な大男が現れてこう言った。

いいんですよ。これであなた方も恨みを捨て天国に行けます。あとの事は任せて下さい。あいつの魂は地獄で強火の調理をしますので安心して下さい。

すると、大勢いた鬼になっていた亡者達のツノがポトリと落ち、亡者達は光に包まれ天に登って行った。

君も早く恨みを忘れて天に登って欲しいんだゲドね。一体いつになったら恨みを忘れてツノを落としてくれるんだい。

前にも言ったはずです。私がツノを落とすのは私の仇の一族が途絶えた時です。

全く。頑固だね。勝手にしなさい。
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